コラム”

「渾身の勝負」
2025年1月27日

1月19日(日)はソウル仁川空港行きのバス車内で1時間寝て、仁川空港のイスで1時間ほどウトウトして、
福岡空港行きの飛行機で40分ほど寝て、という状態でも意外と頭はスッキリ☆
福岡空港で残っている宿題を終わらせて、鳥栖駅を経由して佐賀競馬場に突撃しました。

鳥栖駅に到着

(鳥栖駅に到着)

すると第3レース終了後に、真島元徳調教師の2,500勝達成セレモニーが実施されるとのこと。それは見に行かねば。

そのセレモニーで花束を渡そうと準備していたのが、真島元徳調教師を父にもつ、真島二也(ましま・ふみや)調教師。合格おめでとうございます。
これで佐賀競馬場には3名の「真島調教師」がいることになりました。
今後は“真島軍団”と“それ以外”という図式での戦いになるのかもしれないなあ。

真島元徳調教師と並んで

(真島元徳調教師と並んで)

続く第4レースの後は「M&Kジョッキーズカップ」に出場する岩手所属騎手の紹介式がありました。
「M&K」とは、みちのく&九州のこと。
20年ほど前までは「みちのく」には岩手・上山(山形県)・新潟(地方競馬では東北扱い)があり、
九州には佐賀・荒尾(熊本県)・中津(大分県)がありました。
しかし現在は岩手と佐賀だけ。
それでも名称は変わらず、騎手交流が続けられています。
それにちなんで盛岡競馬場の名物、ジャンボ焼き鳥のお店「とりっきー」が昨年に続いて来場しました。

ジャンボ焼き鳥を調理中

(ジャンボ焼き鳥を調理中)

「とりっきー」は、2010年に船橋競馬場で実施されたJBCのときに出張営業を実施。
続く11年の大井JBCのときは、前日と当日の2日間にわたって営業しました。
その2年は出張営業の話をつないだ関係から、店頭で販売のお手伝い♪
「出張のノウハウをつかんだ感じがします」とのことなので、再び南関東で焼き鳥の煙と香りが立ち昇るかもしれません。

というわけで、場内での食事は九州名物ではなく盛岡競馬場名物。
それを食堂街の奥にある「FUJI」の店内でいただきました。飲食物を持ち込んでスミマセン(汗)。

九州で盛岡の味をいただきます

(九州で盛岡の味をいただきます)

ところで私は帰国直後。
外貨はたくさんあるけれど、日本円がほとんどない……
サイフのなかには2千円札が1枚と小銭が少々。
福岡空港からはスイカだけで競馬場に到着できたけれど、650円のジャンボ焼き鳥を買って
「FUJI」でジャンボ焼き鳥のみなさん用のドリンクを買ったら、残りは1,200円というところ。

差し入れのフロートドリンク

(差し入れのフロートドリンク)

佐賀競馬場から久留米行きのバスは現金しか使えないので、死守する必要があるのは300円。
その状況を打開するために、佐賀4レースで勝負だー!
このレースには、南関東に集う悪者軍団のひとり(馬主)が2頭出し。
これに気がついてしまったら応援するしかないでしょう。
ちなみに2番人気と10番人気。さすがに10番人気のほうが厳しかろうと思うけれど、競馬に絶対はないですから!

当たってほしい応援馬券

(当たってほしい応援馬券)

これがハズレたら残りは600円くらい。お願いします……
しかし2番人気のほうは目標にされる形の逃げになってしまって5着。
10番人気のほうは、道中が行方不明な感じで8着でした(涙)。
うーむ、これはヤヴァイ。ただ、馬券はSPAT4でナンボでも買えるのよね。
でも今の私には現金が必要。
佐賀競馬場から最寄りのコンビニへは30分ほどで往復できますが、そんな安心感があったら渾身の勝負なんてできんじゃろが!!!
と眼を吊り上げて、眉間にシワを寄せて場内を徘徊。次のターゲットは……
バス代を考えると勝負できるのは300円。
せっかくだから、M&Kのレースで勝負しよう。
というわけで狙うは第8レース。パドックではホーハイトが単勝1.1倍になっているけれど、元手が少ないんだから穴だ穴!!!

断然人気馬に逆らってみる

(断然人気馬に逆らってみる)

1,750mでジョッキーレース。しかも圧倒的な1番人気馬がいる。
てことは、断然人気馬が圧勝して、2着以下はわけわからんことになる可能性が高そう。
そこで選んだのが、関本玲花騎手と大坪慎騎手の複勝。
選択肢として考えた1番人気馬とのワイドは、モニターに表示されている数字的にビミョーな感じ。
その点を踏まえて選んだ渾身の買い目が、普段は絶対にやらない複勝2点買いなのです!

するとビックリ。2周目の向正面でホーハイトの動きがなんかヘン。
そこからフォームがバラバラになって、4コーナー手前で「こりゃ異常歩様だな」とわかるくらいの動きで競走を中止したではありませんか!
(跛行での競走中止と発表)
断然人気の馬がいきなり不在になったから、これは大変。
ハイペースで逃げていた8番人気馬は、いきなり単騎逃げになったことで粘りが効いて2着。
そこに突っ込んできたのが関本騎手!
ありゃりゃビックリ、勝っちゃったよ。単勝でもよかったなあ(結果論)。
そして大坪騎手も大外から3着に浮上。こりゃスゴイ。買った複勝が2つとも当たっちゃったよ(驚)。
でも3着は写真判定か。見た感じでは大坪騎手なんだけど。

渾身の勝負馬券

(渾身の勝負馬券)

すると「同着」の放送が。ありゃー、それじゃあ配当が減っちゃうじゃないのよ!
関本騎手の複勝は490円。大坪騎手の複勝は330円。
ちなみに3連単は234万馬券と156万馬券で、3連複は2つとも10万馬券。
そんな難易度の高いレースを当てたのに、払い戻しの合計が820円ってのはちょっとなあ……
でもワイドじゃなくて複勝にしたのは正解だったんだから、ゼイタクを言ったらアキマヘンな。

これで所持金額が4ケタに回復。
じゃあ「FUJI」で晩飯を食べましょう。
500円の割引券を使わせてもらって800円のメニューで高カロリー☆

勝利の晩餐

(勝利の晩餐)

やはり背水の陣みたいなヒリヒリとした勝負は気合が入っていいですね。大井の金盃も渾身の勝負を敢行だ!

◎8.ミヤギザオウ
○9.ヴィアメント
▲12.キリンジ
△4.カイル
△11.セイカメテオポリス
△5.ラッキードリーム
△6.タイガーチャージ

中心に指名するのはミヤギザオウ。寒い時期に調子を上げる傾向がありまして、逃げ先行タイプが多いメンバー構成も有利と判断しました。
連勝の勢いで臨むヴィアメントが強敵。
キリンジはコーナーで気を抜く感じがあるのよね。
ただ、笹川翼騎手が2回目の騎乗となる点はプラスだと思います。
あとは長距離が合うタイプを4頭。
シルシは付けましたが、私が買うのはボックスです!


プロフィール

プロフィール

浅野 靖典

1969年8月1日生まれ

1998年にグリーンチャンネル「中央競馬中継」のキャスターから競馬関係のキャリアをスタート。
現在は各種媒体に原稿を寄稿し、競馬関係のメディアにも出演。
青森、九州のセリ市場の司会進行役も担当している。
ときどきグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」で、ワゴン車の運転手として全国を放浪。
各地の地方競馬場には1~2年に一度以上は訪問している。

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