~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2018年6月20日(水) 
サラ系3歳以上 船橋1,600m
京成盃グランドマイラーズ(S3)

レース紹介

南関東マイル重賞第2弾「京成盃グランドマイラーズ(S3)」
5月の「川崎マイラーズ(S3)」から続く、南関東所属馬限定による古馬マイル重賞!
春シーズンの集大成、そして夏以降の飛躍へと繋がる大注目の一戦だ!

※2009年は10月に実施したため(その他の年は6月に実施)、一部データは過去9回分とする

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2017年 リアライズリンクス 浦和 ダイタクリーヴァ 3人気
2016年 レガルスイ 船橋 エイシンサンディ 3人気
2015年 ソルテ 大井 タイムパラドックス 1人気
2014年 トーセンアドミラル 船橋 キングカメハメハ 1人気
2013年 セイントメモリー 大井 アフリート 8人気
2012年 マグニフィカ 船橋 ゼンノロブロイ 8人気
2011年 ディアーウィッシュ 船橋 クロフネ 1人気
2010年 ディアーウィッシュ 船橋 クロフネ 2人気
2009年 セレン 船橋 マーベラスサンデー 1人気
2008年 コアレスデジタル 船橋 シャンハイ 8人気

生涯成績にダートグレード競走優勝歴のある「ソルテ」、「セイントメモリー」、「マグニフィカ」が名を連ねる。
2007年以前でも「ナイキアディライト」、「エスプリシーズ」、「ネームヴァリュー」、「サプライズパワー」などの名馬が並ぶ重賞だ。

今年で21回目と歴史は浅めの重賞だが、過去20年の船橋の歴史が詰まったレースの1つと言えるだろう。

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2017年 的場 文男 和田 譲治 柏木 健宏
2016年 石崎 駿 酒井 忍 山崎 誠士
2015年 吉原 寛人 本田 正重 森 泰斗
2014年 川島 正太郎 和田 譲治 本橋 孝太
2013年 本橋 孝太 森 泰斗 吉原 寛人
2012年 的場 文男 張田 京 今野 忠成
2011年 今野 忠成 森 泰斗 本橋 孝太
2010年 今野 忠成 坂井 英光 水野 貴史
2009年 石崎 隆之 的場 文男 佐藤 博紀
2008年 左海 誠二 石崎 駿 的場 文男

過去10年で複数回優勝している騎手は「的場文男騎手」と「今野忠成騎手」。
特に、「今野忠成騎手(川崎)」は10年連続で騎乗していることもあり、本競走に欠かせない騎手の一人となっている。

地元の船橋所属騎手では「石崎駿騎手」が1勝、2着1回、「本橋孝太騎手」が1勝、3着2回。
「森泰斗騎手」は勝ち星こそ無いものの、2着2回、3着1回の成績を残している。

一か八か!?

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1人気 4 2 0 4 40.0% 60.0% 60.0%
2人気 1 2 2 5 10.0% 30.0% 50.0%
3人気 2 1 1 6 20.0% 30.0% 40.0%
4人気 0 1 2 7 0.0% 10.0% 30.0%
5人気 0 0 1 9 0.0% 0.0% 10.0%
6人気以下 3 4 4 74 3.5% 8.2% 12.9%

「1番人気馬」が4勝、2着2回と好成績を挙げている。
また、3着内に好走する率は「3番人気:40.0%」⇒「2番人気:50.0%」⇒「1番人気:60.0%」と、人気が上がるにつれて上昇している。

一方、見逃せないのが「6番人気以下」の馬たち。
過去10年で3勝、2着4回、3着4回の成績を残しているので、単純計算すると、1年に1頭は馬券圏内に突入していることになる。

この「6番人気以下」の3勝は全て「8番人気馬」なので、「1番人気」か「8番人気」が狙い目?かもしれない。

ちなみに、2013年に「8番人気」で制したセイントメモリーは、この勝利をきっかけに重賞3連勝でダートグレード競走を制覇。
同じく、2012年に「8番人気」で制したマグニフィカは、前々年の「ジャパンダートダービー(Jpn1)」の優勝馬だった。

単勝は堅く、馬複は高配当!

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2017年 660 4,090 58,530
2016年 580 9,670 202,480
2015年 260 1,920 14,360
2014年 360 570 3,880
2013年 3,070 5,000 490,340
2012年 2,360 5,770 163,390
2011年 240 420 16,360
2010年 350 640 29,730
2009年 210 640 4,650
2008年 6,140 23,370 384,860
平均 1,423 5,209 136,858

各賭式で高配当を提供している重賞だ。

8番人気馬が制した2013年、2012年、2008年はもちろん、その他の年も配当は比較的高め。
2014年&2009年こそ1~4番人気馬が3着内を独占したが、その他の8年は全て6番人気以下が馬券に絡んでいる。

配当的には「単勝」は1~3番人気馬が7勝を挙げているため、平穏な結果が多い。
一方、「馬複」は4桁配当以上が多く、直近3年は「上位人気馬&下位人気馬」の組み合わせで高配当となっている。

軸は人気馬の傾向が強いが、人気薄をどう組み合わせるかがポイントとなりそうだ。

船橋勢が中心も、侮れないのは浦和・小久保厩舎!

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 1 3 0 8 8.3% 33.3%
船橋 7 4 4 68 8.4% 13.3%
大井 2 3 4 23 6.3% 15.6%
川崎 0 0 2 6 0.0% 0.0%

地元の「船橋所属馬」が7勝、2着4回、3着4回と好成績。
連対率では「浦和所属馬」の「33.3%」が1位だが、連対した4頭は全て小久保厩舎というから驚きだ。
ちなみに、「浦和所属」として出走した全12頭のうち、10頭は小久保厩舎所属となる。

圧倒的外枠有利!

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1枠 0 1 1 8 0.0% 10.0% 20.0%
2枠 0 1 1 7 0.0% 11.1% 22.2%
3枠 1 1 2 15 5.3% 10.5% 21.1%
4枠 1 2 1 15 5.3% 15.8% 21.1%
5枠 1 0 1 17 5.3% 5.3% 10.5%
6枠 2 1 0 17 10.0% 15.0% 15.0%
7枠 3 2 1 14 15.0% 25.0% 30.0%
8枠 2 2 3 12 10.5% 21.1% 36.8%

枠番による有利不利が少ない船橋コース(※1)だが、京成盃グランドマイラーズに限ると外枠有利(※2)の傾向が出ている。
「勝率」は内枠から外枠になるにつれて上昇しており、「連対率」、「3着内率」も「7枠」&「8枠」が高い。

「人気別成績」の項目でご紹介した、「6番人気以下」の3勝、2着4回、3着4回という成績。
3着内の数を合計すると11回あるが、そのうち6回は「7枠」もしくは「8枠」からの激走となる。
「外目の枠」が嫌われて人気を落としているようであれば、逆に狙ってみるのも面白いかもしれない。

※1.【参考】2017年4月1日~2018年3月31日の船橋1,600mの枠番別成績はこちら
※2.「1~4枠」を内枠、「5~8枠」を外枠とする

人気薄の牝馬には要注意!

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 10 9 9 98 7.9% 15.1%
牝馬 0 1 1 4 0.0% 16.7%
セン馬 0 0 0 3 0.0% 0.0%

「牝馬」は出走数が6頭と少ないものの、2着1回、3着1回と3着内に好走する確率は悪くない。
さらに注目したいのが「人気」で、2016年2着のプリンセスバリューは「9番人気」、2013年3着のアスカリーブルは「11番人気」だった。

ただし、この2頭の枠順はプリンセスバリューが「2枠」、アスカリーブルは「1枠」。

7歳以上が最多の4勝!5歳馬の勝率&連対率も高い!

【年齢別の成績】

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
3歳 0 0 0 0 0.0% 0.0%
4歳 1 1 2 14 5.6% 11.1%
5歳 3 2 3 7 20.0% 33.3%
6歳 2 4 2 29 5.4% 16.2%
7歳以上 4 3 3 55 6.2% 10.8%

過去10年では「7歳以上」が4勝、2着3回、3着3回と好成績。
勝率、連対率では「5歳馬」が飛び抜けて良く、勝率20.0%(3勝)、連対率33.3%(2着2回)、さらに3着内率は53.3%(3着3回)にもなる。

比較的、経験を重ねた馬が好成績を残す傾向だが、“リピーター”が多い重賞でもある。
以下は過去10年で複数回、馬券に絡んだことのある馬となる。

馬名 京成盃グランドマイラーズ好走歴
グランディオーソ 2015年3着(6歳) ⇒ 2016年3着(7歳)
ソルテ 2014年2着(4歳) ⇒ 2015年1着(5歳)
トーセンアドミラル 2014年1着(7歳) ⇒ 2015年2着(8歳)
セイントメモリー 2013年1着(6歳) ⇒ 2014年3着(7歳)
ディアーウィッシュ 2010年1着(6歳) ⇒ 2011年1着(7歳) ⇒ 2012年3着(8歳)

勝率、連対率の良い「5歳馬」ではソルテが2015年に優勝のみ。
その他の馬は全て「6歳以降」に連対しているので、傾向的には「好走歴のない5歳馬」と「前年好走の6歳以上馬」となりそうだ。

実績馬が力を出しやすい条件!

【斤量別の成績】

斤量 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
55kg以下 2 1 2 13 11.1% 16.7%
56kg以上 8 9 8 92 6.8% 14.5%

「56kg以上」の斤量を背負った馬が、8勝、2着9回、3着8回とほぼほぼ3着内を占めている。
一方、「55kg以下」の馬は、出走数が18頭と少ない中で、2勝、2着1回、3着2回の成績だ。

京成盃グランドマイラーズは格付別(クラス別)に斤量が異なる別定戦。
格付別の斤量は「A1級56kg」、「A2級54kg」、「B1級以下53kg」で、牝馬は「2kg」、3歳馬は「2kg」減量される。
加えて、2018年6月8日までの番組賞金額によって、以下の金額ごとに「1kg」加増となる。

■3歳:6,000万円
■4歳:9,000万円
■5歳:12,000万円
■6歳以上:15,000万円

番組賞金とは、基本的に1着~5着までの着内賞金により算定(※)される。
本競走の1着賞金は「1,200万円」なので、上記の年齢別の加増条件を満たすには“相当な実績が必要”ということがお分かり頂けるだろう。
過去10年に限ると「57kg以上」で出走した馬は5頭と少なく、実績がある馬でも他と同条件で出走できるレースと言えそうだ。

※番組賞金(算定方法)の詳細はこちら

転戦馬は少ない…

【かしわ記念の着順別の成績(2009年を除く過去9回)】

かしわ記念着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
かしわ記念1着 0 0 0 0 0.0% 0.0%
かしわ記念2着 0 0 0 0 0.0% 0.0%
かしわ記念3着 0 0 0 0 0.0% 0.0%
かしわ記念4着以下 0 0 2 11 0.0% 0.0%

京成盃グランドマイラーズの約1か月半前に行われる“春のマイル王決定戦”「かしわ記念(Jpn1)」。

ローテーション的には中5、6週位なのだが、過去9回で転戦してきた馬は13頭のみ。
今回と同舞台で行われる重賞ではあるが、やはり毛色の違うレースということだろう。

ちなみに、「かしわ記念」で掲示板に載った馬は、過去9回で1頭も参戦していない。

2018年かしわ記念の結果

上位馬が4年連続連対中!

【川崎マイラーズの着順別の成績(2009年を除く過去8回)】

川崎マイラーズ着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
川崎マイラーズ1着 2 0 0 3 40.0% 40.0%
川崎マイラーズ2着 2 1 0 2 40.0% 60.0%
川崎マイラーズ3着 0 1 0 1 0.0% 50.0%
川崎マイラーズ4着以下 1 0 2 20 4.3% 4.3%

京成盃グランドマイラーズの約1か月前に行われる「川崎マイラーズ(S3)」。
こちらは南関東所属馬限定の古馬マイル重賞ということもあり転戦馬は多い。

過去8回(※)の「川崎マイラーズ優勝馬」からは、5頭が京成盃グランドマイラーズに参戦し2勝。
同様に2着馬は5頭が参戦し2勝、2着1回、3着馬は2頭が参戦し2着が1回ある。
現在、「川崎マイラーズ」の1着or2着馬は4年連続連対中でもあり、最も重要なステップレースと言えるだろう。

※「川崎マイラーズ」は2009年より実施
(ただし、2009年の京成盃グランドマイラーズは10月開催のため、2009年の川崎マイラーズは本データから除く)

2018年川崎マイラーズの結果

4着以下から巻き返す馬に注意!?

【報知グランプリカップ(報知GPC)の着順別の成績(2009年を除く過去9回)】

報知GPC着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
報知GPC1着 0 0 0 4 0.0% 0.0%
報知GPC2着 0 1 0 3 0.0% 25.0%
報知GPC3着 0 0 0 4 0.0% 0.0%
報知GPC4着以下 1 1 3 10 6.7% 13.3%

※2008年の報知グランプリカップ3着プライドキムは2着入線から3着に降着

同年2月に船橋1,800mで行われる「報知グランプリカップ(S3)」。
京成盃グランドマイラーズまで少し期間は開くが、上位馬の多くが出走してきている。

しかしながら、上位馬は苦戦気味。
過去9回の「報知グランプリカップ1~3着馬」は12頭が参戦しているが、2着が1回あるのみ。
逆に4着以下から巻き返す馬の方が多く、のべ15頭が参戦し、1勝、2着1回、3着3回の成績を残している。

なお、「報知グランプリカップ4着以下」から連対した2頭は、ともに川崎マイラーズで3着以内に好走していた。

2018年報知グランプリカップの結果

重賞からの転戦組が強い!

【前走レース別の着順別の成績(2009年を除く過去9回)】

前走 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
重賞 7 6 8 69 7.8% 14.4%
重賞以外 2 3 1 26 6.3% 15.6%

※南関東地区以外の重賞を含む

京成盃グランドマイラーズの「前走」が「重賞か否か」に分類した成績。

「前走が重賞」の馬は7勝、2着6回、3着8回。
対して、「前走が重賞以外」の馬は2勝、2着3回、3着1回となっており、上位着の多くは「重賞」をステップに挑戦してきている。
(「前走が重賞以外」の優勝馬2頭は、A2条件のレースを勝ち上がっての参戦)

これと同様の分析を「川崎マイラーズ」でも行ったが、その時は…
「前走が重賞」は2勝、2着6回、3着3回、「前走が重賞以外」の馬は7勝、2着3回、3着6回となっている。

シーズン最初の南関東限定マイル重賞「川崎マイラーズ」、対して「京成盃グランドマイラーズ」は春シーズンの盛りに行われる重賞。
格上挑戦馬も多かった「川崎マイラーズ」と比較すると、重賞転戦組が結果を出している重賞と言えそうだ。

今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は3歳スプリント王決定戦!6月26日(火)に大井競馬場で行われる「優駿スプリント(S2)」です!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
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(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
競走除外馬及び出走取消馬はデータには含めておりません。
また、当コンテンツの内容においては、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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