コラム”

「ダービーグランプリ」
2021年10月4日

ついに9月最終週、第1回目のワクチンをワクワクしながら注入!

私は以前とほとんど変わりなく県境を越えまくっているので、
よく「ワクチンは?」と聞かれますが、そのたびに「まだなんです〜♪」と答えて驚かれることが多々。

ここまで延びた理由は、副反応でぐったりする可能性を考えると、なかなか合う日程がなかったから。
ただ、ここまで延ばしたおかげで会場を選ぶ余地がわりとありました。
昨年の4月に行く予定だったカナダは、今年の9月7日からワクチンを接種していれば入国制限が大幅に緩和。
よおし、来年の春は行ったるどー!

という思いを胸に、2回目の接種に臨みます。
ちなみに1回目の影響は、接種した肩のあたりが4日ほど痛くて、そこを下にして寝られなかったのが唯一。
それも今はすっかり解消されました。

元気が戻って向かった先は盛岡競馬場。
ステキなメンバー構成になったダービーグランプリの取材です。

緊急事態宣言の期間が終わった直後なので、
ニュースなどでは「さっそく外出や旅行を……」というネタが流れていましたが、
私が乗った9時すぎのはやぶさ号は乗車率が3割くらい。
仙台からはさらに減って、私が乗った3号車は1ケタになってしまいました。
前回の9月7日(火)と同じくらい。

まあまあガラガラ

(まあまあガラガラ)

しかし盛岡駅から乗った無料バスは、27名の乗車で大繁盛でした。
さすが日曜日。
盛岡競馬場ではJRAの馬券も売っているし(ただし、オッズ放映とレース映像はありません)。
そして競馬場に着いてみたら、人の多さに再びビックリ。
前回とは大違い!

お客様がたくさん

(お客様がたくさん)

当然のことながら取材陣の数も多く、3人だった9月7日とはまったく違う、にぎやかな記者室になりました。
まずはお昼ごはんを食べましょう。
ということで向かった先は「まんぷく道場」。
ちょっと迷って選んだメニューはカツカレー!

ガッツリな昼食

(ガッツリな昼食)

じつは先週、キャリーオーバーが出ていた日のトリプル馬単で、
最初のレースを2点じゃなくて3頭ボックスの6点にしていたら当たっていたという悲しい出来事があったのです。

たったそれだけで170万円を逃してしまった大惨事。
それからというもの、馬券の調子が激しく悪くなってしまったのです(泣)。

その流れを払拭するためのカツカレー。
それを食べている間に行われたレースは的中でした(取ってマイナスでしたが……)

その後は場内をウロウロしたり、たまっている宿題を終わらせたりで、あっという間に第10レース。
ミッチリとパドック診断をして、59.1倍の3連複を取って先週の損失をちょっとだけ補填。
さあ、続く第11レースはダービーグランプリ!

これだけのメンバーが揃うなかですが、単勝1番人気は重賞未勝利のギャルダル。
じつは専門紙の記者室を訪問したら、岩手競馬の生き字引・松尾康司さんが「ギャルダルでしょ?」と言ってきたのです。

ギャルダルには東京ダービーでお世話になった恩がありますが、勝つまでは考えていなかったなあ。
しかし地元専門紙の「ケイシュウ」さんも「エイカン」さんも、本紙本命はギャルダル。

エイカンのシルシ

(エイカンのシルシ)

これは難しい選択になるだろうな……と思いつつパドックに行くと、ギャルダルはちょっとテンションが上がっている様子。

ギャルダルは気負いぎみ

(ギャルダルは気負いぎみ)

この時点で「ビミョー」と判断したのですが、マークカードを塗るのにアタフタしていたら、
うっかり間違ってギャルダル入りの枠連ボックスを買ってしまいました。
しまった、これはハズレる予感……

18時15分発走のダービーグランプリは、上空が真っ暗闇。
気温も下がって長袖とジャケットでちょうどいいくらいでしたが、地元民にはTシャツ短パンの人も見られました。
さすが、鍛えかたが違うねえ(笑)。

山の中にこだまするファンファーレ。
それが鳴り終わると拍手がわき起こりました。

ダービーグランプリがスタート

(ダービーグランプリがスタート)

ゲートが開くとギャルダルとケラススヴィアが前の位置を取りに行き、
3番ゲートからスタートしたキャッスルトップは枠順の利をいかして逃げましたが、
すぐ後ろに御神本騎手と森騎手がマークしているのですから厳しい形になりました。

しかしキャッスルトップは5着でも最後まで頑張ったと思います。
2番手追走のギャルダルが11着、ケラススヴィアが14着、4番手を進んだマツリダスティールが13着ですから!

その激流を5番手あたりで追走したギガキングは、3コーナーからの下り坂で加速して早め先頭から押し切り勝ち。
僅差での2着はジョエル。
4コーナーで進路が空くのをすこし待った分があったかもしれません。

ゴールのあと、1コーナーでジョエルが大きくつまずいて張田昂騎手が落馬。
放馬を知らせる黄色いパトライトが点灯しましたが、ジョエルはすぐに確保されて、張田騎手も歩いて検量室に戻ってきました。

そのくらい、タフな盛岡の2000mで死力を尽くしたということなのでしょう。

しかし驚かされるのが、ダービーグランプリを勝った和田譲治騎手の活躍ぶり。
通算1000勝を超える勝ち星を挙げていますが、昨年までは重賞勝利が2017年の東京記念だけ(サブノクロヒョウ=12番人気)。

それが今年だけで重賞4勝。
さらに9月末の時点で、76勝だった昨年の倍近い133勝をマークと大躍進!

これがつまり「軌道に乗る」ということなのでしょう。
デビューから20年。
もしかしたら、今が人生で最大の充実期と感じているのかもしれないなあ。
そういう勢いには乗りましょう。
今週のダートグレード2つの狙いもその方針で!

◎5.リュウノユキナ
○4.コパノキッキング
▲2.サブノジュニア
△1.レッドルゼル

水曜日の東京盃は絞って臨むほうがよさげ。
なかでもリュウノユキナは今が充実期。
前走はコース取りの巧さが光ったとはいえ、鮮やかすぎる勝ちかたでした。

コパノキッキングはコーナー4つの前走からコーナー2つの舞台に変わるのはプラス材料。
サブノジュニアは58kgが不利ですが、今年のJBCスプリントはコーナー4つの金沢が舞台。
タイプ的に今回が目標でしょう。

レッドルゼルは力量的に互角以上だと思いますが、休み明けと初の地方競馬が気になるところ。
というわけで押さえまでにしておきます。

続く木曜日はレディスプレリュード。
おお、なんと10頭立てですか!

◎6.ウェルドーン
○7.グランデストラーダ
▲8.レーヌブランシュ
△2.ラインカリーナ
△10.ダイアナブライト

これも絞ったほうがよさげ。
注目は3歳馬のウェルドーンでしょう。
グランデストラーダはJRAでの成績は、JRAから参戦する馬よりも下ですが、前走の走りには目下の充実ぶりが感じられるところ。
グランダム・ジャパンでの逆転優勝を目指す意味でも注目です。

レーヌブランシュは休み明けでも乗り込み順調で要マーク。
ラインカリーナもグランダムの優勝を狙っていますから、押さえておきたい存在といえます。

無印にしたのはテオレーマ。
どうもこの馬、暑さに弱い気がするんですよね……。
この“無印”が最大の勝負です!


プロフィール

プロフィール

浅野 靖典

1969年8月1日生まれ

1998年にグリーンチャンネル「中央競馬中継」のキャスターから競馬関係のキャリアをスタート。
現在は各種媒体に原稿を寄稿し、競馬関係のメディアにも出演。
JRA、青森、九州のセリ市場の司会進行役も担当している。
ときどきグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」で、ワゴン車の運転手として全国を放浪。
各地の地方競馬場には1〜2年に一度以上は訪問している。

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