コラム”

「ネットのおかげ」
2022年12月12日

旅行業界には「閑散期」となっている時期がいくつかありまして、そのうちのひとつが12月初旬。
そのあと年末年始の「繁忙期」をはさんで、再び3月上旬まで「閑散期」が続きます。

私がタイのバンコクまで往復2万3千円で行ったり、韓国まで往復1万2千円で行けたりしたのは「閑散期」のおかげ。
逆に言うと、お盆とか正月とか大型連休にたっかい料金で旅行してくれている人たちのおかげです(しかし今年はその3倍くらいのお値段です)。

振り返ってみると、中学高校のときに遠くに出かけたのは春休みか夏休みでしたが、使ったきっぷは大半が「青春18きっぷ」。
高校時代に鹿児島まで18きっぷで往復したこともありました。
我ながら恐ろしい……
と思ったところで、20年くらい前に宮崎まで18きっぷで行ったことを思い出しました。
あの頃はヒマだったんだなあ(汗)。

しかし今は電車のイスに5時間くらい座るとケツと腰が痛くなってくるのがジジイ化の証。
秋に盛岡から各駅停車で帰ってくる計画の実行は寸前で回避しました(ちなみに11時間かかります)。
つまり今年の各駅停車での遠出は、名古屋競馬場の最終日(3月)と岐阜県恵那市での乗峯栄一軍団の集会(7月)だけ。
両方とも片道7時間程度なので、わりと楽勝なのよね。

名古屋競馬の最終日の翌日

(名古屋競馬の最終日の翌日)

若い頃に各駅停車で遠出していたのは、当時はネット環境がなかったこともありますね。
当時は航空券を買うためには旅行代理店に行くか、航空会社に電話するのが王道ルート。
今のような激安航空会社は存在せず、割引航空券も知る人ぞ知るみたいな存在でした。

そんな時代だから、牧場巡りに行くときも旅行情報雑誌を買うのが出発点。
安いツアーパックを売っている会社に電話して、予約が取れたら銀行に行って代金を振り込むスタイルでした。
それに比べると、今は劇的に手間がかからなくなったと思います。

それを含めて、個人的な「ネットのおかげで変わったベストスリー」を挙げると、
1.旅行予約がしやすくなった
2.家で馬券が買えちゃう
3.音信不通になった昔の友人知人と連絡が取れちゃう

ですね。3番は“過ぎたるは及ばざるがごとし”の面もありますが!?

航空券の山

(航空券の山)

ところで私は2年連続で地方競馬に1カ所だけ行っていない“準パーフェクト”状態。
昨年は水沢、今年は姫路が未踏の地となりました。
2020年と21年は無観客開催の競馬場にもたくさん行きました。
でも無観客の競馬場って正直なところ、あんまり面白くないのよね。
ちなみに無観客開催時に取材で訪問したのは、門別、船橋、大井、浦和、川崎、名古屋、笠松、園田、高知。
客はいないし紙の馬券は買えないし、場内テレビにオッズが映っていないから家で馬券を買うのと同じなのよ!

わずか1年3か月前

(わずか1年3か月前)

そう思っている私の気持ちとは関係なく、昨年の高知・黒潮菊花賞のときに競馬場にいた、たった2人の取材陣、
そのうちの1人の井上オークス先生が、19時過ぎに私が「さて、では」と言った瞬間、
「ええっ、もう帰るんですか?」
と反応したのは競馬=馬券ファンの鑑だと改めて感じた瞬間でした。
そりゃ確かに特別観覧席を貸し切りで使えるなんて、メチャメチャぜいたくではあるんですが……。
さすがです!

でも私は雰囲気と一緒に競馬を楽しむタイプなんですね。
たまには一人で競馬場に行くこともありますが、今年はとくにそういうケースが少なかったと思います。
いや、もしかして、一人で行って誰とも話をしないで帰ってきたのって今年はゼロ?

関係者だけの笠松

(関係者だけの笠松)

おっと、1回だけありました。
キャッスルトップが出走した1月の中山競馬場。
あのときは指定券を買ったので、行きも帰りも競馬場内も単独行動でした。

ところで今週のワタクシは、水曜日が川崎競馬場でレース後に競馬場付近で暴年会。
そのまま川崎駅の近くに泊まります。
その翌日は名古屋に移動して、金曜日が1カ月ぶりの名古屋競馬場でヤングジョッキーズシリーズのファイナルラウンド。
土曜日が2週間ぶりの中京競馬場で誰が優勝するのかを見届けます。

名古屋の浅野皓大騎手も出場

(名古屋の浅野皓大騎手も出場)

南関東から出場するのは、浦和=及川烈騎手(ただいま笠松競馬場で修業中)、船橋=木間塚龍馬騎手、大井=大木天翔騎手、川崎=野畑凌騎手。
このなかで芝コースを経験したことがあるのは木間塚騎手だけかな?
ちなみに出場騎手のひとりに騎乗手当とJRAの賞金額を教えたら
「まじっすか!!!???」
とテンションがメチャメチャ上がっておりました。

南関ヤング

(南関ヤング)

それを含めてせっかく騎手になったんだから、いろんな舞台からの景色を見てほしいもの。
なんでも楽しまなくっちゃ!

と言っている私も楽しまなければソンソン。
じつは先々週の中京競馬場では、チャンピオンズカップの前後だけしか馬券を買わなかったのです。
その翌日の大井では4レースくらい戦いましたが「新幹線のなかでずっと買ってた」という天童なこ大先生に比べると低レベル。
なので、客で行く水曜日の川崎競馬場ではビッシビシ戦うぞ!

◎12.オマツリオトコ
○10.スペシャルエックス
▲2.ヒーローコール
△4.デルマソトガケ
△7.ニシケンボブ
△1.ハセノゴールド
△6.リアルミー

このレースは基本的に内枠有利で、G1格に上がったのが2002年以降にゼッケン12~14番で連対したのって
☆2006年1着のフリオーソ(12番)
☆2008年1着のスーニ(12番)
☆2009年1着のラブミーチャン(12番)
☆2016年2着のシゲルコング(14番)
☆2018年1着のノーヴァレンダ(12番)

だけなんですよ。

そんなわけで13番と14番は無印にします。
いちおう12番のオマツリオトコは前走の兵庫ジュニアグランプリで万馬券ゲットの原動力になってくれたので本命シルシにしましたが、
3連単はフォーメーションで1列目に3頭、2列目に4頭、3列目に7頭……
みたいな感じにしようかな。
もちろん本線は3連複ボックス。

あと1頭、応援したいのが佐賀所属のネオシエル。
昨年の九州1歳セールで落札された九州産馬がこんな立派になるなんて。
涙ちょちょぎれでございます。


プロフィール

プロフィール

浅野 靖典

1969年8月1日生まれ

1998年にグリーンチャンネル「中央競馬中継」のキャスターから競馬関係のキャリアをスタート。
現在は各種媒体に原稿を寄稿し、競馬関係のメディアにも出演。
JRA、青森、九州のセリ市場の司会進行役も担当している。
ときどきグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」で、ワゴン車の運転手として全国を放浪。
各地の地方競馬場には1~2年に一度以上は訪問している。

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