「戸塚記念は戸塚競馬場メモリアル!」
2015/9/7
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GHQが撮影した航空写真に写っている審判台の位置をもとに考えると、戸塚競馬場は左回り。ということは正面のカーヴは2コーナー。
そこからコースを順周りにたどっていこう。
向正面は戸建ての住宅が並んでいて、道路が美しく弧を描いている。というのも、戸塚競馬場は凹型のコース形態で、向正面には直線がほとんどないという形だったのだ。2コーナーのカーヴは90度以上の角度で内馬場方向に向かい、横浜市汲沢保育園のあたりが凹型の底の部分になる。それがよくわかるのがこの場所。スタンドを背にして右を見れば2コーナー、左を見れば3コーナー。
ああ、なんて美しい!
(向正面の凹部の底から3コーナーを望む)
しかしまあ、トリッキーというかなんというか。左回りの競馬場で右カーブがあるなんて、騎手はけっこう大変ですよ。しかも外ラチ沿いはガケだから、2コーナーから3コーナーが見通せない構造。これは騎手の腕が結果に直結するような感じがあるなあ。なので3〜4コーナーは、210度ぐらいのカーブ。GHQが撮った写真によると、まるでF1レースの車の軌跡のように、最短距離を通る馬の道筋が写っている。
そして最後の直線はけっこう長い。ホームストレッチ自体は400mほどありそうだが、審判台の位置から考えると、4コーナーからゴールまでは250mぐらいか。それでもカーブ続きでフラストレーションが溜まった馬が、まっすぐ走れる場所を得て爆発的に伸びていく!……ということは、たぶんなかったんだろうなあ。なんてったって、その当時の地方競馬の出走馬の多くは、近所で田んぼや畑を耕していた馬。プロの競馬ウマもいたが、トウホクビジンも真っ青というローテーションで走りまくっていたのだから、競馬の質が今とは全く違っていたと思われますわ。
(ホームストレッチはけっこう長い)
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