
今年も北海道で2歳馬を取材する時期がやってきました。
しかしながら、昨今の情勢から「行っていいものかしら?」という気持ちもあったのですよね。
そんなことを心配しながら各地の育成場に問い合わせてみると「マスクして距離を取ってくださればいいですよ」という返事が大半でした。
私は年明けからほとんど飲食店を利用していないし、何年かに1度は来襲するスゴイ風邪も食らわないし、健康状態には問題なし。
でもいちおうねんのため、アレの検査をしてみたら、めでたく「陰性」でございました(笑)。
というアリバイを作ってから飛行機に乗り、北海道に着いたらそこそこ寒い!
雪はほとんどないのですが、空気が例年よりも冷たい感じ。
だから太陽の下だと暖かくて気持ちがよくても、太陽が雲に隠れてしまうと一気に凍える!
(看板塗り直し中)
こりゃ寒暖差にやられてしまうぞ、と直感したので衣料品店に行ったら、店内はすでに「春物セール」中でした……
そういえば前も同じようなことがあったぞ。
寒さに震えながら千歳の大型量販店に駆け込んだら、必要なものがまったくなかったということが……
それでも「雨が降らなければ幸せ」というのが取材陣の合言葉。
体の芯まで冷えつつも、現在まで予定どおりに進んでおります。
という流れで水曜日は静内に宿泊。
となれば、Aiba静内に行くのは必然でしょう(?)
しかし場内の雰囲気は、昨年までとはまったく違っていました。
イスが半分ほど撤去されていて、見た感じがスッカスカ。
そして来場者もメチャメチャ減っている模様です。
(ガラガラのAiba静内)
ダイオライト記念のパドック時点で、場内にいたのが私を除いて16人。
スタッフは発売エリアに2人、券売機の裏に2人いるのが見えましたから、これだと経営的に微妙なんでないかい?
さてさてダイオライト記念。
なんとまあ、マスターフェンサーの馬体重がマイナス16キロとはこれいかに?
先週の「南関道中」で、個人的にはダノンファラオの実力に懐疑的なんてことを書きましたが、これだったら中心にせざるをえないなあ。
さらにエルデュクラージュもマイナス19キロ。
ただし、これは休み明け2戦目で適正体重に戻ったと考えられそう。
知人が出資しているアナザートゥルースにも要注目。
という具合でビシッと絞れるレースだったのに、どーして馬券がハズレるの???
2着と3着が逆だったら当たりだったから、敗因はつまり「絞りすぎ」。
あとは馬券のセンスがなさすぎ……
なんだか悲しくなったので、最終レースは枠複5-7、6-7の2点買いで攻めてみることにしました。
すると7枠が1着で6枠が2着、5枠が3着。
よし完璧!
2点勝負だから5.7倍つけばOK牧場。
おかげさまで気分よくファミリーレストランに向かい、牧場で働きたいと静内に移住してきた若者の就職相談に乗りました。
(就職相談会)
ここ数年、馬産地は常に人手不足。
牧場で働く人が減ってしまえば競走馬も減るわけですから、競馬業界は常に対策を取らなければなりません。
年に数回、JRAの競馬場で実施されている「BOKU JOB」という就職相談イベントでも、そこに出展した知人は口をそろえて
「いや~、厳しいっすよ。浅野さん、ウチに来ませんか?」と言うほど。
そういう状況だから、親と一緒に来場する学生はまさに“金の卵”。
だからその若者には「募集している牧場は大量にあるから、自分の意志で選ぶのが吉」と説きました。
ここには書けないアドバイスもたくさんしましたが(笑)。
先週の取材ではビッグレッドファームにも行きました。
私は1998年から「マイネル」の会員を続けている、いわゆる“古参”。
残念ながら活躍馬に出資できていませんが、それでも会員を継続しています。
その理由はつまり、私は「岡田繁幸教」の信者だからなのです。
(ビッグレッドファームでの取材風景)
ビッグレッドファームは従業員の定着率が高い牧場で、
その理由は「繁幸社長が喜んでいる姿を見たい」という気持ちを持っているスタッフが多いからではないかと思っています。
もちろん牧場側も給料を含めた待遇を良くして、その気持ちに応えていると感じます。
しかし先週金曜日、その精神的な柱が失われてしまいました。
でも「岡田イズム」はしっかりと次の世代に受け継がれていくことと思います。
その取材で、私の出資馬に対面することができました。
父がコパノリッキー、母がトウホクビジンの男の子。
まあなんて地方競馬が似合う血統なんでしょう!
でもデビューの地はJRAなのよね。
スピード的に間に合うのかしら。
ただ「間違いなく丈夫」だそうで、夏あたりには初陣を迎えられる模様。
なんてったって母ちゃんが母ちゃんですからね。
マイネルのスパルタ調教もクリアして、今年の年末までに10回くらい出走してくれるんじゃないかしら?
そして結果が伴えば、ジャパンダートダービーが視野に入るかも。
と言いつつも、過度な期待はしないように心がけます(汗)。
今週水曜日の京浜盃も大舞台を見据えた馬たちの戦い。
しかし10頭立てでもレベルが高い!
◎2.アランバローズ
○6.トランセンデンス
▲7.ランリョウオー
△5.チサット
△9.マカベウス
大井の1,700mは1コーナーまでの距離が短いので、逃げ先行タイプが多いとペースが速くなりがち。
アランバローズは距離延長も含めて心配なところはありますが、それでもこれまでの破壊力なら今回も問題ないでしょう。
相手筆頭には展開的に恵まれそうなトランセンデンスを指名。
ランリョウオーは逆転までは厳しくても崩れることはないでしょう。
あとはネフェルメモリーの子、チサットと、ショウリダバンザイの子、マカベウスにマーク。
今週も馬券はどこかのAibaで買う予定です!
浅野 靖典
1969年8月1日生まれ
1998年にグリーンチャンネル「中央競馬中継」のキャスターから競馬関係のキャリアをスタート。
現在は各種媒体に原稿を寄稿し、競馬関係のメディアにも出演。
JRA、青森、九州のセリ市場の司会進行役も担当している。
ときどきグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」で、ワゴン車の運転手として全国を放浪。
各地の地方競馬場には1~2年に一度以上は訪問している。