「クイーン賞の思い出」
2015/12/7
クイーン賞と聞いて個人的に思い出すのは2010年。その2010年12月8日に私がいた場所は北海道。その年の秋に、海外発日本行きの往復航空券を買ったはいいのだが、値段が同じだからという貧乏根性で、行き先を羽田経由千歳空港にしていたのだ。
往路は北海道で仕事があったからちゃんと使ったのだが、帰り(つまり海外行き)は北海道から乗る理由がひとつもなかった。しかし私が手に入れた航空券は「順番通りに使わないとダメ」というルールがあって、千歳空港から羽田空港の分を捨てて、最後の区間から使用開始ということはできなかったのだ。
というわけで12月9日に日本を出国するために、前日は日帰りで北海道。その往路分は少しでも安くしようと、スカイマークの早朝便をバーゲン価格で買った。でも1万円ぐらい。その当時にバニラとかジェットスターとかがあったらなあ……。ともあれ北海道に行くのだから、千歳空港から一歩も出ないで帰ってくるのは忍びない。
というわけで、知り合いのレンタカー屋さんで小型車を2100円で借り(ちなみにこれが通常価格)、新冠の牧場にちょっとした用事があったので、それを口実に日高地方に向かった。するとどうやら、グリーンチャンネルの取材チームが静内にいるらしい。ということでライディングヒルズ静内に向かい、撮影中の取材チームと合流。たしかサクラユタカオーが死亡したというネタだったと思う。
撮影が終わり、昼食は静内の街なかにあるラーメン店。そのあとマクドナルドでコーヒーを飲みつつ、コンビニで専門紙を買ってきた担当プロデューサーと、クイーン賞の検討から始めた。当日の船橋競馬は、最終レースが「総の国オープン」。いま考えると、その日はどうやら予想の神が私の頭上に降臨していたらしく、人の予想になんでも乗っかるディレクターが総の国オープンの買い目を聞いてきたので、軽い気持ちでこう言ったのである。
「キングスゾーンとジョインアゲンが強いですよ。あとはメンバー的に、差し脚があるサムデイシュアーとエーシンエヴァンかなあ」船橋のレースで名前を挙げたのが、愛知、高知、高知、笠松の4頭なのだから、予想としては攻めすぎ。そして「総の国オープン」で推奨した馬券は、3連複でたったの5点という暴挙。しかしそれが的中するのだから恐ろしい……。
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