~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2021年4月29日(木祝) 
サラ系3歳 大井1,800m
羽田盃(S1)

レース紹介

南関東クラシック第1戦「羽田盃(S1)」!
今年の南関東クラシックは以下の日程で行われる。

▽4/29(木祝)「羽田盃(大井1,800m・S1)」
▽6/9(水)「東京ダービー(大井2,000m・S1)」
▽7/14(水)「ジャパンダートダービー(大井2,000m・Jpn1)」

JRAとは異なり、春シーズンに三冠競走全てが行われるのが特徴だ。

▼データ分析のポイント
・1番人気馬は連対率70%
・京浜盃or雲取賞優勝馬が主役
・2歳重賞ウイナーに注目

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2020年 ゴールドホイヤー 川崎 トランセンド 4人気
2019年 ミューチャリー 船橋 パイロ 1人気
2018年 ヤマノファイト 船橋 エスポワールシチー 1人気
2017年 キャプテンキング 大井 ファスリエフ 1人気
2016年 タービランス 浦和 パイロ 1人気
2015年 ストゥディウム 船橋 ルースリンド 2人気
2014年 ハッピースプリント 大井 アッミラーレ 1人気
2013年 アウトジェネラル 船橋 アドマイヤドン 2人気
2012年 アートサハラ 大井 マンハッタンカフェ 8人気
2011年 クラーベセクレタ 船橋 ワイルドラッシュ 1人気

サウスヴィグラス産駒の南関東クラシック完全制覇の行方は?

現3歳世代がラストクロップとなるサウスヴィグラス。
南関東クラシック(牡牝)では、この「羽田盃」のみ勝利を手にしていない。

そもそも、同産駒は牡馬クラシックに縁がなかったわけだが、2017年にヒガシウィルウィンが東京ダービー&ジャパンダートダービーを制覇!
羽田盃では惜しくも2着に敗れていたため、同産駒による“南関東クラシック完全制覇”とはならなかったのだ。

いよいよ今年がラストチャンス。
羽田盃まで駒を進めてくる馬は出てくるだろうか!?

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

森騎手、矢野騎手、本橋騎手!

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2020年 山崎 誠士 本橋 孝太 左海 誠二
2019年 御神本 訓史 森 泰斗 矢野 貴之
2018年 本橋 孝太 森 泰斗 矢野 貴之
2017年 矢野 貴之 森 泰斗 赤岡 修次
2016年 森 泰斗 本田 正重 赤岡 修次
2015年 石崎 駿 左海 誠二 今野 忠成
2014年 吉原 寛人 川島 正太郎 今野 忠成
2013年 御神本 訓史 真島 大輔 張田 京
2012年 今野 忠成 戸崎 圭太 本橋 孝太
真島 大輔
2011年 戸崎 圭太 町田 直希 酒井 忍

※2012年はジャルディーノ、プレティオラスが3着同着

「森泰斗騎手」が過去5年で4連対(1勝)!。
また、「矢野貴之騎手」も過去5年で1勝、3着2回と相性が良い。

その他、過去3年で1勝、2着1回の「本橋孝太騎手」にも注目したいところだ。

1番人気馬が連対率70%!

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 6 1 0 3 60.0% 70.0%
2人気 2 3 1 4 20.0% 50.0%
3人気 0 4 1 5 0.0% 40.0%
4人気 1 1 2 6 10.0% 20.0%
5人気 0 0 0 10 0.0% 0.0%
6人気以下 1 1 7 78 1.1% 2.3%

「1番人気馬」の信頼度が高い!
過去10年では6勝、2着1回(連対率70.0%!)の成績を残している。

さらに、「2番人気馬」も2勝、2着3回と結果を出しており、「1・2番人気馬」でのワンツー決着は3回。
「連対」に限ると、過去10年の連対馬20頭のうち、18頭を「4番人気以内」の馬が占めているのだ。

「6番人気以下」はのべ87頭が出走し1勝、2着1回、3着7回(※)。
連対数は上位人気馬に劣るものの、3連勝式の3着欄にはマークしたいところだろう。

※2012年は9番人気ジャルディーノ、11番人気プレティオラスが3着同着

堅い重賞!

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2020年 690 1,470 106,930
2019年 260 290 1,680
2018年 180 2,090 19,500
2017年 220 330 9,720
2016年 240 660 9,520
2015年 640 490 61,170
2014年 110 450 1,180
2013年 390 1,400 9,340
2012年 2,610 7,190 307,890
321,880
2011年 120 720 6,020
平均 546 1,509 77,712

※2012年は3着同着のため、2通りの配当金額の合算を2012年の配当として平均配当を算出

前述の「人気別成績」で示した通り、上位人気馬同士でのワンツー決着が多いため、「単勝」「馬複」は比較的堅い配当となっている。
また、3着には人気薄の台頭はあるものの、「三連単」が万馬券となったのは2012年、2015年、2018年、2020年の4回だ。

船橋&大井が18連対!

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 1 0 2 16 5.3% 5.3%
船橋 5 6 4 19 14.7% 32.4%
大井 3 4 2 60 4.3% 10.1%
川崎 1 0 3 11 6.7% 6.7%

「船橋所属馬」と「大井所属馬」が2強を形成。
過去10年の連対馬20頭中、18頭を両所属馬で占めている状況だ。

両所属馬の成績は「船橋所属馬」の5勝、2着6回、「大井所属馬」の3勝、2着4回。
厩舎別では、「矢野義幸厩舎(船橋)」が2018年、2019年の連覇を含めて3勝を挙げる活躍ぶりだ。

その他の2場「浦和所属馬」と「川崎所属馬」はやや苦戦気味。
「浦和所属馬」の1勝は2016年タービランスだが、その前の勝利は1995年ヒカリルーフアスまで遡る。
同様に、昨年の優勝馬ゴールドホイヤーは、2004年トキノコジロー以来となる「川崎所属馬」による勝利だった。

枠番による有利不利は少ない

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 2 0 0 10 16.7% 16.7%
2枠 0 2 2 9 0.0% 15.4%
3枠 0 3 1 13 0.0% 17.6%
4枠 2 0 0 15 11.8% 11.8%
5枠 2 0 1 15 11.1% 11.1%
6枠 1 2 3 14 5.0% 15.0%
7枠 3 2 2 13 15.0% 25.0%
8枠 0 1 2 17 0.0% 5.0%

2014年からの優勝枠番を並べてみると、「7枠」⇒「7枠」⇒「1枠」⇒「1枠」⇒「5枠」⇒「5枠」となる。
昨年は「6枠」が勝利しているので、法則的に今年は…ろく?

内枠~外枠の傾向としては、特定の枠番が勝利してはいるものの、全ての枠に連対実績があるように大きな偏りはない。
過去10年の羽田盃平均出走頭数は13.7頭(フルゲート16頭)。
南関東で一番広い「大井外回りコース(1周1,600m)」ということもあり、どの枠からでも力を出し切れる傾向にあるようだ。

実績ある牝馬には要注目

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 9 9 11 101 6.9% 13.8%
牝馬 1 1 0 3 20.0% 40.0%
セン馬 0 0 0 2 0.0% 0.0%

牡馬クラシック第1戦ということもあり、牝馬の出走は過去10年で5頭と少ない。
一方で「牝馬」の好走率は高く、「2011年クラーベセクレタ(優勝)」と「2012年エミーズパラダイス(2着)」が2着内に好走している。

それもそのはず。
「クラーベセクレタ」は羽田盃トライアル「京浜盃(S2)」の優勝馬。
エミーズパラダイスは2歳女王決戦「東京2歳優駿牝馬(S1)」で2着の実績があった。

牡馬クラシックとはいえ、実力を兼ね備えた牝馬の挑戦は見逃せないところだろう。

京浜盃優勝馬が主役!

【京浜盃の着順別の成績】

京浜盃着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
京浜盃1着 4 3 1 2 40.0% 70.0%
京浜盃2着 1 1 1 6 11.1% 22.2%
京浜盃3着 0 0 1 6 0.0% 0.0%
京浜盃4着以下 1 3 4 34 2.4% 9.5%

羽田盃トライアル「京浜盃」との関連性が非常に興味深い。

過去10年の「京浜盃」優勝馬は全て羽田盃に出走して4勝、2着3回、3着1回。
目下、7年連続で羽田盃3着内の馬を輩出しているのだ(3勝、2着3回、3着1回)。

さらに、「京浜盃」2着馬の成績は1勝、2着1回、3着1回。
「京浜盃」の1、2着馬が羽田盃でどちらも連対しなかったケースは2012年の1回しかない。

「京浜盃」以外のレースをステップに羽田盃を制した馬は、
2012年アートサハラ、2017年キャプテンキング、2019年ミューチャリー、2020年ゴールドホイヤー。

アートサハラは羽田盃と同舞台の「チューリップ特別(大井1,800m)」を制しての戴冠。
キャプテンキングは南関東移籍初戦ではあったものの、JRAオープンの「ヒヤシンスS」で5着に好走。
ミューチャリーは同年に重賞へと昇格した「雲取賞(S3)」で2着、ゴールドホイヤーは「雲取賞」を勝利していた。

2021年京浜盃の結果

王道ローテに!

【雲取賞の着順別の成績】

雲取賞着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
雲取賞1着 2 1 0 3 33.3% 50.0%
雲取賞2着 1 0 1 3 20.0% 20.0%
雲取賞3着 0 0 0 5 0.0% 0.0%
雲取賞4着以下 0 0 1 14 0.0% 0.0%

2019年から「S3重賞」に昇格した「雲取賞(S3)」。
施行条件も「大井1,600m(内)」 ⇒ 「大井1,800m(外)」に替わり、より一層、羽田盃との関連性は高くなってくるだろう。

「雲取賞」出走組はのべ31頭が出走し、3勝、2着1回、3着2回。
2018年までは「準重賞」として行われていたが、やや苦戦を強いられていると言えそうだ。

ただし、重賞昇格とともにレースレベルは格段に向上。
2019年は雲取賞2着のミューチャリー、2020年は雲取賞1着のゴールドホイヤーが羽田盃を制している。
また、2019年雲取賞覇者ヒカリオーソは後の東京ダービー馬だ。

2021年雲取賞の結果

好走馬は少ない…

【クラシックトライアル(TR)の着順別の成績】

クラシックTR着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
クラシックTR1着 0 1 0 2 0.0% 33.3%
クラシックTR2着 0 0 0 3 0.0% 0.0%
クラシックTR3着 0 0 0 0 - -
クラシックTR4着以下 0 0 0 5 0.0% 0.0%

2017年から行われている「クラシックトライアル競走」。
1着馬には東京ダービー、1、2着馬には羽田盃への優先出走権が付与される。

早い時期にクラシック出走を確定できる夢のようなトライアル。
ただし、羽田盃との関連性は低く、3着内に好走した馬は昨年の優勝馬ブラヴール(京浜盃1着、羽田盃2着)のみ。

2021年クラシックトライアル競走の結果

ハイセイコー記念覇者に注目!

【南関2歳重賞ウイナーの成績】

2歳重賞 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
鎌倉記念優勝馬 1 2 1 1 20.0% 60.0%
平和賞優勝馬 1 0 1 2 25.0% 25.0%
ハイセイコー記念優勝馬 1 2 1 2 16.7% 50.0%
全日本2歳優駿優勝馬 1 0 0 1 50.0% 50.0%

南関東では例年、9月~12月にかけて2歳重賞が行われる。

各重賞馬の成長力は気になるところだが、データ的には悪くない数字と言えるだろう。
これと同様のデータは、今年の京浜盃(南関データ分析)でも抽出しているが、その時の数字は下表の通り。

2歳重賞 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
鎌倉記念優勝馬 1 1 1 2 20.0% 40.0%
平和賞優勝馬 0 0 1 5 0.0% 0.0%
ハイセイコー記念優勝馬 0 0 0 4 0.0% 0.0%
全日本2歳優駿優勝馬 1 0 0 1 50.0% 50.0%

出走頭数こそ「京浜盃」と「羽田盃」では異なるものの、各2歳重賞の連対率は羽田盃の方が明らかに良い。
特に、「ハイセイコー記念」の優勝馬は、京浜盃時の連対率0.0%から、羽田盃では50.0%にまで上昇しているのだ。

“本番で一変”する2歳重賞ウイナーの存在を忘れてはいけない。


今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は新設の3歳スプリント重賞!5月3日(月祝)に船橋競馬場で行われる「若潮スプリント(S3)」です!

南関データ分析とは

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