~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2022年10月19日(水) 
サラ系3歳以上 浦和2,000m
埼玉新聞栄冠賞(S3)

レース紹介

浦和記念を占う「埼玉新聞栄冠賞(S3)」!
2021年から「浦和記念(Jpn2)」と同じ「2,000m」に距離を変更(旧1,900m)。
1着馬には同レースへの優先出走権が付与される重要な一戦だ。

▼データ分析のポイント
・1~3番人気馬が全10勝
・斤量58kgの3歳馬でもチャンスあり
・4角先頭が必勝パターン

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2021年 タービランス 浦和 パイロ 1人気
2020年 タービランス 浦和 パイロ 1人気
2019年 ディアデルレイ 船橋 キングカメハメハ 2人気
2018年 トーセンデューク 浦和 ディープインパクト 2人気
2017年 カンムル 浦和 サマーバード 2人気
2016年 タイムズアロー 船橋 タイムパラドックス 2人気
2015年 カキツバタロイヤル 船橋 ロイヤルタッチ 3人気
2014年 マイネエレーナ 浦和 ロージズインメイ 3人気
2013年 ガンマーバースト 船橋 スペシャルウィーク 2人気
2012年 トーセンアレス 浦和 アドマイヤドン 1人気

浦和の大一番「浦和記念」を占う重要な一戦。
2020年、2021年と埼玉新聞栄冠賞を連覇したタービランスは、浦和記念でも4着・2着と活躍している。

過去にはボランタス、ブルーラッドなどが、同年の「埼玉新聞栄冠賞」&「浦和記念」を勝利。
1周1,200mと小回りな浦和コースだけに、地の利を味方にして強豪JRA勢を迎えたいところだ。

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

連覇の勢い?好相性の船橋ジョッキーズ?

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2021年 笹川 翼 本田 正重 矢野 貴之
2020年 笹川 翼 矢野 貴之 左海 誠二
2019年 本田 正重 森 泰斗 石崎 駿
2018年 森 泰斗 本橋 孝太 高松 亮
2017年 左海 誠二 岡部 誠 繁田 健一
2016年 西村 栄喜 森 泰斗 吉原 寛人
2015年 中野 省吾 本田 正重 真島 大輔
2014年 御神本 訓史 高橋 利幸 森 泰斗
2013年 森 泰斗 石崎 駿 石崎 隆之
2012年 張田 京 高橋 利幸 水野 貴史

タービランスとコンビを組む「笹川翼騎手」が連覇中。
さらに、「矢野貴之騎手」はリッカルドとともに2年連続で3着内に好走している。

ただし、全体的には「船橋ジョッキーズ(太字)」が過去10年で7勝、2着8回、3着4回と大活躍。
なかでも「森泰斗騎手」は2勝、2着2回、3着1回と好相性だ。

地元の「浦和所属騎手」は苦戦気味で、好走した騎手は、2012年3着「水野貴史現調教師」、2017年3着「繁田健一現調教師」の2名。
優勝騎手に至っては過去31回の歴史の中で、2001年の「繁田健一騎手(ロイヤルエンデバー)」しかいないだけに、今年こそは奮起を期待したい。

ちなみに、2020年の「笹川翼騎手」「矢野貴之騎手」による大井所属騎手ワンツーは、2007年の「内田博幸騎手」と「的場文男騎手」以来だった。
※船橋所属騎手以外によるワンツーも2009年以来

「船橋」vs「浦和」

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 6 2 2 30 15.0% 20.0%
船橋 4 7 6 23 10.0% 27.5%
大井 0 1 1 14 0.0% 6.3%
川崎 0 0 1 11 0.0% 0.0%

ジョッキーが船橋なら馬も船橋!
「船橋所属馬」は過去10年で4勝、2着7回、3着6回の成績で、3着内率は42.5%にまでなる。

一方、勝利数では地元の「浦和所属馬」も負けてない。
過去10年では6勝を挙げており、うち4勝が南関東リーディングの「小久保智厩舎」、残りの2勝は「水野貴史厩舎」によるものだ。

なお、「小久保智厩舎」の厩舎初タイトルは2008年の埼玉新聞栄冠賞(クレイアートビュン)である。

2022年南関東リーディングトレーナーはこちら

1~3番人気馬が全10勝だが!?

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 3 2 2 3 30.0% 50.0%
2人気 5 0 2 3 50.0% 50.0%
3人気 2 3 0 5 20.0% 50.0%
4人気 0 1 3 6 0.0% 10.0%
5人気 0 1 2 7 0.0% 10.0%
6人気以下 0 3 1 54 0.0% 5.2%

「1~3番人気馬」が全10勝を挙げている。
連対率は揃って50.0%、3着内率は「1,2番人気馬」が70.0%、「3番人気馬」が50.0%だ。

しかしながら、過去10年で「1~3番人気馬」が上位3着内を独占した回数は…0回というデータもある。

配当も低めの傾向

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2021年 350 2,180 19,760
2020年 380 800 5,580
2019年 600 250 5,490
2018年 560 610 8,390
2017年 390 3,360 15,480
2016年 340 600 7,000
2015年 480 3,280 19,450
2014年 1,130 4,740 47,110
2013年 360 970 8,430
2012年 130 330 2,830
平均 472 1,712 13,952

上位人気馬が順当に結果を出している重賞。
全体的に配当金も落ち着いた傾向にあり、過去10年の最高配当(三連単)は2014年の「47,110円」だ。

枠の差は無い!

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 1 2 1 5 11.1% 33.3%
2枠 0 0 1 9 0.0% 0.0%
3枠 1 0 2 7 10.0% 10.0%
4枠 1 1 0 8 10.0% 20.0%
5枠 1 1 2 7 9.1% 18.2%
6枠 1 2 2 14 5.3% 15.8%
7枠 3 1 1 14 15.8% 21.1%
8枠 2 3 1 14 10.0% 25.0%

向こう正面中ほどの手前からスタートする「浦和1,900m」。
これが2021年からはスタート地点を100m後方にした「2,000m」で争われている。
コース形態としては大きく変わらないが、フルゲートの頭数が「11頭」から「12頭」と1頭分増えた形だ。

「1,900m」で行われていた2012年~2020年の成績を見ると「2枠」以外は全て優勝実績がある。
また、勝率、連対率も同様に、「2枠」以外はほぼ互角の数字と言ってもいいだろう。

なお、2,000mに変更となった2021年は、1着から順に「7枠」⇒「8枠」⇒「6枠」と外枠同士の決着。
小回りコースの中距離戦となると「内枠有利」のイメージはあるが、データ的には「内/外」の差はそれほど出ていない。

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 9 9 9 70 9.3% 18.6%
牝馬 1 0 0 2 33.3% 33.3%
セン馬 0 1 1 6 0.0% 12.5%

「牝馬」は過去10年で3頭が出走。
頭数こそ少ないものの、2014年にはマイネエレーナが鮮やかな逃走劇を演じている。

世代間の差は無い!

【年齢別の成績】

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
3歳 1 1 1 4 14.3% 28.6%
4歳 0 0 1 8 0.0% 0.0%
5歳 1 1 0 7 11.1% 22.2%
6歳 2 2 3 13 10.0% 20.0%
7歳以上 6 6 5 46 9.5% 19.0%

年齢による減量がないガチンコ勝負。
「7歳以上馬」は出走頭数が多く、それに比例して好走馬も多くなっているが、連対率では4歳を除く各世代が互角の争い。

となると、「3歳馬」の頑張りには注目したいところ。
出走頭数はのべ7頭と少ないが、直近5年だけで1勝、2着1回、3着1回の成績を残している。
うち、1勝、3着1回は3歳重賞「戸塚記念(S1)」連対からの転戦だ(ともに小久保智厩舎)。

斤量58kgの馬が大勢を占める!

【斤量別の成績】

斤量 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
58.0kg 9 10 9 57 10.6% 22.4%
56.0kg 0 0 1 19 0.0% 0.0%
54.0kg以下 1 0 0 2 33.3% 33.3%

埼玉新聞栄冠賞は「A1級58kg」「A2級56kg」「B級以下54kg」の負担重量が課され、牝馬は「2kg減量」される。
各レースにより「負担重量」の取り決めは様々だが、本競走の特徴は“3歳馬の減量がない”ということだろう。

過去10年で最も勝利数が多いのは「斤量58kg」を背負ったA1級の馬で、9勝、2着10回、3着9回。
近年は格上挑戦馬の出走が少なくなっているものの、A2級以下の馬たちには厳しい結果となっているようだ。

3歳馬に関しては、前項の「年齢別の成績」で示した通り、過去10年で1勝、2着1回、3着1回。
優勝は2017年カンムル(58kg)、2着は2018年ヤマノファイト(58kg)、3着は2020年ファルコンウィング(58kg)だ。

上位馬の信頼度は高い!

【東京記念の着順別の成績】

東京記念着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
東京記念1着 0 0 0 1 0.0% 0.0%
東京記念2着 0 2 0 1 0.0% 66.7%
東京記念3着 1 1 0 2 25.0% 50.0%
東京記念4着以下 0 3 2 14 0.0% 15.8%

埼玉新聞栄冠賞の約1か月前に行われる「東京記念(S1)」。
大井2,400mで争われる重賞だが、埼玉新聞栄冠賞に転戦してくる馬は多い。

東京記念3着以内の馬は過去10年で1勝、2着3回(全8頭中)。
2021年こそ案外な結果だったものの、東京記念上位馬の好走率は高いと言えそう。

また、東京記念で4着以下に敗れた馬は2着3回、3着2回。
埼玉新聞栄冠賞優勝馬こそ輩出できていないが、連対率15.8%、3着内率26.3%は悪くない数字ではないだろうか。

2022年東京記念の結果

4角先頭の馬が7勝!

【1~3着馬の4コーナー通過順】

1着 2着 3着
1番手 7 0 2
2~5番手 3 9 6
6~11番手 0 1 2

浦和競馬場は1周1,200mの小回りコース。
埼玉新聞栄冠賞に関してはコーナーを6回通過するが、こちらのデータは「最終4コーナーの通過順」となる。

上表を見ると明らかだが、優勝馬は4コーナーで「先頭」ないし「2~5番手」の馬に限られる。
これは2、3着も同様の傾向となっているが、過去10回中、9回で2着になっている「2~5番手」には要注目だろう。

本データは最終4コーナーでの位置取りなので(道中ではない)、一概に「逃げ馬有利」とは言えないものの、
早め早めに動ける馬が有利となる傾向にあるようだ。


今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は10月26日(水)に船橋競馬場で行われる2歳重賞「平和賞(S3)」です!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
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(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
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