「フランス馬券の罠に遭遇」
2017/10/10
フランスでは5日連続で馬券勝負をしましたが、勝負するにあたってけっこうな戸惑いがあったんです。
まず初日のサンクルー競馬場。単勝8.5倍が的中するなどでソコソコのプラスになったのですが、しかしですよ。競馬場内に払い戻しの表示がひとつもないんですよ!
そのレースが終わったあと、競馬場内で出会った岐阜県在住のカメラマンさんに「これ何倍ついたんですかね?」と聞くと、「僕もそれがぜんぜんわからないんですよ。払い戻しの表示って出てないですよね?」
と言うからビックリ。その人は12年連続で凱旋門賞の撮影に来ているというのに、そんな基本中の基本に疑問符がつくとは!
だからそのあと2人で競馬場のすべてのモニター画面をチェックしましたよ。しかし画面はすべて、サンクルーの映像と他場発売の映像……。その次のレース後に5画面ほどが一望できる場所で映像の推移をガッツリと観察しましたが、レースリプレイが出ただけで払い戻しのお知らせはテロップを含めて出ませんでした。もちろん、場内に「今日の結果一覧」みたいなものもナシ。
当然、着順確定のお知らせもないわけで、馬券を何回か機械に入れては「これは有効ではありません」の表示を見ることに。なんて客に対してやさしくないんでしょう!
つまりフランス競馬には「わーいわーい当たった当たった~」→「なんぼついたかな。おっ、○倍か」→「てことは○○くらいプラスだわ」→「よっしゃ、払い戻しに行こ」
という胸躍るプロセスがごそっと欠落しているのです。だから当たっても機械に馬券を入れて、戻ってきた金券(バウチャー)の数字から割り算をして、「そうっすか、今のは○倍だったのね」となる仕組み。そんなんでいいのかフランス競馬!!
さらに徹底しているなと感じさせるのが、フランス競馬の統括機関である「フランスギャロ」のホームページ。着順は載っているのに、払い戻しについてはまったく触れられていないんです。これでフランスの馬券オヤジたちは文句ないんかい!!
でもこの地ではこれが「普通」なのかしら。払い戻しについては競馬情報サイトのなかで見つけましたが、てことは日本の定型句である「主催者発表のものとご確認、ご照合をお願いします」が存在しないということですよね。本当?
土曜日曜のシャンティイ競馬場でも、払い戻し画面の表示は一度も見ず。フランスに何回も来ている友人知人に聞いても「そういえばないですね」という反応でした。
……まじっすか。でもそれがフランススタイルということならば従うしかありません。月曜日はメゾンラフィット競馬場に行く予定でしたが、城めぐりをしていたら時間がなくなり、シャンティイ競馬場から持ち帰ったバウチャーを街なかのバー兼場外馬券売場でユーロに変換。そのあと駅に行ったら電車が30分ほどなかったので、駅前の立ち飲み屋兼馬券売場でもうひと勝負することにしました。
(馬券発売機が置いてあるバー)
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