~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2019年5月8日(水) 
サラ系3歳 船橋1,700m
東京湾カップ(S3)

レース紹介

東京ダービートライアル「東京湾カップ(S3)」!
1、2着馬には南関東クラシック第2戦「東京ダービー(S1)」への優先出走権が付与される。
東京ダービーへの貴重な切符を巡る戦いを、過去10年のデータから分析してみよう。

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2018年 クレイジーアクセル 大井 ロージズインメイ 2人気
2017年 ソッサスブレイ 船橋 コンデュイット 5人気
2016年 ディーズプリモ 川崎 シニスターミニスター 6人気
2015年 ドライヴシャフト 大井 トワイニング 5人気
2014年 サーモピレー 船橋 クロフネ 1人気
2013年 アメイジア 船橋 イーグルカフェ 1人気
2012年 スカイインテンス 船橋 アメリカンボス 6人気
2011年 ジャクソンライヒ 川崎 トワイニング 3人気
2010年 マグニフィカ 船橋 ゼンノロブロイ 5人気
2009年 ブルーラッド 川崎 シーロ 4人気

過去10年の優勝馬から東京ダービー馬は出ていないものの、その後も重賞戦線で活躍する馬は多い。
代表的な馬は2010年「マグニフィカ」で、同年の“砂のダービー”「ジャパンダートダービー(Jpn1)」を制している。
また、2009年「ブルーラッド」の活躍も顕著で、同年秋には「浦和記念(Jpn2)」をはじめ、重賞3連勝を達成した。

ちなみに、1987年に行われた第1回東京湾カップの優勝馬はイナリワン。
JRAでは1989年の「天皇賞(春)(G1)」、「宝塚記念(G1)」、「有馬記念(G1)」を制し、年度代表馬に輝いているが、
南関東所属時には、デビュー8連勝で東京湾カップのタイトルを手にしている。

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

的場騎手&左海騎手のワイド!

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2018年 御神本 訓史 矢野 貴之 真島 大輔
2017年 柏木 健宏 石崎 駿 今野 忠成
2016年 山崎 誠士 的場 文男 左海 誠二
2015年 的場 文男 矢野 貴之 左海 誠二
2014年 吉原 寛人 的場 文男 左海 誠二
2013年 吉原 寛人 石崎 駿 山崎 誠士
2012年 真島 大輔 左海 誠二 石崎 駿
2011年 本橋 孝太 脇田 創 町田 直希
2010年 石崎 駿 坂井 英光 戸崎 圭太
2009年 御神本 訓史 戸崎 圭太 的場 文男

過去10年で複数回優勝している騎手は「吉原寛人騎手」と「御神本訓史騎手」の2名。
昨年優勝の「御神本訓史騎手」は2009年以来となる東京湾カップ制覇だった。

過去5年に限ると、「的場文男騎手」が1勝、2着2回、「左海誠二騎手」が3着3回と好相性。
偶然にも、両騎手の好走は“同年”となっており、両騎手のワイド馬券が3回も成立していることになる。

ちなみに、「的場文男騎手」、「左海誠二騎手」のワイド馬券が成立したのは2014年~2016年の3年間。
両騎手の人気を2016年から遡ると、「的場文男騎手」は「2番人気・5番人気・3番人気」。
「左海誠二騎手」は「5番人気・10番人気・2番人気」となっており、人気薄でも上位争いに加わっているのが分かる。

地元船橋勢が中心も、川崎勢の質が高い!

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 0 0 1 11 0.0% 0.0%
船橋 5 8 2 60 6.7% 17.3%
大井 2 0 4 16 9.1% 9.1%
川崎 3 2 3 13 14.3% 23.8%

「船橋所属馬」が5勝、2着8回、3着2回。
うち、ワンツー決着は4回を数えるなど、地元勢強しを印象付けている。

一方、「船橋所属馬」とそん色ない成績を残しているのが「川崎所属馬」。
連対数こそ出走頭数の多い「船橋所属馬」が勝っているが、勝率14.3%、連対率23.8%は南関東4場でトップの成績だ。
ちなみに、「川崎所属」の優勝馬3頭のうち、2頭(ジャクソンライヒ、ブルーラッド)は重賞初挑戦だった。

上位人気馬は軸には最適!?

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 2 2 1 5 20.0% 40.0%
2人気 1 3 3 3 10.0% 40.0%
3人気 1 2 1 6 10.0% 30.0%
4人気 1 2 1 6 10.0% 30.0%
5人気 3 0 1 6 30.0% 30.0%
6人気以下 2 1 3 74 2.5% 3.8%

優勝馬は「5番人気」の3勝を筆頭に、「1・6番人気以下」の2勝、「2・3・4番人気」の1勝が続く。
上位人気馬が必ずしも勝利を手にしているわけではなく、人気が無い馬でもチャンスがあるレースと言えそうだ。
ただし、三連勝式の軸としては、3着内率70.0%の「2番人気馬」が最適かもしれない。

東京湾カップは南関東クラシック第1戦「羽田盃(S1)」の前後に行われる3歳重賞。
また、東京ダービーを狙う“上がり馬”や“出世が遅れた素質馬”が出走してくることもあり、結果として大混戦となることが多いのだろう。

1番人気馬は取扱注意!?

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2018年 900 5,470 240,770
2017年 1,550 4,280 494,550
2016年 1,750 1,630 33,540
2015年 800 2,120 179,380
2014年 200 520 2,870
2013年 200 710 4,590
2012年 1,000 1,080 10,800
2011年 700 14,230 135,890
2010年 1,590 1,610 15,870
2009年 1,210 1,630 10,350
平均 990 3,328 112,861

1番人気馬が3着内を外した年は「2011年、2015年~2018年」の5回。
うち、4回が「三連単10万円超」の高配当となっている一方、
1番人気馬が3着内に好走した5回の「三連単平均配当」は8,896円となっている。

当然と言えば当然の結果ではあるが、高配当が期待できる重賞と言えそうだ。

全ての枠番が連対!

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 0 1 2 7 0.0% 10.0%
2枠 2 0 1 7 20.0% 20.0%
3枠 0 3 1 11 0.0% 20.0%
4枠 2 1 1 12 12.5% 18.8%
5枠 1 2 1 15 5.3% 15.8%
6枠 1 1 1 17 5.0% 10.0%
7枠 1 0 3 16 5.0% 5.0%
8枠 3 2 0 15 15.0% 25.0%

勝率は「外枠勢(※)」が若干良いものの、それほど内外で差があるとは言えない。
また、「1枠~8枠」まで全ての枠番で連対があるのも特徴的だろう。

東京湾カップが行われる「船橋1,700m」は、4コーナー出口、直線入り口からスタートするコース。
直線を一杯に使っての先行争いとなるため、枠順による有利/不利は少ないのかもしれない。

ちなみに、船橋は南関東4場で唯一、「スパイラルカーブ」を採用している。
「コーナー入口は緩やかに、出口はきつく」設計されており、4コーナー出口で馬群がばらけやすい。
差し馬は緩やかな3コーナーから加速でき、直線でも馬群を捌きやすくなる為、各馬が力を発揮しやすいコース設定となっている。

※「1~4枠」を内枠、「5~8枠」を外枠とする

牝馬は狙い目!

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 8 10 10 94 6.6% 14.8%
牝馬 2 0 0 6 25.0% 25.0%
セン馬 0 0 0 0 - -

「牝馬」の好走率が高い。
過去10年の「牝馬」の出走数はのべ8頭と少ないものの、2016年ディーズプリモ、2018年クレイジーアクセルが優勝。
2頭の共通点は、スピードを生かした「逃げ切りV」ということだ。

ちなみに、ディーズプリモの母はプリモタイム。
2013年「桜花賞(S1)」覇者イチリュウ 、2016年「関東オークス(Jpn2)」覇者タイニーダンサーの姉にあたり、
プリモタイムの3つ下の弟ブンブイチドウは、2010年の東京湾カップ2着なので、姪が6年越しのリベンジを果たしたことになる。

準重賞格上げで風向きが変わった?

【ブルーバードカップの着順別の成績】

ブルーバードカップ着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
ブルーバードカップ1着 0 1 0 5 0.0% 16.7%
ブルーバードカップ2着 1 2 0 5 12.5% 37.5%
ブルーバードカップ3着 0 1 1 2 0.0% 25.0%
ブルーバードカップ4着以下 1 0 0 9 10.0% 10.0%

歴史の古い競走で、2005年以前は“重賞競走”、2006年~2016年は“特別競走”、
そして、2017年からは“準重賞競走”として行われている。
上記は過去10年分となるが、「東京湾カップトライアル」としては今年で6回目となるので、過去5年分のデータを以下に抽出してみよう。

【ブルーバードカップ(過去5年)の着順別の成績】

ブルーバードカップ着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
ブルーバードカップ1着 0 1 0 4 0.0% 20.0%
ブルーバードカップ2着 0 2 0 3 0.0% 40.0%
ブルーバードカップ3着 0 0 1 1 0.0% 0.0%
ブルーバードカップ4着以下 1 0 0 7 12.5% 12.5%

過去5年で1勝、2着3回、3着1回。
2014年~2016年の3年間は2着が1回あるのみだが、2017年に準重賞へと格上げされて傾向も変わってきた。
“準重賞元年”の2017年にいきなり1、2着馬を輩出すると、昨年も2、3着馬を送り出している。

準重賞格上げで賞金がアップしたこともあり、今年もレベルの高いトライアルとなることだろう。

2019年ブルーバードカップの結果

京浜盃での悔しさを東京湾カップで晴らせ!

【京浜盃の着順別の成績】

京浜盃着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
京浜盃1着 0 0 0 0 - -
京浜盃2着 0 0 0 0 - -
京浜盃3着 1 0 0 1 50.0% 50.0%
京浜盃4着以下 2 2 2 21 7.4% 14.8%

羽田盃トライアルの「京浜盃(S2)」。
例年、南関東クラシックを狙う有力馬が参戦しているレベルの高い一戦だ。

「京浜盃」の1~3着馬は羽田盃に優先出走できるため、羽田盃と施行時期が近い東京湾カップに参戦する馬は少ない。
となると、注目は「京浜盃」で4着以下に敗れた馬たちだ。

「京浜盃4着以下」からはのべ27頭が参戦し、2勝、2着2回、3着2回。
この6頭のうち、5頭は「京浜盃」で悔しい思いをした「5~7着馬」だった。

東京湾カップは1、2着馬に東京ダービーへの優先出走権が付与される。
「京浜盃での悔しさをバネに東京湾カップで結果を出し、東京ダービーへと向かう」
と、言ったところだろう。

2019年京浜盃の結果

クラウンカップ組が4勝!

【クラウンカップの着順別の成績】

クラウンカップ着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
クラウンカップ1着 1 1 0 1 33.3% 66.7%
クラウンカップ2着 1 0 4 3 12.5% 12.5%
クラウンカップ3着 1 3 0 3 14.3% 57.1%
クラウンカップ4着以下 1 1 2 34 2.6% 5.3%

東京湾カップの約1か月前に行われる「クラウンカップ(S3)」。
東京ダービーを目指すローテーションとして、「クラウンカップ」⇒「東京湾カップ」⇒「東京ダービー」と歩む馬も多い。

過去10年で4頭の東京湾カップ覇者を輩出している「クラウンカップ」出走組。
とりわけ好成績はクラウンカップ優勝馬で、のべ3頭が東京湾カップに出走し、1勝、2着1回の成績を残している。
また、2、3着馬も好成績を残しており、3着内率はともに50.0%を超えている。
さらに、クラウンカップ4着以下から巻き返す馬も多く、東京湾カップの前哨戦としては最も重要なレースの1つと言えよう。

2019年クラウンカップの結果


今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は5月15日(水)に川崎競馬場で行われる「川崎マイラーズ(S3)」です!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
知って得するデータから豆知識まで、予想に役立つデータをご紹介いたします!

(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
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