
9月7日に盛岡競馬場に行きまして、その翌日は笠松競馬場に朝10時半に集合するというミッション。
これがいわゆる“平時”だったら「いわて花巻空港→名古屋小牧空港」まで飛行機でワープという手段が使えるのですが、
今は飛行機の運行本数が少なくてねえ。
いちおう調べてはみたものの、やはり時間的に合う飛行機がありませんでした。
それよりもビックリなのがお値段。
たしかフジドリームエアラインには前日の予約でもけっこう安く買える制度があったはず。
でも出発の3日前ほどに見たら、最安値がなんと3万3千円!
盛岡から新幹線乗り継ぎで名古屋まで2万5千円くらいで行けるんですが……。
このお値段で乗る人っているんかいな?
それはともかく、盛岡競馬場は照明設備ができたおかげで最終レースのスタート時刻が遅くなったので、
そのぶん競馬終了後の移動が厳しくなりました。
というわけで今回はおとなしく地面を伝って笠松に移動。
第1レース前の再開セレモニーは、およそ40名の報道陣の前で行われました。
(写真:再開セレモニー)
それを見ていたおよそ7割は、競馬のことをまったくわかっていない人だったと思います(注:推測です)。
ニュース素材になる映像や写真を撮っていた姿はまさに“仕事だから来た”感が満載。
第1レースが終わったところで地元のメディア関係者は、ほぼ全員が撤収していました。
ただ「まったくわかっていない人」が取材するメリットは多少あって、
それは“意味がわからない質問をしない”こと。
その反面、まったくわかっていないために発せられたコメントの意味が理解できず、
実際と異なる形で報道されてしまうこともあります。
今は情報量がメチャメチャ多くて、良質なものと“やっつけ仕事”が混在している時代。
その情報が本当かどうか、すこし立ち止まって考える必要があると思います。
私も“あっち側”に行かないように気をつけなくては……
さてさて、地元メディアの姿が消えた昼すぎからは、以前と変わらない笠松競馬という感じ。
岐阜県に緊急事態宣言が出てしまった影響で無観客開催になりましたが、
昨年も無観客時に来たことがあるので、見覚えがある風景です。
ただ、前とは違う点が名古屋所属の騎手が多いこと。
現在の笠松競馬は所属騎手が9名しかいませんからね……
(笠松所属騎手)
そんななか、全国レベルのトップジョッキー、岡部誠騎手が3勝をマーク。
今年は例年以上に岡部騎手が勝利数を積み上げることになりそうです。
そしてもうひとつが馬体重の増減の激しさ。
場内取材がひと段落したので第8レースを買おうとしたら、11頭立てのうち7頭が15kg以上の増減幅で、残り4頭のうち2頭も9kgの増減。
8月中旬の「演習競馬」との比較ではなく、馬券発売を伴う出走時との比較ではありますが、それにしてもちょっと数字がデカすぎ!
これはパドックをキッチリ見ても難しいですよ~~~
ちなみに第8レースは勝った馬がマイナス17kgで2着がプラス26kg。そして3着はプラス24kgで556kg!
その増減幅は「ばんえい競馬ですか?」という感じ。
ちなみに第8レースは「3歳5組」という条件で、出走11頭がすべてJRAからの移籍初戦というメンバーでした。
(高配当のレースも多々)
続く第9レースの「3歳4組」は、出走10頭のうち8頭が、前走が1月12日より前。
残る2頭は前走が2月の浦和と、8月の名古屋。これも比較がムズカシイ!
ということで見送ると、結果は休み明けの上位独占で、3連複が8,980円、3連単が70,110円。
こりゃ直前に馬券を買う派としてはエキサイティングな状況といえるけれど、エキサイティングの度が過ぎる……
(お店は復活するかしら)
というわけで、チャレンジした馬券はひとつも当たりませんでした……。
残念なことに、最終レースは取ったと思ったのに、タップミスで3着馬がヌケていた……(泣)。
その8か月ぶりの開催を経て、今週の火曜日から木曜日は大半の出走馬が中1週。
前走との比較ができる分、当たりやすくなりそうです(たぶん)。
南関東は火曜日と水曜日が浦和と大井のダブル開催で、木曜日の祝日は浦和でオーバルスプリント。
おお、東京ダービー馬の登場ですか!
◎1.ラプタス
○3.サクセスエナジー
▲12.テイエムサウスダン
△10.アランバローズ
△11.ダノンレジーナ
佐賀のサマーチャンピオン1着のラプタスが56kgで、2着のサクセスエナジーが59kg。
ラプタスが56kgなのは、基礎重量が4歳以上は54kgで、Jpn3の優勝経験馬は1kg増で、
グレードレースを3~4勝している馬は1kg増という計算から。
サクセスエナジーの59kgは、基本の54kgにJpn2の優勝経験馬は3kg増+グレードレース5勝で2kg増、という理由です。
そうなると3年前、さきたま杯(Jpn2)を勝たないほうがよかった気が……(汗)。
ともあれ、この斤量差ならラプタスが最内枠から押し切れると思います。
(かきつばた記念時のラプタス)
相手筆頭はやはり、昨年の覇者であるサクセスエナジー。
テイエムサウスダンはかきつばた記念が完敗でしたが、自分の力は出したという感じでしたね。
休み明けは気になりますが、今回も外枠ですし、善戦以上が狙えるでしょう。
問題はアランバローズ。52kgは有利でも、この相手で先手主張ができるかしら?
12年前の2009年、林正人厩舎のノースダンデーはJBCスプリント(名古屋)に挑戦して、4着に健闘しました。
アランバローズにはそれ以上を期待したいものですが、今回はちょっと厳しいかなあ。
ならば、同じ52kgでも差し脚があるダノンレジーナが展開的に有利になる気がします。
こちらは昨年のJBCレディスクラシックで4着。こちらもおそらく、金沢JBCへの遠征を狙っていることでしょう!
浅野 靖典
1969年8月1日生まれ
1998年にグリーンチャンネル「中央競馬中継」のキャスターから競馬関係のキャリアをスタート。
現在は各種媒体に原稿を寄稿し、競馬関係のメディアにも出演。
JRA、青森、九州のセリ市場の司会進行役も担当している。
ときどきグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」で、ワゴン車の運転手として全国を放浪。
各地の地方競馬場には1~2年に一度以上は訪問している。