
先週の浦和開催には、岩手県盛岡市から峯村正利横綱(以下、横綱と呼びます)が来訪。
横綱は岩手競馬の専門紙「ケイシュウ」の編集長で、1月と2月は岩手競馬が開催しないため「やることがないんよ」という状況。
そのため、専門紙の記者のなかにはアルバイトをする人もいるとのこと。
ただし、お金のためではなくて「ヒマつぶし」の要素が大きい模様です。
でも馬はけっこう残っているので、厩務員さんは交代で長期休暇を取ることが多いそうです。
騎手は期間限定騎乗で他地区に行く人と、完全休養をする人に分かれるようで、なかには育成場でアルバイトをする騎手もいます。
しかし専門紙の記者は仕事ゼロ。横綱は春までのんびり過ごすのが通例です。
ちなみに横綱は山形県の庄内地方の出身で、廃止された上山(かみのやま)競馬場から競馬新聞のキャリアをスタート。
そのあとは熊本県の荒尾競馬場で記者を続け、荒尾が廃止されて岩手に移りました。
で、なんで「横綱」と呼んでいるかというと、現在の体重が140kgだから(最高記録は荒尾にいた頃の180kg)。
ちなみに学生のとき、制服姿でバスを待っていたら黒塗りのクルマがいきなり止まって後部座席の窓が開き、
「キミ!ウチの部屋に来ないか!」という感じで勧誘されたことが何回かあるそうです。
それに乗ってドスコイ人生を選んでいたら、はたしてどんな感じになったのか……?
(峯村正利さん)
という話を落語家の快楽亭ブラック師匠にしてみたら(15年ほど前に紹介しました)、
「行けて幕下くらいでしょうねえ。性格的に」
そうなんです。横綱は性格が穏やか。戦うには不向きという気がする点は同意見です。
しかしながら「勝負」はできるタイプで、狙ったレースにドカンと行くのが横綱の馬券スタイル。
今回の浦和では買うレースは少なくても、投下金額の合計はソコソコだったみたいです。
そして「プラスにもマイナスにもならなかった」という結果は、アウェーでの戦いとしては上々でしょう。
というわけで1月の浦和開催は横綱を接待するために、火曜日から木曜日まで3日間連続で競馬場に出撃。
半年ぶりの浦和ですよ、場内の様子はどんなかな♪
と思いつつ入ったら、あんまり変わっていなかった……
完成したパドックを見るつもりでしたが、7月と様子はほとんど同じ。つまり私の思い込みってこと?
(浦和のパドックはまだ工事中)
場内には新しい飲食店が2つできたようだけど、今日は試食できんのよ。
なんてったって、本日のメインイベントは「しゃぶしゃぶ食べ放題」なのだから!
その舞台を設定してくださったのは、前出の快楽亭ブラック師匠。
浦和10レースの終了後に移動して、集合時刻の25分前に到着して準備オッケー。よおし、勝負だ!
(試合開始)
私が横綱としゃぶしゃぶ食べ放題に行くのは2回目。
前回は盛岡のお店で、2人で75枚の肉を消費しました。あのとき、鍋に浮いたアブラの層は厚かった……
ということを思い出しながらスタートしたところ、再び同じような状況になってしまいました。
牛カルビは白い部分が多くて、鍋でそれを落とすとダシ入りのスープにアブラの層ができてきた……
(もくもくと食べる)
後半戦に入って、アブラだらけのスープを2分割された鍋の片方に移動させて、
カラになった場所に新しいスープを入れてもらう技を思いついたのですが、時すでに遅し。
白い部分が少ない豚ロースを中心にするべしと後半になって気がついたのも失敗でした。
この結果、テーブルを囲んだ5名で消費したのは45枚。盛岡の店より皿のサイズが1.5倍くらい大きかったので、
前回と同じくらいは食べたと思われますが、前回は2名で今回は5名。
我々を除く3名は65歳以上で戦力としてはイマイチだったとはいえ、これは完敗ですわ(汗)。
その翌日はまったく食欲ナシ。浦和競馬場に来た横綱も同じ状況だそうで、この経験から「次回は焼肉」で一致しました。
この日の浦和競馬場では「ばんえい帯広競馬の生解説」が実施されておりまして、その様子を見るのが目的のひとつ。
競馬場の券売機では帯広の馬券を買えないのですが、ほぼ全員がスマホを持っているから問題ないですね。
(リッキーとウラワール)
というわけで、私もSPAT4で競馬ブックの定政さんの予想どおりに勝負。
その結果は惜しかった……。2着にブービー人気馬が食い込んだおかげでノーマネーですよ。
それがなければ4→2→6番人気の3連単が当たったのに(涙)。
昨年12月にデビューした中原蓮騎手(22)は、とりあえず押さえておくことをオススメします。
メインレースのニューイヤーカップが終わったところで、横綱は前日のダメージが重いから撤収するとのこと。
じゃあ、私も早めに帰宅しましょ。
続く木曜日も浦和競馬場にレッツゴー。この日は最終レース後に南浦和駅前で宴会することになりまして、4名で2時間半ほど。
その翌日、横綱は北の国に帰っていきました。
(土佐料理の店でカツオの藁焼き)
岩手で調教が開始されるのは2月10日前後なので、冬休みはまだまだタップリ。
横綱はそれまでの間に「南のほうに行ってこようかな~」と言っておりました。
競走馬も岩手から南関東への移籍が多くありますね。
今週の大井開催でも「元・岩手」の馬がたくさん出走しますが、その多くは下級条件なので前半戦。
この開催で2つ組まれている準重賞には「元・岩手」の馬が不在です。
そんななか、水曜日のウインタースプリントには盛岡で走ったことがある馬がおりまして……
◎8.スティールペガサス
○9.プライルード
▲10.イグザルト
△2.ティントレット
△11.デュアリスト
スティールペガサスは2019年11月に盛岡の南部駒賞で2着、23年8月のクラスターカップで5着。
プライルードは22年のJBCスプリントで8着がありまして、盛岡実績が上のスティールペガサスを本命としました。
そこから最近の重賞で好成績を挙げている馬に流します。意外とこういうところに正解が転がっているのかも?
浅野 靖典
1969年8月1日生まれ
1998年にグリーンチャンネル「中央競馬中継」のキャスターから競馬関係のキャリアをスタート。
現在は各種媒体に原稿を寄稿し、競馬関係のメディアにも出演。
青森、九州のセリ市場の司会進行役も担当している。
ときどきグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」で、ワゴン車の運転手として全国を放浪。
各地の地方競馬場には1~2年に一度以上は訪問している。