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「有観客の競馬場!」
2020年7月27日

場外馬券売場は再オープンするところが増えていますが、競馬場は無観客開催が開始されてから5か月。
やっと7月12日から岩手競馬が観客ありの開催を始めることになりました。
そして「ヤングジョッキーズシリーズ」もスタートすることが決定。

東日本地区は川崎、西日本地区は金沢が中止になりましたが、いつもとは違う競馬場で乗れることは地方競馬所属騎手にとっては大きな経験。
「攻め馬をしなくて済むのがいいですね」と某騎手は笑っていましたが、それはおそらく全員が思っていることでしょう(笑)。

そのヤングジョッキーズシリーズの取材のために盛岡競馬場に行ったのですが、
岩手県は日本で唯一、新型コロナウイルス感染者がゼロの県。
新幹線は減便されずに走っていますし、高速道路も通れるのですが、
他県からの入境となると、ちょっと遠慮してしまいますよねえ。気分的に。
でも「普段どおりに過ごしていれば大丈夫」というのは、ここまでの経過から明らかなこと。
しかし念のためということで、無料バスは使わずに盛岡駅前からレンタカーで競馬場に向かうことにしておきました。

盛岡駅に着いたのは月曜日の夜。
そこから宿に向かおうと街を歩いたら、ちょっとビックリしましたね。
街にいる人たちのマスク装着率が低いんですよ。
ざっと見たところ、マスクしている人は30~40%くらい。
さらに宿の近くの「無料案内所」は3軒とも絶好調で営業中で、その近辺にある「接待を伴う夜の店」もフル稼働していました。
もう完全に拍子抜け。

人通りは少ないですが夜の街は営業中

(人通りは少ないですが夜の街は営業中)

その一方で私が泊まった、盛岡で名が通っている「ホテルエース」は、素泊まりで税込み2,990円。
そのくらい客が来ないということなんですね。
県外の人たちが岩手県に入ることを敬遠している雰囲気は、翌朝も感じることになりました。

盛岡駅前からの無料バスは本数が普段の3倍ほどに増やされていたのですが、9時半発と9時45分発のバスは客が数人。
確かに4連休前のド平日だから、多くの勤め人さんは休みが取りにくいと思います。
でもマーキュリーカップがある日ですよ。
これなら車を借りる必要なんてなかったやん!

しかし当日にキャンセルしてもしょうがないので、予定通りに車をレンタル。
競馬場に着いたら駐車場もガラガラでした。
第1レース前だからかもしれないけれど、きのうに続いて拍子抜け。
競馬場の入口にはサーモスタットがあって、各自が手に消毒液をつけてから入場するシステム。
そこから見えた景色は、まあなんというか寂しい限りでしたわ……

入口で入場者の体温をチェック

(入口で入場者の体温をチェック)

取材申請をしていた人も少なくて、昨年は満席状態だった記者席に荷物を置いたのはたったの3人。
とりあえず第1レースで「競馬場で約5か月ぶりの紙の馬券」を購入してみました。
これは出走馬の力量差がわりとハッキリしている「朝イチのサービスレース」だと思ったのですが、
1→2→4番人気の順で決まって3連単が2,350円。
おお、意外に儲かった!

そのあとは取材活動に入り、食堂街の様子も拝見。
そこにある4つのお店はすべて復活していました。
屋内の机にはアクリル板が設置され、イスは以前の4分の1程度。
ちなみにパドックは最前列には行けない仕組みで、スタンドのイスも3席のうち1席しか使えません。
ちなみに入場無料だった7月21日(火)の入場者数は、1,333人。少なっ!

食堂街の様子

(食堂街の様子)

それでもマーキュリーカップのゴール前では、ファンの声がまあまあの音量になっていましたね。
でもゴール前では前に行けないし、そもそも隣の人との距離は2m以上ある感じ。
また、盛岡競馬場のなかをノーマスクで歩くと警備員さんに注意されるので、ほとんど問題ないだろうなという印象でした。

マーキュリーカップのパドック

(マーキュリーカップのパドック)

その前に行われたヤングジョッキーズシリーズ。
そもそも盛岡で乗ったことがある騎手が地元の2人とJRAの2人、あと大井の大木天翔騎手と吉井章騎手だけでしょ。
それで第1戦のメンバーを見たら前走で逃げていた馬がたくさん。
だったら絶対にハイペースになるでしょ!

パドックで馬の様子を確認して、行くぜ逃げ馬以外の3連複7頭ボックス!
そしたらその予想がズバリ的中。
差し差し追い込みで決まった結果はなんと、ブービー人気→最低人気→5番人気の順。
最低人気でも単勝70倍くらいとオッズは割れていたけれど、さてどれくらいつくのかな。
ワクワク~♪

その結果は、3連単が125万馬券。
そして3連複は……
70,600円???
まじか、それしかつかんのか!!!
うーん、6ケタは行くと思ったんだけどなあ、グッスン。
と思いながらも取材はしっかりやりました。
当たり前ですが……

第2戦も同じ戦法でチャレンジしましたが、こちらは3着馬がヌケてハズレ。
でも改めて、ヤングジョッキーズシリーズには波乱がつきものと感じました。
この先、大きく狙ってみたいのは高知と笠松かな?

スタンドはスカスカです

(スタンドはスカスカです)

南関東では9月29日が船橋、10月21日が浦和で、11月5日が大井。
ちなみに昨年の南関東で行われたヤングジョッキーズシリーズでは、3連複の万馬券が1回も出ていないのでご注意を!
今週のマイルグランプリも大波乱の可能性は低いかな?

◎2.コパノジャッキー
〇4.サクラエンパイア
▲9.ミューチャリー
△6.ワークアンドラブ
△12.マースインディ
△8.トロヴァオ

ここはカジノフォンテンをどう考えるかがポイントでしょう。
大井では5回走って、5回とも3~6着。
でも羽田盃が4着で、東京ダービーが6着だから、そんなには崩れていません。
休養明けの昨秋以降は圧勝の連続で、
川崎マイラーズは5着でも京成盃グランドマイラーズは1着だから地力は十分。
でも今回は目標にされるような気がするのよね……
ここはイチかバチかで無印にしてみます!

プロフィール

プロフィール

浅野 靖典

1969年8月1日生まれ

1998年にグリーンチャンネル「中央競馬中継」のキャスターから競馬関係のキャリアをスタート。
現在は各種媒体に原稿を寄稿し、競馬関係のメディアにも出演。
JRA、青森、九州のセリ市場の司会進行役も担当している。
ときどきグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」で、ワゴン車の運転手として全国を放浪。
各地の地方競馬場には1~2年に一度以上は訪問している。

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