
「緊急事態宣言」は5月25日に解除されましたが、自粛要請はまだ続いているわけで、5月は埼玉県の外に出たのが1回だけ。
私はその暮らしにもまあまあ慣れたかなという気がしているのですが、
毎週のように競馬場に行っていた私の友人知人の多くはストレスが溜まっているようです。
それはまことに不健康!
というわけで、久々にみんなで競馬をしようということになったわけです。
6月からは1都3県では飲食店の営業時間が長くなったことだし。
その目的はブラヴールの応援。
南関東の牝馬三冠を制したチャームアスリープですが、産駒の成績はいまひとつ。
それでも徐々に素質の片鱗を見せる仔が出てきて、セレン産駒のひとつ上の兄レーヴが、2歳戦からいいところを見せていました。
その全弟がブラヴール。
父のセレンも母のチャームアスリープも同じ馬主さんですから、これはまさに「夢の結晶!」
そのブラヴールが東京ダービー馬になる瞬間を見ようというのが集会のテーマ。
しかし大井競馬場には入れませんから、大井町の焼肉屋さんに集合することにしたのです。
この軍団は大井競馬が終わったあと、立会川駅の近くのお店で軽く打ち上げをするのがパターン。
しかしそのお店はあまり広くない上に換気がイマイチ。
その点を考えると、各テーブルに強力な換気扇が付いている焼肉屋さんが最適でしょう!
そして大井町に集まるというのもミソ。
現場じゃないんだから別にどこでもいいんですけど、やっぱり東京ダービーは大井で見なきゃ。
というところまではルンルン気分(死語)で段取りを組んだのですが、まさかブラヴールが競走除外になってしまうとは!
それを知ったのは当日のお昼すぎ。
ブラヴールが勝つところを見るのがテーマだったのに……
「それでも集まる?」と確認してみたら、返ってきた返事がビミョーな空気。
レースに出ない理由は「挫石」だそうで、船橋競馬場のどこで硬いものを踏んだんだろう……
しかしそんなモヤモヤ感は時間とともに薄れ、午後3時には「ヤケ肉たべよう!」ということに。
そして18時45分に入店。
奥の小上がり席で乾杯して、七輪で焼肉大会の開始です。
続いて「オフト大井町」のセッティング。
といっても、持ってきたタブレットをお店のwifi経由で地方競馬ネット中継につなぐだけ。
なんてすばらしい時代なんでしょう!
(勝手にオフト大井町)
しかし飲み食いしながらだと、勝負に意識がいかない感じがありますな。
大井競馬場の「ダイアモンド・ターン」では前半が食事、後半が飲み物と甘いものをいただきながら勝負、
という過ごしかたになることが多いと思います。
でも今回は肉を焼いているうちに第10レースがスタート。
平日の夜に集まって、飲み食いしながら勝負もするのは難易度が高いですな(汗)
しかし東京ダービーはパドックを映す画面に集中。
私は先週の「南関道中」で挙げた8頭から、ブラヴールを除いた7頭での3連複ボックスを買いました。
さあ、第66回東京ダービー!
小上がり席のとなりのブロックには客がいなかったので、ある程度は音量を上げても大丈夫。
トゥインクルファンファーレ隊の演奏を厳かに聞いて、でも拍手は小さめに(笑)。
スタートしてからの前半は画面を凝視。
その静けさは3コーナー手前まで続き、そこから先は「つばさ~」「ふみお~」と声が出始めます。
そして4コーナー。
私の向かい側に座っていたプレイヤー(女子)が「たつや~」と叫びはじめてヒートアップ。
そこから20秒ほど「たつやたつやたつやたつやたつや」と連呼!
その声に後押しされたのか(違います)、山口達弥騎手とエメリミットが押し切り勝ち。
なんと山口騎手、重賞初勝利が東京ダービー!
(山口騎手おめでとう)
山口騎手はマルヒロナッツオーとエメリミットで重賞での単勝1番人気を経験したことがありますが、その2回とも惜敗。
昨年の31勝がキャリアハイで、今年も15勝と好調。
わたしが出資しているマルボルクシチーの主戦騎手でもあります。
馬主の有限会社太盛さんは、さいたま市で事業をしている会社。
さらにわたくし、今年3月に新冠にある「太盛トレーニングセンター」の横に行っていたのよね。
わりと私に近いプロフィルがある馬が勝ったのは感慨深いことではありますが、馬券はハズレ。
ま、気分を変えて、最終レースをやりましょうかね。
でもその前に投票内容を確認しておこう……あれ、なにか当たってる。
おお、勝ったエメリミットの複勝が的中してるやん!
そういえば、1番のリヴェールブリスが競走から除外……という放送を聞いた瞬間に「取り消したとなりの馬は来る!」と宣言して
2番の複勝を買い足したんだっけ。
すっかり忘れていましたわ。
(東京ダービーの払い戻し)
いやしかし、この「勝手に場外」はいい方式ですな。
ある程度の独立した空間が確保できる店なら怒られることもないでしょう。
そしてどうやら今週も「勝手に場外」が開催される模様。
スミマセン、私は諸事情があって今回は欠席いたします……
でもブラヴールの母が勝った関東オークスですからね。
あのレースは川崎競馬場で見ていました。
2006年だから14年前。
そこからつながりそうな馬はいるかしら。
おお、それ以来の南関東牝馬3冠を目指せる馬がいるじゃない!
◎11.アクアリーブル
○9.セラン
▲7.レーヌブランシュ
△2.ルイドフィーネ
△14.レイチェルウーズ
△13.テーオーブルベリー
アクアリーブルは門別でデビュー2戦目に初勝利を挙げたのですが、その後がイマイチ。
その後、盛岡の知床賞を勝ったときは「コーナー2つの競馬場が合うんだな」と理解していました。
でも南関東ではコーナー4つの競馬場で好成績を挙げている、というのはまさに「水が合った」ということかと!?
母のアスカリーブルは兵庫デビューから南関東に移り、2012年の関東オークスを制覇。
今週はこの血統の底力に期待します!
浅野 靖典
1969年8月1日生まれ
1998年にグリーンチャンネル「中央競馬中継」のキャスターから競馬関係のキャリアをスタート。
現在は各種媒体に原稿を寄稿し、競馬関係のメディアにも出演。
JRA、青森、九州のセリ市場の司会進行役も担当している。
ときどきグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」で、ワゴン車の運転手として全国を放浪。
各地の地方競馬場には1~2年に一度以上は訪問している。