コラム”

「北の大地でめぐり逢い」
2024年11月18日

JBCが開催された佐賀競馬場から帰ってきても、キツキツのスケジュールはネバーエンディングな感じ。
でもやらねばならぬことはあるので、先週月曜日は帯広に行っておりました。

早朝に自宅を出て、7時45分発の飛行機に乗って気絶して、着陸の振動で目が覚めて帯広空港に到着。
この日は夕方以降に帯広競馬場に行けばいいのですが、現在の時刻は午前9時半……
今から帯広の市街地に行っても仕方がないので、空港の2階で「南関道中」を作ってから移動することにしました。

するとそれが大正解。パソコンと対面中に、北海道新聞に勤める小久保さんから
「これから、ばんえい十勝牧場に行こうと思っているんですけど」と連絡が来たではないですか!
おお、それはまさしく渡りに船!

先々週のアタック地方競馬にパッカルくんも登場

(先々週のアタック地方競馬にパッカルくんも登場)


ばんえい十勝牧場は帯広空港から見える場所にあって、以前は「十勝ケンタウルスファーム」というサラブレッドとばん馬の混合牧場でした。
その前身である牧場には何回も行ったことがあるんですよ。
でも「ばんえい十勝牧場」になってからは横を通るだけだったので、超ラッキー。
ついでに空港から競馬場までのバス代(千円)も浮く!と、予定が定まったところで空港の2階で「南関道中」の作成を継続。

しかし完成前に小久保さんが到着……。続きは、ばんえい十勝牧場の食堂でやりますわ。
という流れで現地に着いて、入場券(500円)と食券を買って、昼食を取りながら「南関道中」を完成させて無事に送信。
これで夕方までスケジュールはフリーだ!

豚丼で昼食

(豚丼で昼食)


さっそく備え付けの長靴に履き替えて場内を散策。
すると、そこに現れたのは「草ばんば」のコース。フルゲートは4頭?

草ばん馬のコースは競馬場並みの設備

(草ばん馬のコースは競馬場並みの設備)


その前に鎮座するのは、小さい粒の砂利の山。
じつは、ばんえい競馬のコースは「砂」ではなくて、小さい「砂利」なのです。

だから適度な雨なら時計が速くなりますが、大雨だと砂利にめり込んだソリを動かすために、
通常以上のパワーが必要になる場合がある……というメカニズムが存在します。
だから予想するとき、馬場水分だけを指標にするのは危険なのよね~

それはコースを歩いてみるとさらに実感。小さい砂利は踏ん張りがイマイチ効きません。
ここの第1障害は高さ110cmくらいだと思いますが、そこそこの壁……

第1障害でもまあまあの圧

(第1障害でもまあまあの圧)


そのあとに控える第2障害なんて、もっと「壁」。
帯広競馬場の160cmより高くて急角度な感じがしますが、正直な感想は「ここをソリ曳いて登るの?」ですよ。
ちなみに翌日はヒザの上が筋肉痛。

これはキツイ

(これはキツイ)


という「人間ばん馬」体験をしたあとは、現役馬?の厩舎と種牡馬の厩舎を訪問。
当たり前だけどデカいね~

種牡馬と猫

(種牡馬と猫)


という貴重な経験のあとは、競馬場にレッツゴー。まずは「ばんえいスタジオ」を訪問して雑談やら何やら。
この日は解説の定政さんと木本さんの言うことを聞いたらプラス決算となりました。ありがとうございます(喜)。

ばんえいスタジオ

(ばんえいスタジオ)


スタジオには3時間くらい滞在したので、メインレースくらいは外で見ましょう。
と思って駆け付けたら、ゴールの直前だったので「ばんえい名物」の“客が馬と一緒にゴールを目指す”を経験できませんでした。
最終レースは残っていますが、本日の宿はチェックインが21時までという「昭和ド真ん中」のホテルなので、もう出発しなくては(涙)。

宿に荷物を置いたら、二次会にレッツゴー。
会場は、帯広の市街地からちょっと離れた場所にある「スレイプニル」という競馬酒場です。

昭和っぽい路地にあるお店

(昭和っぽい路地にあるお店)


ここは2022年の年末にオープンして、グリーンチャンネルの「競馬ワンダラー」の特番で訪問したお店。
ここに来るのはそれ以来ですが、料理名人の店主とは8月下旬に門別競馬場で遭遇したのよね。

すると「鹿がありますよ」とのこと。その声に小久保さんともども「ヤッター」と大喝采!
登場したのは、鹿のシチューとスープ。そして鹿のカツ。
これ、ソースなしでそのまま食べるのがいちばんおいしいわ~~~

鹿肉のカツ

(鹿肉のカツ)


この店は看板のとおり「競馬酒場」なんですが、競馬の話をしたのは最初の2分くらい。
そのあとは店主と常連のお客さんとアイドル談義になりました。これはまったく予想外。

しかも店主はなかなかのツワモノで、コンサートに自宅から完全武装で出発できない私とはレヴェルが段違い!
店主は佐賀のJBCには行けなかったそうですが、でもさすがオタク(ほめ言葉)。
佐賀競馬のアイドルUMATENAは、全員の顔と名前が一致。
さらに帯広競馬場のイベントで来場したときに、「スレイプニル」に全員が来たとのこと!
いや~、ますますレヴェルが違いますわ。次回の訪問がコワくなるなあ(笑)。

そんなネタだけで、あっという間に午前1時。さてお開きに……というときに、
「浅野さん、そういえばUMATENAのCDがありましたわ」と店主が言うではないですか!
佐賀競馬場で売っている場所が分からなくて買えなかったUMATENAのCD。
それが遠く離れた北海道の帯広市で手に入るなんて!!!

佐賀で買えずに帯広でゲット

(佐賀で買えずに帯広でゲット)


という楽しい夜を過ごした翌日は、夕方の飛行機で羽田空港に戻って川崎競馬場に突撃。

ローレル賞は2着に入った3番人気のオリコウデレガンスがヌケて、3連複の4万馬券を取り逃したとです……(涙)

北海道の名産品を差し入れ

(北海道の名産品を差し入れ)


今週の浦和記念はそのようなことがないように。
でもレースの傾向的に、網は小さめにしますよ!

◎8.ディクテオン
○10.ライトウォーリア
▲9.ダイシンピスケス
△4.ナニハサテオキ
△6.アイブランコ

ディクテオンは昨年の浦和記念が、圧巻のまくり脚で快勝。
冬から春にかけて好成績を残す傾向があるので、今週の低い気温は歓迎材料といえます。

相手筆頭には前走のコリアカップで逃げられなくても見せ場があったライトウォーリアを抜擢。
ダイシンピスケスは全5勝が10~3月の間という「下半期タイプ」。
気合いを入れて先手を取ると思われるメイショウフンジンの後ろで、流れに乗れると予想します。

というわけで、メイショウフンジンは無印。代わって、抜群の安定感があるナニハサテオキと、
展開的に恵まれそうなアイブランコを押さえます。ディクテオンの1頭軸かなあ?


プロフィール

プロフィール

浅野 靖典

1969年8月1日生まれ

1998年にグリーンチャンネル「中央競馬中継」のキャスターから競馬関係のキャリアをスタート。
現在は各種媒体に原稿を寄稿し、競馬関係のメディアにも出演。
青森、九州のセリ市場の司会進行役も担当している。
ときどきグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」で、ワゴン車の運転手として全国を放浪。
各地の地方競馬場には1~2年に一度以上は訪問している。

コラム一覧