コラム”

「寒さ慣れ」
2023年2月6日

高知競馬場に突撃した1月24日は大雪で開催が途中で打ち切りになりましたが、
翌日は早朝こそクルマが凍っていたものの、昼になると穏やかな空模様。

南国の空気をいっぱい吸って埼玉県に戻りまして、中3日で北海道は帯広へと出発です。

わかりやすい看板

(わかりやすい看板)

個人的な持論は「南国には暑い時期、北国へは寒い時期に行くのがよろし」というものなので、
滞在期間中の帯広の予想最低気温がマイナス18度となっているのは大歓迎。
2006年の1月初旬に朝4時半から帯広競馬場でマイナス25度のなか、屋外で2時間ほど調教を見学した経験があるから気持ちとしては大丈夫。

あのときはつま先がメチャメチャ痛くなりましたなあ。
そのあと宿に戻ってごはんを食べたら、腹の奥で炎が立ち上るような感覚。
「これが蒸気機関車の原理なんだ」と実感しました。なかなか伝わりにくい話でスミマセン(汗)。

そのときに「この冬で一番の寒さですよ。浅野さん、ラッキーですね」と言われ、
今回も「この冬で一番の寒さを堪能してください」とニヤニヤされたのは我ながら「持っているなあ」と感じるところです(違)。

そんなわけで顔から外したマスクを3回クルクルすると凍るという空の下で過ごしてきました。

妊娠中の牝馬が運動中

(妊娠中の牝馬が運動中)

ちなみに、先週月曜日は朝8時に宿を出発したときの気温はマイナス20度。帯広の郊外にある家畜改良センター十勝牧場に着いたらマイナス23度。
前日の夜はマイナス12度でしたが、ここまでくると10度も20度も変わりませんな。

これはおそらく、空気が乾燥しているからだと思います。
実際、手のひらがパッサパサでシワシワ。ぜひみなさまも冬の帯広をご訪問ください。
今なら全国旅行支援を利用すれば、東京から1泊2日で2万円前後という感じですよ!

しかしまあ、今のばんえい競馬は時計が速い。
3歳戦だと200mの勝ち時計が1分20秒くらいなので、併走しても追いつけませんよ。

1番人気のサクラヒメも時計勝負に勝てず

(1番人気のサクラヒメも時計勝負に勝てず)

この原因はどうやら砂の質にある模様。昔は本当に「砂」でしたが、今は「粒が小さい石」。
日本は“砂”の入手が難しくなっているようで、その影響をばんえい競馬も受けているみたいです。

ばんえい競馬は10年前あたりに馬券売り上げの低下で廃止される危機がありましたが、それはネット投票のおかげで心配無用の状態に。
そして数年前あたりには「馬が減ってレースが組めなくなるかも」と危惧されましたが、それも回復傾向が出ています。

そして今は「砂」の問題。
廃止に直結する心配はなくても、ばんえい競馬の面白さに影響することなので、妙案が出てくることを期待したいものです。

寒いと高カロリーが欲しくなる

(寒いと高カロリーが欲しくなる)

という極寒の北海道から火曜日に帰って、翌日は川崎記念を観戦にレッツゴー!
しかし帯広で朝から晩まで激しく活動した疲労の影響で出発が遅れ、川崎競馬場に到着したらメインレースの出走馬がパドックを歩いていました。

いやしかし、ジャンバーを着ていると暑い!!!
行きの電車のなかも暑くてちょっと気持ち悪くなったので、この格好がちょうどいい感じかな♪

ちょうどいい感じ

(ちょうどいい感じ)

でも競馬場では服装的にちょっと浮いていたような気が……。
極寒の地に3日間いただけで自分の体の気温センサーが変わってしまったのかしら。
そんな「頭寒足熱(?)」状態で臨んだ川崎記念は、波乱を期待して散らかした買い方をしたために大幅なマイナス決算。
ウシュバテソーロとテーオーケインズの馬複&ワイドに集約するのが正解でした(涙)。

よおし、だったらダブルメインイベントの最終レース「川崎ジョッキーズカップ」で取り返すぞ!
パドック診断で7頭に絞りましたが、いつもの3連複ボックスではなく枠連にしてみました。
なんか当たる気がしなくて。

そしたら、パドック診断の7頭のうち3頭でのワンツースリーではありませんか!
2→6→9番人気の順で3連複は186.3倍。うーん、やっぱり「迷わず行けよ、行けばわかるさ」だったか……。
弱気は損気、そして「健全な馬券は健全な肉体と精神に宿る」ですな。
それを改善させるには体と心を休ませなきゃですね。
なんてったって、快楽亭ブラック師匠は私の年齢の時に大動脈解離を発症して本格的に死にそうになったんだから!

帰りに漬物を買いました

(帰りに漬物を買いました)

というわけで、今週の船橋競馬場に突撃するのは回避して、水曜日の報知グランプリカップは自宅でのんびり参戦します。
じつは川崎競馬場からの帰宅後は、
兵庫県の三木ホースランドパークで乗用馬のセリ市場「兵庫ヤングホースオークション」の業務をしてきたのです。
そんなスケジュールのなか、今週は人間ドックを受診します。もしかしたらヒドイ結果が出てしまうかも?

◎4.アナザートゥルース
○10.ギガキング
▲5.ビービーガウディ
△1.リンゾウチャネル
△3.ゴライアス
△9.ソッサスブレイ

移籍初戦の前走で2着に入ったアナザートゥルースに期待します。
2020年のダイオライト記念の優勝馬という実績はもちろんですが、この一族は気温が低い時期に結果を残すんですよ。
“nankankeiba.com”での競走馬詳細データによると、アナザートゥルースの1~3月の成績は13戦5勝、2着3回、3着2回。
4着以下に敗れた3回のうち2回が昨年という点は気になりますが、移籍して実力がよみがえった可能性があるかも?

相手筆頭には船橋の1,800mで5戦4勝のギガキングを指名。
3番手には私が「隠れた名手」と認識している庄司大輔騎手が乗るビービーガウディが「人馬とも重賞初制覇!」となるシーンに期待してみます。


プロフィール

プロフィール

浅野 靖典

1969年8月1日生まれ

1998年にグリーンチャンネル「中央競馬中継」のキャスターから競馬関係のキャリアをスタート。
現在は各種媒体に原稿を寄稿し、競馬関係のメディアにも出演。
JRA、青森、九州のセリ市場の司会進行役も担当している。
ときどきグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」で、ワゴン車の運転手として全国を放浪。
各地の地方競馬場には1~2年に一度以上は訪問している。

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