~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2019年4月23日(火) 
サラ系3歳牝馬 大井1,800m
東京プリンセス賞(S1)

レース紹介

南関東牝馬クラシック第2戦「東京プリンセス賞(S1)」 !
東京プリンセス賞は、第1戦の「桜花賞(S1)」から、コース【浦和(左回り)⇒大井(右回り)】、
距離【1,600m⇒1,800m】、開催時間【昼間⇒ナイター】と条件が大きく替わる。

過去の歴史の中でも「桜花賞&東京プリンセス賞」の二冠を達成した馬はわずかに3頭という
険しいクラシックロードを過去10年のデータから分析してみよう。

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2018年 グラヴィオーラ 船橋 サウスヴィグラス 2人気
2017年 アンジュジョリー 浦和 タートルボウル 5人気
2016年 リンダリンダ 大井 フレンチデピュティ 2人気
2015年 ティーズアライズ 大井 ワイルドラッシュ 7人気
2014年 スマートバベル 船橋 サウスヴィグラス 7人気
2013年 カイカヨソウ 船橋 ティンバーカントリー 1人気
2012年 アスカリーブル 船橋 ブラックタキシード 3人気
2011年 マニエリスム 船橋 ゼンノロブロイ 2人気
2010年 トーセンウィッチ 船橋 キングカメハメハ 6人気
2009年 ネフェルメモリー 船橋 アジュディケーティング 1人気

昨年はサウスヴィグラス産駒のグラヴィオーラが優勝。
同年3月に亡くなったサウスヴィグラスに捧げる勝利でもあり、同産駒としては東京プリンセス賞2頭目の優勝馬となった。

ちなみに、東京プリンセス賞は「アメリカ出身の種牡馬」が活躍する傾向にある。
近年では2013年~2016年、そして、2018年が該当する。

また、「ゴールドアリュール」の活躍も見逃せない。
優勝馬こそ輩出していないものの、2015年3着ララベル、2016年2着スアデラ、2017年3着ステップオブダンス、2018年3着ゴールドパテック。
ゴールドアリュールも残された世代は少ないが、今年はチャンスを掴むことが出来るだろうか?

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

相性抜群の今野騎手!今年こそは山崎騎手!?

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2018年 今野 忠成 御神本 訓史 山崎 誠士
2017年 笹川 翼 真島 大輔 森 泰斗
2016年 桑村 真明 本田 正重 山崎 誠士
2015年 矢野 貴之 山崎 誠士 真島 大輔
2014年 澤田 龍哉 石崎 駿 山田 信大
2013年 今野 忠成 的場 文男 石崎 駿
2012年 今野 忠成 森 泰斗 吉原 寛人
2011年 戸崎 圭太 森 泰斗 石崎 駿
2010年 張田 京 真島 大輔 戸崎 圭太
2009年 戸崎 圭太 今野 忠成 坂井 英光

「今野忠成騎手」が3勝、2着1回と抜群の成績。
昨年も「今野忠成騎手」が優勝し、東京プリンセス賞通算5勝は歴代最多の記録だ。

直近5年に限ると、「山崎誠士騎手」が2着1回、3着2回。
いずれも重賞を勝った経験のある馬で東京プリンセス賞に挑戦しているが、惜しくも勝利を手にできなかった。

1番人気馬は堅実?

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 2 4 2 2 20.0% 60.0%
2人気 3 2 0 5 30.0% 50.0%
3人気 1 2 0 7 10.0% 30.0%
4人気 0 0 2 8 0.0% 0.0%
5人気 1 1 2 6 10.0% 20.0%
6人気以下 3 1 4 93 3.0% 4.0%

「1番人気馬」の勝利が「2回」と少ないものの、“3着内”という条件になると信頼度は格段に向上する。
過去10年で2勝、2着4回、3着2回の成績で、3着内率は80.0%にもなる。

また、「2番人気馬」も好走率は高く、3勝、2着2回。
昨年は1着「2番人気馬」、2着「1番人気馬」の決着だったので、“データ通り”とも言えるだろう。

一方、「6番人気以下」も3勝を挙げ、2着も1回あるが、「6番人気以下同士」でのワンツー決着は1回もなく、
「人気上位馬&人気薄」の組み合わせに妙味があるかもしれない。

ちなみに、「1番人気馬」は5連敗中(2着2回、3着2回)…

組み合わせ次第では!?

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2018年 750 280 10,890
2017年 1,310 4,940 82,550
2016年 490 3,370 11,490
2015年 2,630 11,480 71,620
2014年 2,560 4,970 163,230
2013年 180 320 21,390
2012年 720 840 145,870
2011年 340 3,720 32,690
2010年 1,340 1,450 51,700
2009年 110 170 2,080
平均 1,043 3,154 59,351

各賭式の平均配当は「単勝:1,043円」、「馬複:3,154円」、「三連単:59,351円」と高めの配当。
直近5年に限ると、昨年こそ人気馬2頭が上位1、2着を占めたが、それ以外の年は「1~3番人気」&「5番人気以下」の組み合わせとなっている。

船橋勢が圧倒的!

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 1 0 0 6 14.3% 14.3%
船橋 7 3 3 33 15.2% 21.7%
大井 2 4 5 50 3.3% 9.8%
川崎 0 3 2 32 0.0% 8.1%

過去10年で7勝を挙げる「船橋所属馬」の独壇場ともいえる結果となっている。
この7勝のうち、4勝は故・川島正行氏、2勝は川島正一調教師で、2009年~2014年まで川島親子が“6連覇”を達成!

2015年~2017年は「船橋以外」の馬が優勝していたが、昨年は「船橋所属馬」が優勝。
地元である「大井所属馬」が2勝、2着4回、3着5回と勝ち切れていないだけに、「船橋所属馬」の活躍は際立つところだろう。

内枠有利も「1枠」は…

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 1 0 0 15 6.3% 6.3%
2枠 2 2 2 12 11.1% 22.2%
3枠 2 0 1 15 11.1% 11.1%
4枠 2 3 1 14 10.0% 25.0%
5枠 1 1 1 17 5.0% 10.0%
6枠 1 1 2 15 5.3% 10.5%
7枠 0 1 1 18 0.0% 5.0%
8枠 1 2 2 15 5.0% 15.0%

「内枠勢(※)」の成績が良く、「1枠」~「4枠」で計7勝を占めている。
ただし、「1枠」のみ勝率が10.0%を下回っており、やや割引が必要かもしれない。

ちなみに「1枠」の3着内率は枠番別で最も悪い「6.3%」。
隣の「2枠」はトップの「33.3%」なので、隣同士の枠でも明暗がくっきりと分かれているのだ。

その他で注目したいのは「4枠」。
2016年まではあまり相性が良くなかったのだが、現在、2年連続で「枠複4-4」のゾロ目決着となっている。

※「1~4枠」を内枠、「5~8枠」を外枠とする

桜花賞で敗れた馬でもチャンスあり!

【桜花賞の着順別の成績】

桜花賞着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
桜花賞1着 1 3 2 2 12.5% 50.0%
桜花賞2着 1 1 0 4 16.7% 33.3%
桜花賞3着 3 1 0 5 33.3% 44.4%
桜花賞4着以下 2 3 4 32 4.9% 12.2%

南関東牝馬クラシック第1戦「桜花賞」。

過去10年で「桜花賞馬」は8頭が参戦し、1勝、2着3回、3着2回。
「桜花賞&東京プリンセス賞」の二冠に輝いたのは2009年ネフェルメモリーのみという険しいクラシックロードだ。

逆に注目したいのが「桜花賞」で敗れた馬たち。
最も好成績を挙げているのが「桜花賞」3着馬で、該当馬はのべ9頭が出走して、3勝、2着1回だ。
さらに、「桜花賞」で4着以下に敗れた馬も巻き返しが期待できる。
該当馬はのべ41頭が出走し、2勝、2着3回、3着4回の成績を残している。

南関東で最もトリッキーなコース(浦和1,600m)で行われる「桜花賞」。
そして、大井の外回りコースで行われる「東京プリンセス賞」。
開催時間も昼から夜に替わるだけに、条件の”合う/合わない”は重要な要素となりそうだ。
※2011年は桜花賞中止

ちなみに、「桜花賞出走組(着順に関係なく)」が、4年連続で東京プリンセス賞の1~3着を独占している。

2019年桜花賞の結果

2着馬がアツイ!

【東京2歳優駿牝馬の着順別の成績】

東京2歳優駿牝馬着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
東京2歳優駿牝馬1着 3 1 2 3 33.3% 44.4%
東京2歳優駿牝馬2着 2 1 0 2 40.0% 60.0%
東京2歳優駿牝馬3着 1 0 1 7 11.1% 11.1%
東京2歳優駿牝馬4着以下 1 2 1 31 2.9% 8.6%

東京プリンセス賞と同じ「大井コース」で行われる“2歳女王決定戦”「東京2歳優駿牝馬(S1)」。

特筆は「東京2歳優駿牝馬」1、2着馬で、実に5頭もの東京プリンセス賞馬を輩出している。
細かく見てみると、2歳女王は9頭が出走して、3勝、2着1回、3着2回。
「東京2歳優駿牝馬」2着馬は5頭が出走して、2勝、2着1回となる

上記の「東京2歳優駿牝馬」1、2着で、東京プリンセス賞を制した5頭の成績を抜き出してみると…

東京2歳優駿牝馬着順   桜花賞着順  
2018年グラヴィオーラ 1着 3着
2016年リンダリンダ 2着 2着
2015年ティーズアライズ 2着 8着
2013年カイカヨソウ 1着 3着
2009年ネフェルメモリー 1着 1着

上表で明らかなように、桜花賞で振るわなかった馬でも、東京プリンセス賞で巻き返すパターンがある。
「東京2歳優駿牝馬」1、2着馬が出走してきたら、要チェックとなるだろう。

ちなみに昨年の東京プリンセス賞がこのパターン。
東京プリンセス賞を制したグラヴィオーラは、「東京2歳優駿牝馬1着」⇒「桜花賞3着」とステップを踏んでいる。

2018年東京2歳優駿牝馬の結果


今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は南関東クラシック第1戦!4月24日(水)に大井競馬場で行われる「羽田盃(S1)」です!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
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(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
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