コラム”

「なにかがはさまる」
2023年9月5日

先週も激動の日々でございまして、火曜日は浦和競馬場に行ってヤングジョッキーズシリーズのトライアルラウンドを取材。

昨年のヤングジョッキーズは全体的にスローペースが多くて馬券的なエキサイティング感に欠ける感じがしましたねえ。
最終戦の浦和は2戦とも超ハイペースになって、普段では絶対に見られない流れになりました。

やっぱりヤングジョッキーズのレースはこうでなくては!
と言っていいのかどうかはビミョーですが、若手なんだから積極的に行かなくちゃ。
そうやってだんだんと体内時計が醸成されていくのだと思うし。

ヤングジョッキーズ浦和

(ヤングジョッキーズ浦和)

デビューのときからマークや追い込みでは“レースを作れない騎手”になる可能性が高そう。
やっぱり積極策で失敗して、それがスキルアップにつながる気がするのよね。
その失敗の犠牲になるのは馬券を買うわれわれ(と出走馬および関係者)なんですが。
でも私はそれを織り込んでいるのだから、文句は言いませんよ(たぶん)。
若手騎手だとオッズが大きい数字になりがち。
そのリスクとリターンを天秤にかけるわけですからね。

しかし騎手全員が若手だと予想するのがどえりゃー大変。
ましてヤングジョッキーズでは他地区に所属する騎手もいるのでねえ。

でもそれが馬券的な醍醐味。
しかも浦和の第1戦は「C3クラスの選抜馬」ですよ。勝つ馬がいないんじゃないかしら!?
この場合の「選抜」は、成績がビミョーな馬を選び抜いたという意味。
つまりパドック診断と展開の推理が重要となります。

だからメチャ暑いなか、がんばって出走馬をチェックしましたよ。
そして展開は「C3クラスなので、そこまでハイペースにはならないハズ」と推理。

パドック診断

(パドック診断)

その見立ては大正解。
1着は8番の秋山稔樹騎手で、2着は3番の仲原大生騎手。そして3着は5番で、9番、4番と続く……
オイ、3着の5番がないぞコラ!!!

3着馬の番号がない

(3着馬の番号がない)

その単勝人気は3→7→4→8→9。
8番人気馬も9番人気馬も押さえているのに、4番人気馬を持っていないとはこれいかに(泣)。

そういえば、あたしゃ川崎のヤングでも1→2→4着で万馬券を逃したんだよなあ。
またしても「惜しいとハズレは同じ意味」を実践してしまってガッカリ君。

それでもヤングジョッキーズは地方競馬全国協会(NAR)のウェブハロンに記事を書くという公式の取材者なので、
レース後はマジメに各騎手からコメントをゲット。

続く第2戦は同じ選抜戦でもC2クラスで力量差がある感じがするなと思ったら、2→1→4番人気の順で3連複がたったの19倍。
うーむ、こういう結果になると逆に当たらんのですよ~

中島良美騎手が浦和の時点で地方東日本の1位

(中島良美騎手が浦和の時点で地方東日本の1位)

そしてレース後は再び取材。そこでフト思い出したのです。
「今日の夕方締め切りの原稿がまだ終わっていないんだった」
ゲゲゲ、もう午後5時半じゃないですか……
というわけで記者室に移動して、猛烈おしごと開始の巻。
それが終わったのは最終レースが終わって、スタンド内には警備員さんと清掃担当者さんしかいない時間。
そそくさと外に出ると景色は夜。
そしておお、パドックが明るく照らされている!

明るいパドック

(明るいパドック)

これから日没がどんどん早くなるけれど、これなら日没後も大丈夫でしょう。
浦和の新しいパドックが完成して、最前列に行けるときを楽しみに待ちましょう!

その翌日は早朝の電車に乗って笠松競馬場にレッツゴー。
ちなみに移動中に宿題を頑張る作戦なので各駅停車の旅でございます。
そしたら降りる予定の尾張一宮駅を通過して岐阜駅まで行ってしまった……
どうやら気絶していたようです。やっぱりちゃんと休養せんとイカンな~。

岐阜金賞は浅野晧大騎手が勝利

(岐阜金賞は浅野晧大騎手が勝利)

ちなみに8月29日の浦和以降のスケジュールは、
☆水曜日は笠松
☆木曜日は都内でおしごと→成田空港で夜明かし
☆金曜日の午前7時発の飛行機で北海道

1か月前はわりと余裕があると思っていたのに、
お仕事の打診をいただくたびに「ハイハイ~、かしこまりました~」と返事するもので(汗)。
でも断らないのが私のいいところ(自分で言うな)。
成田空港の堅いイスで3時間半ほど寝て、北海道では牧場めぐりツアーのガイド役を日曜日の昼まで担当しました。
その間は夜明け前に起きて通常業務をするものだから寝不足もいいとこ。
それによる判断能力の低下で、バスのなかでヘンなことをしゃべっちゃったかも(テヘペロ)。

浦河にて

(浦河にて)

そんな日々を経由しまして、北海道からは名古屋競馬場(秋桜賞の取材です)を経由してサイタマに帰ります。

ちなみに現在地は札幌駅の改札口の前。
なんでこんなところで「南関道中」を書いているかというと、さっきまで降っていた大雨の影響で運転見合わせ中なんだって!
新千歳空港までどうやっていくか。
空港行きのバスの大行列に並ぶか、電車の運転再開に期待するか。
水曜日と木曜日の重賞を予想しながら考えよーっと。

◎4.セイカメテオポリス
○10.コバルトウィング
▲13.レッドソルダード
△6.ハデスキーパー
△12.ウェイキー
△9.カイル
△5.マンガン

月曜日の大井の第1レースを見たら、かなりのドロドロ馬場じゃないですか!
これはそう簡単には乾かないと判断して「前が止まらない」を前提にして考えてみました。
セイカメテオポリスは暑さが苦手なのでうまく調整できているかがカギですが、長距離ならきっと大丈夫でしょう。
先行してしぶといコバルトウィングが対抗で、移籍3戦目で巻き返しがありそうなレッドソルダードを3番手とします。

木曜日のアフター5スター賞は距離が東京記念の半分!

◎12.ギシギシ
○10.ジャスティン
▲11.マックス
△3.キモンルビー
△13.サダムスキャット

ジャスティンは移籍初戦ですが、JRA所属時に大井で2勝している実績があって、
それでこの負担重量なんだから有利よねえ。
お引越しで環境が変わりましたが、それほど影響はないと推測します。

でも本命はギシギシ。
青森県出身馬という点と、習志野きらっとスプリントで見せたあの鬼のような末脚。
本来は逃げ先行タイプですが、今回はどんな作戦をとるのか楽しみにします。

この2頭の一騎打ちが本線で、上昇の勢いがあるマックスが3番手。
馬券はギシギシとマックスがいる7枠からの枠複をメインにしようかな?

では、これから名古屋競馬場に行ってきます!


プロフィール

プロフィール

浅野 靖典

1969年8月1日生まれ

1998年にグリーンチャンネル「中央競馬中継」のキャスターから競馬関係のキャリアをスタート。
現在は各種媒体に原稿を寄稿し、競馬関係のメディアにも出演。
青森、九州のセリ市場の司会進行役も担当している。
ときどきグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」で、ワゴン車の運転手として全国を放浪。
各地の地方競馬場には1~2年に一度以上は訪問している。

コラム一覧