コラム”

「現地効果」
2024年1月15日

2024年から3歳のダート戦線に大きな変更点がありまして、もっとも大きいのが
☆羽田盃=南関東限定戦→Jpn1
☆東京ダービー=南関東限定戦→Jpn1
☆ジャパンダートダービー=ジャパンダートクラシックに名前が変わって10月2日に変更
というところ。そして賞金も上がります。

それに伴って“クラシックロード”という形で、ブルーバードカップ(船橋1,800m・1月17日)、雲取賞(大井1,800m・2月14日)、
京浜盃(大井1,700m・3月20日)がダートグレードレースとして行われます。
今年はブルーバードカップで1着になった「地方所属馬」は、羽田盃の出走枠が確保されます。

さてJpn1として実施される重賞の出走枠は
☆羽田盃と東京ダービー=地方所属12頭、JRA所属4頭
☆ジャパンダートクラシック=地方所属9頭、JRA所属7頭

JRA所属馬はブルーバードカップで勝っても羽田盃への優先出走権はもらえません。
でも雲取賞と京浜盃は、JRAのなかで着順が小さかった2頭(ただし5着以内)に羽田盃の優先出走権がプレゼントされます。
そして羽田盃に出走したJRA所属馬のなかで上位に入った3頭(ただし5着以内)は、東京ダービーの優先出走権がもらえます。
なので、JRA所属馬が春の2冠に出走するのはけっこう大変ですね。
つまり、東京ダービーに羽田盃以外から出走するJRA所属馬は、その枠が「1」になる可能性が高そう。
全日本2歳優駿を勝ったフォーエバーヤングがサウジダービー、UAEダービーと転戦したあと、6月5日の東京ダービーに出走するのはキビシイかも。

川崎のロジータブラスを囲むファン

(川崎のロジータブラスを囲むファン)

そうなった場合に考えられるのは、JRAからの移籍初戦で東京ダービーを制したバルダッサーレ(2016年)と同じような作戦。
しかし現在は、
★JRA所属時に獲得した賞金は、出走馬の選定についてはノーカウント
★移籍初戦で羽田盃、東京ダービーには出走不可

なので、フォーエバーヤングが確実に東京ダービーに出走するには、JRAのユニコーンステークスを勝つ、
または帰国後は速攻で大井に移籍して「東京ダービートライアル」あたりを勝つ……でギリギリかと思います。
ドバイから帰ったら3週間少々の検疫期間がありますし。

そんな形で実施される今年の3歳ダート三冠。
となると、優先出走権が「1着の地方所属馬」にしか出ないブルーバードカップが9頭立てになるのは仕方ないのかな。
だって1週間前に3歳重賞のニューイヤーカップがあるものねえ。

しかしそんな話は「客」の私には無関係。いつものように浦和駅から歩いて競馬場に到着。
そして記者席に寄って1時間ほど宿題……。
第9レースが終わったあたりで自由の身になれました♪

スタンド裏の建設工事は進行中

(スタンド裏の建設工事は進行中)

浦和に来た目的のひとつだった「グルメネタ」の収集が不発に終わったため、第10レースからは馬券に集中。
ここは人気2頭の一騎打ちでしょ。
こういうときの3連単は、3列目を「全」にするのが吉。
去年の6月に韓国のチャンウォン競輪場で1点ケチって高配当を逃した経験をムダにはしませんよ!

するとおお、1着と2着は予想通りに人気2頭。そして3着に来たのは8頭立ての最低人気馬!
総流しにしてよかったよ~。やっぱり3列目は全通りに限る!

続くメインレースはニューイヤーカップ。私の本命はクルマトラサン。
すると記者席でカメラマンさん同士の会話が耳に入ってきたのです。
「なんでギガースが人気になってんの?」
「前走の船橋で勝ったときの時計がよかったからでしょ」
えええ、まじすか。そうなんだ(驚)。

ギガース

(ギガース)

南関東の重賞デーに必ずいて、しかも馬券を買うカメラマンさんの言うことだから、こりゃおそらく正解なんだろうなあ。
というわけで申し訳ありません。南関道中では無印だったギガースを本命級に昇格させました(陳謝)。
するとクルマトラサンとギガースの2頭軸で買った3連単が、アララびっくり大当たり!
これ、在宅投票だったら絶対に当たらなかった馬券ですわ。
時間と電車賃をかけて競馬場に来たおかげ、ありがたい!

気分よく最終レース

(気分よく最終レース)

続く最終レースは手堅く枠複を当てたので、本日の収支はおおくろじ~(喜)
ほんじゃ、浦和駅前のデパ地下で半額のお弁当でも買っていきましょうかね。
私がそんな平和な日々が過ごせるのは今年もたぶん、正月明けから2月まで。
ならば今週も現地に突撃ダー!

◎1.アンモシエラ
○2.ブラックバトラー
▲9.ウルトラノホシ
△3.バロンドール
△5.ソレナ

冬は空気が乾燥するので砂もパッサパサ。
その条件を味方にできるアンモシエラが先手主張から押し切る可能性が高いとみます。

ブラックバトラーはJBC2歳優駿の超絶出遅れからよく3着に来ましたが、本来は前にも行けるタイプ。
ウルトラノホシは馬体の雰囲気が良いのよね~。
佐賀から陸路で来る点は厳しいですが、ここでも注目できると思います。

バロンドールは「勝つか、4着以下」という気がするのよね。
ソレナはミューチャリー級に成長する可能性があるとみて押さえます。

続く木曜日は報知グランプリカップ!

◎8.ギガキング
○1.ヒーローコール
▲4.スワーヴアラミス
△9.ロードレガリス

昨年までは基本的に2月に実施されていたので過去のデータはアテにならんのですが、ギガキングの3連覇に期待。
ヒーローコールは南関東限定戦だったら先行押し切りが可能でしょう。
しぶとく差を詰めてくるスワーヴアラミスとロードレガリスを割って入る候補として挙げますが、
馬券はキッチリと絞るほうがよいと思います!


プロフィール

プロフィール

浅野 靖典

1969年8月1日生まれ

1998年にグリーンチャンネル「中央競馬中継」のキャスターから競馬関係のキャリアをスタート。
現在は各種媒体に原稿を寄稿し、競馬関係のメディアにも出演。
青森、九州のセリ市場の司会進行役も担当している。
ときどきグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」で、ワゴン車の運転手として全国を放浪。
各地の地方競馬場には1~2年に一度以上は訪問している。

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