
先週の南関道中は「結果オーライ」という題名でしたが、それには続きがありました。
3月頃に描いていた予定は、
5月12日(日)=韓国ダービー
13日(月)=お宿でのんびりお仕事
14日(火)=野球観戦
15日(水)=帰国→大井記念
でした。でも15日が韓国の祝日で航空券が超高額(注:私の感覚での話)。
だったら15日も野球を観て、16日に帰ることにするかと思ったら、時間がかかる系の原稿をやらねばシャレにならんことが発覚。
さらに友人から、16日の夕方開演の歌舞伎の招待券をもらってしまいまして。
そんなわけで「14日の野球はパスして13日に帰る」ことにしたのです。
そしたらそれが大正解。14日の野球は、私が応援しているLGツインズがたったの3安打で完封負け。
そんな試合を見ないで済んでよかったですよ。
さらに15日の野球が雨天中止。16日に帰国することにしていたら、
モヤモヤ感が満載の旅行になっていたことでしょう。
速攻で帰ってきてよかった!
月曜日に帰ることにして良かったことがもうひとつ。
日曜日の食事会で知り合った韓国在住の日本人のKW端さんが、水曜日の大井記念を見に来るとのこと。
おお、だったら大井で会いましょう!
そんなわけで予定がうまくかみ合って、水曜日は大井競馬場に突撃。
大井に来るのは雲取賞以来だから3か月ぶり?
しかし第5レースで友人が所有するヤンノカステップが勝つところを見逃すの巻……
その馬は4番人気だったけれど、そのほかはわりと堅めですな。
ということを確認して、最初にトライするのは第9レース。
パドックの雰囲気からは4番人気のタカミズが狙えるかな。
(お客さんがたくさん)
しかしなんとなく悪い予感がしたので回避。
するとタカミズは6着で、上位は1→3→2番人気の順。これは良かった儲かった!
続く第10レースは枠単で勝負するも、ゾロ目がなくてハズレ。まあいいでしょう。今日の本題は大井記念なんだから。
というわけで気合のパドック診断。サヨノネイチヤってこんな歩様だったっけ?
(大井記念の出走馬を凝視)
そこがどうにも気になってしまったので、セイカメテオポリスの単勝と馬体の雰囲気がよかったミヤギザオウを中心にしてみたら、
ありゃー、サヨノネイチヤが完勝したではないですか(呆然)。
うーむ、今日はパドックを見る目がない日なのかもしれんなあ。
すると成田空港から大井に直行してきたKW端さんが、「単勝取りましたぁ~~~」
と喜んでいるではないですか。しかも買った理由が、一緒に連れてきた息子さん(5歳)の指示でというからガックリ。
あたしゃ5歳児に負けたんかい……
でも、それは仕方ないことなのかも。
今の私は大井記念に出走する馬たちのことを知りすぎているために、パドックを「色眼鏡」を通して見ている状態。
しかし5歳児、しかも韓国在住だと、まっさらな気持ちで見られますからね。
そういえば私だって、まっさらな気持ちで臨んだ韓国ダービーで万馬券を当てたじゃないのよ。
(雨の大井記念)
以前、快楽亭ブラック師匠に「子供にパドック診断をさせるのは小学校に入る前まで」という話を聞きました。
その理由はまったく同じで、「我々の目は濁っている。純粋な心と目を持っている子供の直感は、我々が失ったものなのだ」と。
そのレースに出走した1頭の馬が勝つ確率は、本来ならば出走頭数分の1。
それを「血統がどうとか枠順がどうとか騎手がどうとか、そういう恣意的な要素を使って否定していく。
それが勝ちを遠ざけていくのだ」これはブラック師匠から聞いた、故・立川談志師匠の言葉です。
そのあと「馬券を買わなければ負けることはない」というオチがつくのですが……
それはともかく「パドック診断をするときに必要なのは、純粋な心と目である」は、そのとおりだと思います。
「小学校に入る前まで」というのにも理由があって、見事に的中してパパがお金持ちになって、
お寿司屋さんに行ったとかおもちゃを買ってもらえたとか、そういう成功体験を覚えると、
純粋な心と目が失われてしまうんだって。なるほどねぇ~~~
さて、最終レースは16頭立て。
11戦連続連対中で3着内率100%のウナモンタナアルタが断然人気ですな。
しかしKW端ジュニアの口から出たのは「13番」。キタサンベレーザですか。
新聞を見ないで5倍くらいの2番人気馬を指名するとはオヌシナニモノ?
(パドック診断中)
そんな疑問はおいといて、ここは素直に乗っかるのが吉。
その場でSPAT4を操作して、単勝1,000円、複勝3,000円でいったろやないかい!
投票を終えてスタンドに向かう間、お父さんにブラック師匠から聞いた話をすると、
「あー。この間、ソウル競馬場で馬券を当ててもらったあと、
お寿司屋さんに行っちゃいました」(注:韓国にも回転寿司があります)
マジすか。早く言ってよ~~~!
でも買っちゃったからどうしようもないわぁ。ここはひとつ頼みましたよ、13番!
(ドキドキ)
と念じているとオヨヨ、個人的にノーマークだったロアリングルックスがロケットスタートから逃げ切りそう。
わー、キタサンベレーザは2番手か。せめて複勝……
そうしたらアナタ、2着争いが3頭横並びじゃないですか。接戦すぎてよくわからん。もしかしたら4着かも?
そこから緊張感が満載の約15秒。すると出た。13番はウナモンタナアルタにクビ差先着で3着だー!
(13番は3着!)
単独で勝負していたらおそらく、勝ち馬不在の馬複やらを買っていたはず。
ということは、この的中は完全に5歳児様のおかげです。
お礼と言ってはナンですが、立会川駅前の居酒屋で何でも注文していいですよ!
(ほんのお礼です)
やっぱり重要なのは清らかな心よね。よおし、邪念を持たずに水曜日のプラチナカップのシルシをつけてみましょうか!
◎8.ツーシャドー
○9.アランバローズ
▲1.ブルベアイリーデ
△2.スマートセラヴィー
△3.アマネラクーン
△12.ジャスティン
実力&実績が上位なのはジャスティンですが、浦和コースってどうよ(邪念)。
ただ、大外枠は有利だと思うので、ノーマークにするのはやめておきました。
中心視するのは浦和で8戦8連対のツーシャドー。小澤宏次厩舎を応援する気持ちも入っております(汗)。
単騎逃げができそうなアランバローズを対抗にして、先行力があるブルベアイリーデが3番手。
わりと激しい戦いになるとみて、基本を守って「ボックス」で網を張ります!
浅野 靖典
1969年8月1日生まれ
1998年にグリーンチャンネル「中央競馬中継」のキャスターから競馬関係のキャリアをスタート。
現在は各種媒体に原稿を寄稿し、競馬関係のメディアにも出演。
青森、九州のセリ市場の司会進行役も担当している。
ときどきグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」で、ワゴン車の運転手として全国を放浪。
各地の地方競馬場には1~2年に一度以上は訪問している。