コラム”

「勝利と反省」
2020年9月14日

先週土曜日、9月12日から高知競馬の入場制限が解除。
さっそく日曜日に高知競馬場に突撃してみると、以前よりも入場人数が多いような気が?
それを地元ファンに聞いてみると「間違いなく多いですね」とのこと。
これはつまり、半年も競馬場に入れなかった地元民の欲求不満が噴出したってことかしら?

「僕もヒマでしたよ。だからあちこちの馬券を家で買っていたんですが、なんだかねえ」
その人は私が高知競馬場に行くと必ずいる優良顧客。
私が高知競馬場に行くのは無観客だった黒船賞以来でしたから、その人とはまず「あけましておめでとうございます」とあいさつしました。

黒潮菊花賞の発走直前

(黒潮菊花賞の発走直前)

それでも競馬は予定通り開催されていましたから、場内の雰囲気は以前と同様。
売店の場所は変わりましたが、廃業することなく店を再開してくださっていました。

そのなかで大きく変わった点といえば、市街地からの路線バスが、土日は競馬場前を経由するようになったこと!
高知競馬場には無料送迎バスが通常の開催日だと1日に1本ありました。
でもこれがいつ乗ってもガラガラ。

昨年9月、帰りのバスに乗ったら先客が8人いて「うおお、多い!」とビックリしてしまったほどです。
という状況だから、使わせてもらっていながらも廃止するべきと思っていたのが実際のところ。
それが1時間に1本の路線バスに変更となったのは画期的!
ちなみに片道運賃は480円。

客側としては負担増になりますが、貸し切りバスは安くても1日で5~6万円くらいはしますからねえ。
それで乗るのが数人ではムダの極致。
その一方で、私はこれまで無料バスがあったから乗っていたとも言えるので、そのシバリがなくなったのは悪くない話です。
無料バスに乗ると第1レースに間に合ってしまうので、
それがバス代以上の損害になることも多いわけでして……(汗)

ただし最終バスは第10レース終了後

(ただし最終バスは第10レース終了後)

日曜日に現地に着いたのは、第2レースがスタートしたところ。
そしたら5→3→2番人気の順で入って3連複が78倍、3連単が650倍。
これはきっと取れなかっただろうな……
ということで「儲かった!」の合言葉。

さらにこの日はコンビニで専門紙「福ちゃん」を久しぶりに買ったので、読むための慣れが必要だったのです。
無料バスならその時間があっただろうから、ハズレ馬券を買っていた可能性が大。

福ちゃん

(福ちゃん)

そんなわけでゆっくりと新聞を解読し、最初に挑んだ第6レースは惜しくもハズレ。
続く第7レースはこの日のメイン、黒潮菊花賞。
人気は高知優駿1着のリワードアヴァロンと2着のレインズパワーだけど、こういうレースはボックスでしょ!

黒潮菊花賞のパドック

(黒潮菊花賞のパドック)

と思って勝負したら、
6→9→3番人気の順で入って3連複が340.2倍、3連単が4925倍。
1着馬は持っているけど、それ以外は持ってない……。

でも3連複は6頭ボックスにしておいたおかげで、それほど傷は深くないという結果でした。
やっぱり高知競馬は難しいですなあ。

それは騎手のみなさんも同じようで、大ベテランの西川騎手でも
「今日はインコースが使えないし、内枠だったら前に行けないと大変よ」と苦労している様子。
そういう特殊な競馬場だからこそ、馬券が波乱万丈で面白いんですよ!

続く第8レースも3連複が万馬券で3連単が10万馬券。
でも私は取材をしていたのでセーフでした。
その取材があらかた終わった第9レースで、気合いの勝負をしたろやないかい!

しかしこのレースには昔からの知り合いが人気馬を出しているので、それを無視するわけにはいかないのよね。
でも「流すな・ボックス」の提唱者としては、心を鬼にしてボックスも買わねばなりませぬ。
と考えて発売機に向かったのですが、機械に「投入金額が不足しています」と言われたところでひるんでしまったのです。

先に単勝と3連単は購入済み。
マークカードの3枚目、3連複35点でその言葉を聞いて
「高知の一般レースで5,600円も買っていいのか?」という思いが浮かんでしまったのです。
それを考え直すために精算ボタンを押して、いったん逡巡。

でもそのスキに締め切りのベルが鳴ってしまいました。
ヤバイ、これはもう、知り合いの馬に勝ってもらうしかないぞ!

この2枚で勝負

(この2枚で勝負)

とドキドキしながらレースを見たら、そのブレイヴコールくんが4馬身差で大楽勝!
よかった、3連単が当たったぞ!

その後は追加の取材をして、スタンドに戻ったところで結果を確認。
するとおやまあ、12番→8番→5番の3連単が62,790円もついているではあーりませんか!
福ちゃんの陣営コメントを参考にして、わりとアドリブ的にフォーメーションを組んだら大儲け。
わーいわーい。

ただ、買うのを躊躇した3連複が23,710円だったから、勇気があればあと2万円プラスだったんだよなあ。
やっぱり人間、思い切りが必要なのよね。
虎穴に入らずんば虎子を得ず。

それよりもですよ。
もしブレイヴコールが4着以下に負けていたとしたら、恐ろしいことになっていたと気づいてしまったのです。
2着が8番人気、3着が11番人気、4着の7番が5番人気で、この3連複のオッズは2115.4倍。
つまり21万馬券。

買わなかった3連複にはその組み合わせもあったわけで、もしそうなっていたら地の果てまで悶え苦しんでいたはず!
その意味でもブレイヴコール様には感謝感謝、大感謝。
と同時に、やっぱりボックスは絶対に買わねばならぬと誓ったのです。
「おめえ、誓うのは何回目だよ」という話ではあるのですが。
その反省を踏まえて戸塚記念に臨みます!

◎10.デスティネ
〇13.ウタマロ
▲14.インペリシャブル
△11.ティーズダンク
△1.アンダーザスター
△12.モンゲートラオ
△8.ルイドフィーネ
穴2.ヴァケーション

人気が割れそうですなあ。
一応の中心にはデスティネを指名。
母のスプリングドリューがそうだったように、パワフルで長く使える差し脚に期待です。
続く2番手3番手には、このレースは4年連続で8枠の馬が3着以内に入っていることから、8枠2頭をマーク。
あとは羽田盃と東京ダービーの両方に出たティーズダンクとモンゲートラオも押さえます。
さらに高知優駿に出ていたアンダーザスター、牝馬のルイドフィーネも要注意。
ヴァケーションを足すかどうか、5分ほど悩みましたが入れました。
勝負に挑むためには勇気が必要!

プロフィール

プロフィール

浅野 靖典

1969年8月1日生まれ

1998年にグリーンチャンネル「中央競馬中継」のキャスターから競馬関係のキャリアをスタート。
現在は各種媒体に原稿を寄稿し、競馬関係のメディアにも出演。
JRA、青森、九州のセリ市場の司会進行役も担当している。
ときどきグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」で、ワゴン車の運転手として全国を放浪。
各地の地方競馬場には1~2年に一度以上は訪問している。

コラム一覧