コラム”

「新規オープン!」
2022年4月11日

4月8日の金曜日。
新しくできた名古屋競馬場に行ってきました。

当日は午前10時が開門時刻。
名古屋駅の横にある名鉄バスセンターから出発する無料バスの到着予定時刻は9時55分……
開門ダッシュの風景を見るなら、それより前に着かないと!

というわけでレンタカーを利用することにしました。
それに名鉄バスセンターからの無料バスは高速道路を通るので定員制。
乗れない可能性もありますからね。

それで名古屋駅前から9時10分に出発したのですが、
名古屋の道ってなんでこんなにややこしいんかいな?

烏森入口から名古屋西ジャンクションまでは「名古屋高速」で、
そこから飛島ジャンクションまでは「名古屋第二環状道路」になって、
そこから湾岸弥富出口までは「伊勢湾岸自動車道」。
料金所を3回も通過しないとならんのですよ。

さらに高速入口までの道を間違えたこともあって(自己責任)、
名古屋駅前から新・名古屋競馬場までの所要時間は40分。
まずい、これでは無料バスに先を越されてしまうやんけ!

しかし着いてみたらそんな心配はまったく無用。
9時50分の時点で正門前からの行列が100m以上も続いていました。
主催者のかたによると「私が朝7時に出勤したとき、10人くらい並んでいました」とのこと。
そこからクルマで来た人が並び続け、開門時刻に並んでいたのは500人くらいだった模様です。

しばらくすると名古屋駅前からの無料バスが到着して、
降りた人はゲート前から列の最後尾まで大移動(笑)。
そしてゲートのパイプシャッターが上がり、新規オープンの瞬間を見届けました。

オープンの瞬間

(オープンの瞬間)

さあ、開門ダッシュが始まるぞ……と思ったら、
検温と手指の消毒で1人ずつの入場になったので、走る人はゼロ。

その様子を見てから列に沿って歩いていくと、
その最後尾近くにコンビニができているではないですか。
そんな話、聞いてなかったよ!

新・名古屋競馬場では食料と飲料が確保できるのか、それが大きな心配点だったのよね。
でもこれがあるなら大丈夫。
さらに専門紙はここで買うことができるのね。
さっそくお店に入ると「コンニチワ~」と声を掛けられたではあーりませんか!

コンビニの制服を着ていたのはなんと、専門紙「競馬エース」の編集を担当している伊藤学さん。
「じつは店長になっちゃったんです。新聞にシルシも付けていますけど」とのことで、
慣れない客商売にてんやわんやという様子。
開催日と非開催日では商品の発注量が違うだろうし、軌道に乗るまでたいへんでしょうなあ。

オマケをもらいました

(オマケをもらいました)

でもこの場所なら、厩務員住宅や厩舎に住んでいるスタッフも利用してくれそう。
店内ではお湯がもらえるので、カップラーメンを作れます(笑)。

では続いて、コンビニと正門の間にある場外発売所に行ってみましょう。
オープニングの第1レースの馬券はここで買おうかな。
と思って10時25分頃に入ると、客が10人くらい。
雰囲気的には全員が常連様っぽかったのですが、なんで競馬場がすぐそこにあるのに場外に……?

場外発売所

(場外発売所)

そこは深く追求せず、さっそく第1レースの馬券を買いましょう……と思ったら、
機械は「発売中止」の赤い表示。
そっか、10時半からなのかな。と思って待ちましたが動きなし……

しばらくすると、いちばん奥の発払い機だけが使えるようになったので、そこで買って速攻で退散。
どうやら“発売機”は10時40分から利用可能だった模様です。
という動きを経て、ようやく新しい競馬場に入場。
場立ちの予想屋さんは4軒いましたが、普通の開催日は稼ぎになるのかなあ?

じつはワタクシ、新・名古屋競馬場には4月だけで3回も行く予定。
はたして入場人員がどのように推移していくのか、チェックしていこうと思います。

さてさてオープニングの第1レースですが、旧・名古屋競馬場の最終レースと同じ作戦でチャレンジしてみました。
つまり「上位人気馬→総流し→上位人気馬」の組み合わせ。

目指せ初当たり

(目指せ初当たり)

その作戦は見事にハマりましたが、1→3→2番人気の順だったので24.7倍……。
ま、ハズレるよりはマシか。

その後のレースを見た限りでは、基本的に逃げ先行タイプが有利という印象でした。
砂の量はマシマシ状態になっているようで、
各馬がインコースを1mほど開けていた点が以前とは違うところ。

そして旧・名古屋競馬場と大きく違うのが、3コーナーのカーブがゆるやかで、
4コーナーはキツめ(いわゆるスパイラルカーブ)という形態。
そのため4コーナーで勢い余って外を大きく回る馬もいましたが、この乗りかたは正解だと思います。

そういう馬場を読み切って、
メインの東海桜花賞で川崎のインペリシャブルを勝利に導いた吉原寛人騎手は、さすがの腕達者。
吉原騎手はレースの前に馬場を歩いて砂の雰囲気を確認していました。
そういうところも含めて3割増しにできる騎手だと思います。

東海桜花賞のパドック

(東海桜花賞のパドック)

さて改めて、オープン初日の結果だけではありますが、
新・名古屋競馬場の結果から気付いた点を紹介しましょう。

☆第7レースまでのC級戦は上位人気馬が優勢
☆第8レース以降は1番人気馬の3着以内がゼロ
となっていました。

上級条件戦では差し馬が上位に入るシーンもたびたび。
まずはこれがヒントになるかなと思います。
こういうデータが使えるのは最初のうちだけかも。

おお、これをうまく使えれば、私が好きな言葉のひとつである「先行者利益」が実現できるではありませんか!?
その最初の開催の最終日とクロスしてスタートするのが、水曜日の船橋競馬。
メインレースのマリーンカップは、名古屋駅前の焼肉店で見る予定です。

◎13.ショウナンナデシコ
○2.レーヌブランシュ
▲4.レディバグ
△10.サルサディオーネ

7頭立てだった昨年よりはアレですが、この時期の牝馬限定のダートグレードレースっぽい顔ぶれ。
ならば、前走でロスがありながら勝ち切ったショウナンナデシコで鉄板でしょう。

レーヌブランシュは小回りコースへの適性がイマイチという印象で、
スパイラルカーブの船橋なら首位争いが狙えそう。

レディバグは距離が微妙でも、前半の流れがゆるくなる展開ならば善戦以上が可能とみます。

問題はサルサディオーネ。
58kgというのがねえ……。
ただ、過去には58kgで勝った馬が3頭いるんですよね(02年プリエミネンス、15年サンビスタ、17年ホワイトフーガ)。

この距離での実績も考えて、ショウナンナデシコから相手3頭での馬複&3連単に集約する作戦がよいかと思います!


プロフィール

プロフィール

浅野 靖典

1969年8月1日生まれ

1998年にグリーンチャンネル「中央競馬中継」のキャスターから競馬関係のキャリアをスタート。
現在は各種媒体に原稿を寄稿し、競馬関係のメディアにも出演。
JRA、青森、九州のセリ市場の司会進行役も担当している。
ときどきグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」で、ワゴン車の運転手として全国を放浪。
各地の地方競馬場には1~2年に一度以上は訪問している。

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