コラム”

「暮れの大一番を目指して!」
2019年12月2日

かなり長いこと続いている浦和記念の連対馬に共通する小ネタ。
今年もその通りになったっちゃーなったと言えるのですが、個人的には不完全燃焼という結果でございました。

その小ネタとは、
●5走前までに、百の位が奇数の地方競馬の重賞で3着以内に入っていた馬が連対する
さらに、“その該当馬が1頭だけ連対する”というのがキモでした。

それが今年も続くことを信じ、勝つ可能性がいちばん高いと感じたデルマルーヴルを本命にして、
そこから小ネタに該当しない馬たちに流す馬連を購入。
さらに3着に8頭を塗るという3連単3連複で挑んだのです。

しかし結果は、
1着=前走が2100mの川崎記念で2着だったケイティブレイブ
2着=4走前が1900mの名古屋大賞典で3着だったアナザートゥルース
アカンやないかい!

ちなみに3着馬は、小ネタの該当馬ではないロードゴラッソ。
もうすこし頑張ってくれれば馬券はハズレても“1頭だけ”の小ネタはズバリだったのに……

それにしてもですよ。ケイティブレイブは御神本訓史騎手の好判断があったとはいえ、
海外で腸ねん転を起こして開腹手術して、そこからの復帰戦を勝つなんて。
恐れ入りましたとしか言いようがないのですが、パドックではどう見てもユルユルの体つきだったんですよ。

浦和記念のパドック

(浦和記念のパドック)

だからなんでしょうね。
単勝2→3→4番人気の順という決着でも、3連複が22.5倍、3連単が102.5倍になったのは。
実際、私の友人のひとりはケイティブレイブの単勝しか買わなかったそうで、
そういう馬券の積み重ねが単勝人気と連勝系の人気に差がある要因になったのだと思います。

しかしですよ。
JRAの5頭のうち、7番人気だったアイファーイチオーを除いた、
上位人気4頭のボックスをヘロッと買った人が馬券的に圧勝だったという件についてはモヤモヤするところ。
こっちは時間をかけてゴリゴリと予想しているっちゅーのに……
でも最近になって「予想しないほうが馬券は当たる」という気がしてきているんですよね。
やんなっちゃうなあ。
と思っていたら、最終レースの前に友人が「ブルーローズは浦和の1400mで4回走って3着以内が3回ですよ」と
ハアハアしながら話しかけてきたではありませんか!
最終レースは“予想しない”を実践して、わりと結果が出ている外枠の枠連を買うつもりだったのに。
でもブルーローズは最内枠。
でもその実績に気付いてしまったら、もうどうしようもありません。
ご意見を採用いたしまして、枠連1、6、8のボックスに変更したのであります。

その結果はといいますと、5枠、7枠、1枠の順で入線。
ブルーローズの複勝が正解だったのか~!

コバトンとウラワール

(ウラワールとコバトン)

さらにですよ。
このレースはB3クラスで、前走がC1クラスで勝っていた2頭が人気。
しかし結果は2走前までにB3クラスで3着以内に入っていた3頭でのワンツースリーだったのでした。
その該当馬はなんと4頭だけで、単勝4→10→7番人気の順で入線。
昇級初戦の馬を過信しすぎですよ。
私も私以外のみなさんも!

終わってみれば実績馬同士という簡単な答え。
それで4万馬券になった3連複を取れなかったなんて、悲しくて悲しくてとてもやりきれないですよ。
ハラタツから浦和からの帰りは七輪焼肉に突撃して、燃やせ燃やせ怒りを燃やせ~!

ファイヤー

(ファイヤー)

しかしながら、今後は昇級初戦の人気馬には気をつけないとイカンですな。
でも5年くらい前までは「格付け初戦の馬はなるべく見送る」を実践していたのです。
なぜなら、そこには厳然たるクラスの壁のようなものが感じられたから。
しかし最近は格付初戦でも余裕で通用することが多々あるので、そのあたりがナアナアになってしまっていました。
でも改めよう。
昇級初戦の馬は本当に大丈夫なのか、通用する実力があるのか、ちゃんと吟味してから判断するようにしなくては。
オープンクラスや重賞でもそれは同様。

今週の勝島王冠でも、前走が重賞以外で好走していた馬をチェックして臨みますぞ!

◎3.モジアナフレイバー
〇13.ノンコノユメ
▲4.グレンツェント
△12.サウンドトゥルー
△7.リコーワルサー
△9.バルダッサーレ

検討の結果、前走がA1下のレースで2着以内だった4頭は、バッサリと見送ることにいたしました。
中心に選んだのはモジアナフレイバー。
だって帝王賞で5着、前走は盛岡の南部杯で4着ですよ。
58kgでも実力上位とみるのが妥当でしょ!?
ノンコノユメは1600mのサンタアニタトロフィーを勝っていますが、タイプ的にやっぱり外回りコースのほうがベター。
こちらは帝王賞で3着でしたから、この2頭の実力が抜けていると判断しました。
3番手には実績としては劣勢でも、転入初戦のマイルグランプリで2着に入ったグレンツェントを指名。
サウンドトゥルーは苦戦続きの状況でさらに休み明けですが、
気温が下がると調子が上がるタイプだけに、やっぱり侮れないところがあります。
あとは久々にダートで走るリコーワルサー、大井に戻ってきたバルダッサーレをチョイス。
実績がある馬での上位独占になってほしいなという気持ちも込めました。

だって、このあとには東京大賞典が控えているのですから!
私の現在地は名古屋でして、きのうは中京競馬場でチャンピオンズカップを取材してきたのです。
そうしたら、勝ったクリソベリルはひとまず休養するそうで、東京大賞典は回避とのこと。

はたしてレースレコードが出たハイレベルの戦いから何頭が年末の大一番に進んでくれるのやら?
それを考えると、もしかしたら今年は地方所属馬が東京大賞典を獲れるかも!
だからこそ、ここで実績がある馬たちが次につながる結果を残してほしいと思うのです。

ブレていますがチャンピオンズカップを制したクリソベリル

(ブレていますがチャンピオンズカップを制したクリソベリル)


プロフィール

プロフィール

浅野 靖典

1969年8月1日生まれ

1998年にグリーンチャンネル「中央競馬中継」のキャスターから競馬関係のキャリアをスタート。
現在は各種媒体に原稿を寄稿し、競馬関係のメディアにも出演。
JRA、青森、九州のセリ市場の司会進行役も担当している。
ときどきグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」で、ワゴン車の運転手として全国を放浪。
各地の地方競馬場には1~2年に一度以上は訪問している。

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