コラム”

「最終開催日」
2022年3月15日

先週金曜日、最後の開催日を迎えた名古屋競馬場に行ってきました!

私は「最後の開催」と告知された場合は基本的に最終日に行くことにしておりまして、
競馬場は2003年の上山(山形県)から継続中。花月園競輪と甲子園競輪の最後の日も行きました。
でも船橋オート、西宮競輪、観音寺競輪はスケジュールの都合で行けませんでした。

西宮競輪といえば、阪急西宮球場の外野に設置される組み立て式の競輪コース。あれはナマで見たかったなあ(涙)
そんな後悔をしないように、行ってみたいなと思ったところには早めに行くことを心がけている次第です。
でも名古屋競馬の最終日は、名古屋競馬が廃止されるわけではないからなあ。

それでも最後の日を現地で見ておくのは、廃競馬場ヲタクとして当然のこと。
そう思って予定を組んでいたのですが、なんかいきなり用事や業務がドカドカ入るわ、
ウチのおイヌ様が体調を崩して夜中に病院に行くわで、精神的にも体力的にもヘロヘロ。
本当は夜行バスで名古屋に突撃するつもりだったのですが、おとなしく新幹線にしたとです……

でも開門ダッシュは見たかったので、家を出たのは午前6時40分。
しかしガラケーを取りに帰るというボーンヘッドのおかげで、
10時15分頃に名古屋競馬場の前に着いたら、行列はすでに解消しておりました。
どうやら並んでいた高齢の紳士が暴れたことで、開門時間が20分ほど早くなったという話……(汗)

場内は、重賞もないド平日にしてはなかなかの賑わい。
とりあえずこの日がラスト営業となる松井屋さんで、名古屋メシの串カツ&ドテ串、
そしてこの店の名物のみたらし団子をいただきましょう。

松井屋の豪華3点セット

(松井屋の豪華3点セット)

しかしながら、場内の雰囲気は全体的に「普通」という感じ。

これがたとえば福山競馬の最終日だと「最後なんだから全力で」という人がいる反面、
「今まで競馬場になんて来たことがなかったけれど最終日っていうから来てみました~♪」という人がゴッチャになっていて、
けっこう不穏な空気感があったからなあ。

カメラを持つ人がたくさん

(カメラを持つ人がたくさん)

でも名古屋は廃止じゃなくて移転なので、あまり悲しいという感じにはならないのでしょう。
それでも最終レースは大ベテランの戸部尚実騎手が、最後のレースを勝ちに行くぞという気迫が感じられる早めの仕掛け。

その流れをうまく利用して差し切ったのは、今井貴大騎手。
レース後の記念撮影で馬場に出て、ファンに向けて両手を挙げたときには大きな拍手が贈られました。
レースとしては見ごたえがある、記憶に残る内容でしたが、私の馬券はハズレ。
しかも気合の勝負をしてしまったのですよ。

最後のパドック

(最後のパドック)

C1クラスの11頭立てで、全馬が前走で1着という組み合わせ。
じつはワタクシ、荒尾の最後のレースも福山の最後のレースも
「上位人気馬→総流し→上位人気馬」という馬券を買って、両方ともデラ儲かっているのです。

だから二度あることは三度ある!

と信じて、パドックで気合が入っていた7番のセイオーキッド(4番人気=戸部騎手)と、
休み明けでも勝ちに来たと思える11番のラッセルリー(2番人気=岡部誠騎手)から総流し。

最後の勝負

(最後の勝負)

しかしこの開催の名古屋競馬はほとんど全馬が連闘。
普段の名古屋競馬がこういう日程になることは基本的にないので、
月曜日から荒れるレースとガチガチのレースが極端になっている感じがありました。

その感覚は正解で、第4レースの3連単が976万円!
このレースは場内の食堂で取材をしていたので難を逃れました(笑)。

そして迎えた気合の勝負は、軸の2頭が2着と4着……。最近は惜しいの連続なんだよなあ。ちとクヤシイ。
ちなみに最終レース後に某騎手に聞いたら「仕上がっていない馬が多いから、なかなか難しい開催でしたよ。
レース後に調子がヘンになった馬もいるみたい」とのこと。
新・名古屋競馬場がオープンする4月8日までの4週間で立ち直ってくれることを祈ります。

最終レース後に実施された閉場セレモニーを終え、名古屋競馬場は次のステップへと進みます。
今後はゴール付近の建物から順番に解体されて、2コーナー付近では新しい場外発売所の建設が始まります。
それが完成すると、今後も場外発売が続けられるスタンドが解体開始。
いちおう、あと2年は現在の名古屋競馬場の雰囲気が残る予定です。

翌日は「クロージングイベント」に行って、名古屋の馬場を散歩。
お別れではありますが、名古屋競馬が廃止されるわけではないので、感傷にひたるという心境にはならなかったですね。
4月8日からの開催日は、旧・名古屋競馬場から無料バスが1日4往復で運航される予定。
そのうち乗ってみたいと思います。

砂の上から

(砂の上から)

しかし、場内でグッとくる場所がありました。
それはホコリだらけの看板に指で書かれた「サヨナラ」の文字。

サヨナラ

(サヨナラ)

そうか、サヨナラか。小学校のときに友達が転校したみたいな気持ちかな。

名古屋競馬場もお引越し。
競馬場の新規オープンなんて、もしかしたら最後かもしれないから、初日は現場に行くつもりです!
浦和の桜花賞も、今年がもしかしたら最後の1,600mになるのかも?

◎6.エミーブレイズ
○1.ラインブレイカー
▲2.クールフォルテ
△11.スピーディキック
△4.ヒストリックノヴァ

今年の桜花賞も北海道で観戦です。でもリアルタイムでは見られないかも。
浦和の1,600mといえば、内枠の先行馬を買っておけばモーマンタイ。
でも本命は好位から流れに乗れそうなエミーブレイズにします。

悩ましいのは大外枠のスピーディキック。
たぶん厳しいと思うんですが、2コーナーで発進すれば間に合う可能性があるのではないかと!!


プロフィール

プロフィール

浅野 靖典

1969年8月1日生まれ

1998年にグリーンチャンネル「中央競馬中継」のキャスターから競馬関係のキャリアをスタート。
現在は各種媒体に原稿を寄稿し、競馬関係のメディアにも出演。
JRA、青森、九州のセリ市場の司会進行役も担当している。
ときどきグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」で、ワゴン車の運転手として全国を放浪。
各地の地方競馬場には1~2年に一度以上は訪問している。

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