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「ありがとう!森泰斗騎手」
2024年12月3日

11月の船橋開催で、森泰斗騎手が引退するとのこと。12月1日現在で、今年の地方競馬の全国リーディングなのに……
11月29日に実施された記者会見で引退の理由が語られましたが、今年はわりと寒くなるのが遅いから、大晦日までという選択肢はなかったのかなあ。
というのは事情を知らない第三者の勝手な意見。その決断をするだけの理由があったのでしょう。
しかしですよ。競馬業界でいきなりこんなに大きい穴があくのは初めてというレベルじゃないかしら?

船橋競馬場

(船橋競馬場)


日本の騎手は、ほかのプロスポーツに存在する「戦力外通告」や「足切り」がないので、引退のタイミングを決めるのは自分。
内田博幸騎手、戸崎圭太騎手がJRAに移籍したときは、ラスト騎乗までもうちょっと時間がありました。
しかし今回は発表からラストまで2週間。トップジョッキーがケガで不在になるとかはありますが……。
現役の騎手は森騎手の引退をチャンスと考えて、南関東の活性化につなげてほしいものです。

ちなみに私は、森騎手の初重賞制覇を現地で観戦しておりました。
それは2010年に熊本県の荒尾競馬場で行われた「霧島賞」。船橋の渋谷信博厩舎のテイエムヨカドーでした。
その当時の森騎手は、南関東のリーディングでは“中堅”という感じ。その2010年に初めて年間100勝を達成し、
2013年に戸崎騎手がJRAに移ったことで“浮いた勝ち星”をたくさん獲得して、トップの地位を不動にしました。

寄せ書き

(寄せ書き)


それを実現できたのも、センスと体の強さを兼ね備えていたからこそ。
しかし12月からは「モリタイトは押さえる」→「助かる(ことがある)」というパターンがなくなるのだからどーしましょ。
それは今後の課題として、とりあえずは森泰斗騎手が騎乗する姿を見ておきましょ。

じつはソウル市内にいた11月19日(火)に、船橋記念の日のフラットルームを確保していたのですよ。ネットって便利♪
フラットルームといえば「宴会競馬」。そのためになんとか業務を終わらせて、
某スーパーで割引シールがついたツマミ類を買って、レッツゴー船橋競馬場!

3割引大会

(3割引大会)


基本的に私は酒ヌキで戦うタイプ。でもたまには飲みますか~

今回のメンバーはフラットルームの定員割れで、メインメンバーは私の出身高校の近くにお住いの高貴なお方。
指定席エリアにいる友人知人がときどきゲストで入室するという感じでした。
用意した飲み物は缶ビールのロング2本と720CCの“ぶどうジュース”2本。

到着して最初のレースは高配当でも、それ以降のレースはわりと平穏。おかげさまで船橋記念も最終レースも的中して、
減り続けていたSPAT4の残高がソコソコ回復させられました。これを元手に金曜日も船橋に行くぞーーー!

現地に到着したのは第9レースの直前。最後の3つは森泰斗騎手が勝つシーンに期待する、というテーマで単勝を購入しました。
しかし場内は混雑してますなあ。情報によると水曜日より多い模様。森泰斗騎手のラスト騎乗を見に船橋に来た人がたくさんいるのね。

なかなかの混雑

(なかなかの混雑)


すると現地で私のご近所さんに遭遇。そして勧められるがままに「船橋競馬のキャッシュレス投票カード」を作る流れに……
このカードを持っていると、1日に1枚まで無料で“特製の馬券カード”を作れるとのこと。
そのデザインは船橋所属の騎手ごとに用意されていて、券面は投票データをもとにされる模様。
てことは、キャッシュレスでなんか買わんとイカンのか……

じゃあ、第11レースの馬券を追加で買おう。森泰斗騎手が乗るのは11番のタカラライナー。11レースだし、縁起物だから1,100円にするか。
でもチキンな私は複勝を選択。3着以内ならなんとかなるでしょ?
しかしタカラライナーは1コーナーで3番手につけたものの、3コーナーではビミョーな手応え……
うーむ、せっかく複勝にしたのに5着とは(涙)。今後は応援馬券を4ケタ円で買うのは禁止事項にしときますわ。

紙とキャッシュレスで二重遭難

(紙とキャッシュレスで二重遭難)


じゃあ最終レースでこんどこそ。第12レースの「ありがとう!森泰斗騎手」はC1クラスの2,200mで、森泰斗騎手が圧倒的な1番人気ですよ。
でも逃げ先行タイプが不在なのよね。だとすると……
と考えての勝負馬券は、

これで勝負

(これで勝負)


空気を読まずに騎乗すると思われるミカエル・ミシェル騎手の差し切りに期待。応援と馬券は別モノだ!
と思ったら、空気を読まなかったのは町田直希騎手でした(汗)。
いや、最後の直線での手ごたえが違いすぎたので、森泰斗騎手は逆によく2着に連れてきたと思える内容でしたよ。

最終レース前のチャラオ

(最終レース前のチャラオ)


レース終了後、森騎手が検量エリアに戻ってきたところで「タイトコール」が湧きあがり、ゴール地点で胴上げ3回。
今後の予定は未定だそうですが、今後も競馬業界に携わってくれると思います。

胴上げ

(胴上げ)


しかし森泰斗騎手が引退すると、チャンスがありそうな馬を重賞やらに送り出す陣営には困ってしまうところが出てきそう。
今週の勝島王冠では8年前と11年前に勝っていて、過去6回はすべて騎乗。
しかし今回の出走馬で過去3戦以内に「森泰斗」の名前があるのはアイブランコだけ……

◎13.ユアヒストリー
○8.キングストンボーイ
▲9.サヨノネイチヤ
△5.パワーブローキング
△11.リンゾウチャネル
△15.アイブランコ
△3.マースインディ

※過去15回で、58kgで勝った4頭はすべて単勝1番人気
※過去15回の優勝馬はすべて6歳以下
※高配当が出た理由の大半は、わけわかんない追い込み馬の直線一気

以上の特徴を考慮して7頭をピックアップ。サヨノネイチヤが1番人気になりそうだったら、頭固定の3連単を追加します!

続く木曜日はジェムストーン賞。意味は「天然石全般で、とくに宝石の原石を指す」んだって。へぇへぇへぇ~

◎7.ラブミーメアリー
○9.スキャロップ
▲4.ジョイフルロック
△13.ヨシノダイセン
△8.ミラクルメイキング
△5.ヤマノファルコン

ゴールドジュニアで逃げ粘れなかったラブミーメアリーに再び期待。半兄に東海三冠のタニノタビトがいる底力は上位だと信じます!


プロフィール

プロフィール

浅野 靖典

1969年8月1日生まれ

1998年にグリーンチャンネル「中央競馬中継」のキャスターから競馬関係のキャリアをスタート。
現在は各種媒体に原稿を寄稿し、競馬関係のメディアにも出演。
青森、九州のセリ市場の司会進行役も担当している。
ときどきグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」で、ワゴン車の運転手として全国を放浪。
各地の地方競馬場には1~2年に一度以上は訪問している。

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