
全国の競馬場が無観客で開催されて、街の雰囲気も自粛っぽいという状況では、なんだか無駄にストレスがありますよね。
私も3月に入ってからは、1日にグリーンチャンネルの「地方競馬中継」があって、
3日に神田と恵比寿と渋谷に用事があって、6日に栃木県の育成牧場に行っただけ。
つまり、交通費くらいしか使っていないんです!
馬券はバーチャルなマネーなので、お金を使っている実感はゼロ。
実際のところ、イタリアから帰ってきた2月19日以降、ATMで現金を下ろしていないのですよ!
ちなみに帰国時の所持金は4万円。
クレジットカードや電子マネーで買い物するケースが多いのは確かですが、それにしても現金の減るスピードが遅すぎる……
こういう人が多いと社会全体が厳しくなっていくだろうなあ。
しかしですよ。
イタリアで私が泊まったミラノ市、トレヴィーゾ市は、自由な移動が制限されることになってしまいました。
(トレヴィーゾ競馬場)
私がミラノ・マルペンサ空港に到着した4週間前は、
入国審査前に全員が体温を計られたくらいで(赤外線体温計なので非接触で、1人あたり5秒くらいで検温完了)、
その後はとくに変わったところはなかったのに……。
なるべく早く、この件がおさまってくれることを祈るばかりです。
沈静化したらまた行きたいと思うのが、サンモリッツの氷上競馬!
(これから入場)
今回のイタリア旅行のメインイベントのひとつがコレでした。
スイスのサンモリッツで開催される「ホワイトターフ」。
凍った湖の氷の上に雪を撒いて数cmに圧雪して、そこにコースを作って開催される競馬です。
毎年、2月第1週から第3週までの日曜日。
その3日間のために氷に穴をあけて杭を立て、木の板を横に渡してコースを作っているのだから、途方もない手間がかかっています。
そういう条件だから、地球の気温が徐々に上がっているのは心配なところ。
数年前にはコースに氷が薄い場所が発見されて、開催が途中で打ち切りになったことがあるらしいのです。
暖冬の今年は大丈夫なのかと心配していましたが、スイスはまあまあ寒い様子。
雪をどかして氷を見ると、ざっと40㎝以上の厚みがありそうでした。
それでも昼間の気温は過ごしやすく、埼玉県の冬と同じ服装でオッケー。
でもニット帽と手袋は必須かな。
ただ、雪は例年よりかなり少ないそうです……
第1週と第2週はポニーのレースがあるらしいのですが、私が行った最終週は大きい馬だけの全6レース。
第1レースと第5レースがソリのレースで、第2、3、6レースが普通の競馬。
第4レースは馬にスキーを履いた騎手が引っ張られる2700m戦となっていました。
もちろん馬券も売っていて、でも売上はそれほどでもない感じ。
そもそもどうやって予想するのよという感じですから、
単勝、複勝、馬連、ワイドはわかりますけど、3連単なんてよく特払いにならないものだ!
入場料が25スイスフラン(=およそ2800円)ということからも分かるとおり、これはまさに“見る競馬”。
でもいちおう馬券を買いましたよ。
狙ったのは第4レースの8号馬。
2700m戦だったら血統でしょ!
(第4レースで勝負)
ということでダンシリ産駒を選択。
単勝と複勝を5スイスフランずつ買いましたが、私が持っているのはユーロだけ。
さて、どうやって馬券を買ったのでしょうか?
答えは「クレジットカード」
入場料はクレジットカードで払いましたが、馬券もクレジットカード。
当たればスイスフランが手に入ります。
わくわく~!
期待を込めて8番の馬(Monceau)を応援。
長手綱で馬を操るのはモロ・フランコ騎手です。
しかし各騎手はどこでこのレースの練習をしてきたんでしょうねえ。
出走馬を集めるというところにもけっこうな苦労がありそう。
そういうところにも感心しながら、レースは2コーナー付近で見ました。
ゼッケン8番は2番手追走でいい感じ!
(8号馬ガンバレ!)
でも2周目では5番手くらいになっていました。
ゴール地点がまったく見えないのでどうなったのかと思っていたら、12番の騎手が左手を挙げながら近づいてきた!
勝ったのはZambesoという馬で、パリ大賞などを制したザンベジサン産駒。
なんと単勝1番人気でした。
素直にそれを買っていれば美しいデザインのスイスフランが手に入ったのに……
しかしここではまったく当たる気がしない~。
というわけで残りの2レースは観戦だけにしました。
それでもソリのレース(速歩競走)も普通の競馬も大迫力で大満足!
(第5レース)
11時15分に第1レースが始まって、14時20分発走予定の第6レースは時間が押して14時40分頃にスタート。
その程度の遅れで済んだので、15時40分頃に出発する帰りの電車に間に合いました。
この行程にした理由は、スイスの物価が高いから。
とくに宿泊費と外食費ですね。
でもコンビニはきわめて普通で、500ccの水は70円くらいで、500ccの缶ビールは160円程度。
でも場内に設営されたフードコートでは、焼きそば&ピラフのセットが2200円!
紙コップのホットコーヒーは550円で、バーのメニュー表には7万円のシャンパンがありました。
公式のノベルティグッズの店に行くと、たとえばパーカーが1万5千円……
やはりイタリアのティラーノから日帰りで行って正解。
電車の車窓はとてもエキサイティングで、それを含めて充実の1日でした。
行ってみたいなあと思ったかたは、開催されているうちに是非。
いつ、馬の疾走に耐えられる氷が張らなくなるか、わかりませんからね!
その流れで予想するダイオライト記念は2400m戦。
だったらまずは血統かしら?
◎3.ウェスタールンド
○14.アナザートゥルース
▲8.サウンドトゥルー
△7.タガノゴールド
△6.ヤマノファイト
ウェスタールンドは初めての地方競馬という点が気になりますが、今回のメンバー構成なら地力的に上位。
善戦タイプのアナザートゥルースにもチャンス十分。
その半兄のサウンドトゥルーも狙えるでしょう。
例年よりも低調といえる顔ぶれなら、兵庫のタガノゴールドも要警戒。
流れ込みタイプのヤマノファイトも押さえます。
ダイオライト記念の連対馬は、「内枠」と「外枠」の組み合わせになることが多いという傾向もありますよ!
浅野 靖典
1969年8月1日生まれ
1998年にグリーンチャンネル「中央競馬中継」のキャスターから競馬関係のキャリアをスタート。
現在は各種媒体に原稿を寄稿し、競馬関係のメディアにも出演。
JRA、青森、九州のセリ市場の司会進行役も担当している。
ときどきグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」で、ワゴン車の運転手として全国を放浪。
各地の地方競馬場には1~2年に一度以上は訪問している。