コラム”

「高知でラッキー?」
2020年3月16日

無観客での競馬開催が続いておりますが、取材がキャンセルされることはないので先週火曜日は高知競馬場にレッツゴー。
しかし羽田発高知龍馬空港行きの飛行機がガラガラすぎてびっくりでしたよ。

本来は7時半発の飛行機に乗る予定でしたが、1週間ほど前に「運休になった」と連絡があって、9時20分発に振り替えられたのです。
つまり2つをひとつにまとめたわけですが、それでも搭乗率は3割程度……
高知空港に着いたのは11時頃でしたが、高知競馬には午後3時すぎに行けば十分。
ということで、高知の街なかにあるコンビニで原稿仕事をしようとカップのホットコーヒーを買ったらなんと、イートインコーナーが閉まってた!

だったらコーヒーいらないよ……。
仕方がないからコーヒーの熱さに耐えながら持ち歩き、近くの「ひろめ市場」で机を確保してほっとひと息。
「ひろめ市場」はたくさんの店がある屋台村みたいになっている、高知市街地での観光名所のひとつ。
遠征馬の調教師さんもいました。

しかし「ひろめ市場」も、私が行った翌日から4日ほど休業するとのこと。
経済が縮小に向かっていることを実感させられました。
でも個人的には出費が増加してしまったのです。

その理由は「無観客競馬だから無料バスがない」ため。
仕方がないので1時間に1本の路線バスに乗りましたよ。
これで470円のマイナス。
まずはそれを取り戻さなければ!

新聞販売のおばさんもお休み

(新聞販売のおばさんもお休み)

と思ったものの、無人の競馬場だとファイティングスピリットが湧いてこないのよね。
これでは競馬場も自宅もたいして変わりないですな。
ほぼ無人のスタンドからレースを見て、最初にトライしたのは第4レースのJRA交流はりまや盃。
空港から高知駅まで同じバスに乗った某調教師の管理馬から勝負!

無観客競馬

(無観客競馬)

したら相手が違ってハズレでした。
枠連で25倍もついたのに、これはちょっともったいない!

続いてトライするのは第5レースの黒船賞。
これで3年連続の不良馬場というのは時期的に仕方がないとしても、
さっきの第4レースは4コーナーで内ラチ沿いを通った馬が勝ったのだからいつもと違う!
そう思って、昨年の覇者で今年も先行できそうなサクセスエナジーから勝負!

黒船賞のパドック

(黒船賞のパドック)

しようとしたら、どうもネットにうまくつながらなくて、締め切られてしまいました。
さっきまでちゃんと接続されていたのにプンプン。
と憤っていたら、あらら、ノーマークだったラプタスが逃げ切った!

あっぶね~。
サクセスエナジーからテーオージーニアス、サクラレグナム、オオオヤブン、
あとワンダーリーデルを組み合わせて買おうと思っていたから、我ながら見事な勝ち馬ヌケの4連複。
助かった……(涙)

しかしラプタスは、脚長の体型で胴が細くてアンバランス。
スピードはあるんだろうけれど……というフォルムで、JRA勢のなかではまっさきにカットした馬でした。


ラプタスが優勝

(ラプタスが優勝)

するとレース後の取材で勝利ジョッキーの幸英明騎手が
「今日は落ち着いていましたね。いつもはパドックで汗だくになるんですよ。無観客がよかったのかも」と言うではありませんか。
そっか、パドックで「これから競馬だ」と身構えてしまうタイプには、無観客だとそのスイッチが入らないケースがあるのか。
さらに「実際、返し馬の途中くらいまで競馬だと気づいていなかった感じです」とも言っていました。

しかしそれを予想に反映させるためには、相当な記憶力と観察力が必要。
それでも無観客競馬にはこういうこともあると気づかされました。
そしてネット接続が不調だったおかげで私は無傷。
よおし、じゃあこれからガンバルぞ~!

と意気込んだものの、取材やら挨拶やらをしていたらすっかり第8レース。
そこからリスタートしたものの、第8レースと第9レースは3連複がどちらも5倍未満では当たってもマイナスやんけ。
ならば、6頭立ての第10レースは絞って勝負しようとパドックを凝視。
そして馬券を買おうとしたところ、

第10レースのパドック

(第10レースのパドック)

「タクシーが来ましたよ」と声がかかったのです。
高知競馬場から市街地までタクシーに便乗させてもらうことになっていたのですが、なんというタイミング。
おかげで第10レースを買う余裕なし。

続く第11レースは「一発逆転ファイナルレース」で、私の得意分野です。
タクシーを降りてスーパーに寄って夕食を買い、ホテルに入ってパソコンを開くと、なんとすでに締め切られているではないですか!
そのときの時刻は20時45分。
ファイナルレースはいつも20時50分発走だからと思っていたら、なんとこの日は20時40分がスタート時刻。
20時50分は同時開催、船橋競馬の最終レースでした……

なんだよと思ってレースだけ見たら、3番→12番→11番の順で入線。
買う予定だったのは外枠のボックスだったから、OH、買えなくて儲かっちゃったよ!
さらに買えなかった第10レースの結果を見たら、軸にしていた2番人気馬が5着。
こちらもタクシーのおかげで儲かった!

いやあ、予想はハズレまくっているのに気分がいいねえ。
そして私の投票がなくても、3月10日の高知競馬は、1日の馬券発売額がレコード!
実体経済は縮小している感じでも、地方競馬はいまのところそうでもなさそう。
でもこの状況が長く続くと、間違いなく馬券発売額は減少していくのでしょうねえ。

今週の大井競馬も無観客での開催。
京浜盃の予想にはその影響を取り入れてみようかな?

◎6.ヴァケーション
○13.ティーズダンク
▲7.ファンシーアップ
△4.ブラヴール
△8.ストーミーデイ
△5.コバルトウィング
△1.ミリミリ

大井の1700mは、スタートから1コーナーまでの距離が200m弱。
そのためにペースが速くなる傾向があります。
となれば、後方から差を詰めるタイプが有利。
ということで、全日本2歳優駿で差し脚を見せた2頭を主軸に指名します。

ファンシーアップは「すぱっと!POG!」で私が指名しているので一応マーク。
白三角の4頭も差し、追い込みタイプから選びました。
穴はパドックで落ち着くであろうミリミリで!

ところで、高知競馬場で誤算がひとつ。
2月5日に払い戻さなかった的中馬券を黒船賞の日に持って行ったのですが、
職員のかたに聞いたら「今日は発売機の電源を入れていませんよ」と言うではないですか!

2300円相当の有価証券

(2300円相当の有価証券)

はたして私は、この馬券を払い戻すことができるのでしょうか???

プロフィール

プロフィール

浅野 靖典

1969年8月1日生まれ

1998年にグリーンチャンネル「中央競馬中継」のキャスターから競馬関係のキャリアをスタート。
現在は各種媒体に原稿を寄稿し、競馬関係のメディアにも出演。
JRA、青森、九州のセリ市場の司会進行役も担当している。
ときどきグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」で、ワゴン車の運転手として全国を放浪。
各地の地方競馬場には1~2年に一度以上は訪問している。

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