「北関東へのちいさな旅」
2016/7/18
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2004年の廃止直後は、その跡地をどうするか、いろいろな噂話を厩務員さんなどから聞きましたわ。「大型ショッピングモール」とか「サッカー場」とか「刑務所」とか……。しかし10年以上たったところでやっと決定したその結果は「コンベンション施設」とのこと。うーむ、このご時世にハコモノですか……。
その設計をされるかたにおかれましては、ぜひぜひ走路跡は遊歩道にしていただいて、できればゴール板もモニュメントとして残していただけるようにお願いしたいです。たとえば大阪の春木競馬場跡地は、3〜4コーナーがそのままジョギングコースになっていて、情緒ある跡地利用がされているんですよ。そういうふうに再開発してもらいたいなあ。
(1400mのスタート地点)
ともあれ看板によると、スタンドは11月末までには解体されてしまう模様。かつて「200円単位」という窓口があって、500円分の馬券を買おうと思ってお姉さまに千円札を出したら「200円単位だから500円は売れないのよ」と、当時は地方競馬初心者だった私に強烈な衝撃を与えた、そんな思い出とともに……
高崎競馬場の敷地自体は県有地なのだが、周辺にあった駐車場の多くは、民間からの借り上げ。ということもあって、競馬が廃止されても場外馬券売場は残されることに対して、周辺からの反対意見はほとんどなかったらしい。ということで、現在でもスタンドの後ろ側にある建物で馬券が売られています。かつては2階に食堂がありましたが、現在使われているのは1階だけ。
そこには高崎競馬時代から営業していた食堂が、規模を縮小しつつ営業しているのですが、そこの冷蔵庫に貼られていた今年の読売新聞の記事を読んだら泣けてきましたね。
高崎に競馬場があったことを記憶している地元の人は、もうそれほど多くないでしょう。廃止に至った当時は、全国的に地方競馬の売上が低迷していた時代。私は1日の馬券売上額が3千万円台だった日に競馬場にいたことがありますが、そりゃあもう「さみしい」を通り越して「哀しい」という気持ちになりましたわ。
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