~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2022年5月11日(水) 
サラ系3歳牝馬 大井1,800m
東京プリンセス賞(S1)

レース紹介

南関東牝馬クラシック第2戦「東京プリンセス賞(S1)」 !
南関東牝馬クラシックはJRAとは異なり、春シーズンに三冠競走全てが行われる。
第1戦「桜花賞(S1)」から「東京プリンセス賞」の変更条件は以下の通りだ。

▽コース【浦和(左回り)⇒大井(右回り)】
▽距離【1,600m⇒1,800m】
▽開催時間【昼間⇒ナイター】

※第3戦「関東オークス(Jpn2)」は「川崎2,100m(左・ナイター)」

▼データ分析のポイント
・1番人気馬は3着内率80%!
・偶数枠、偶数番が好成績
・2歳女王の3着内率70%、桜花賞馬の3着内率77.8%

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2021年 ケラススヴィア 浦和 サウスヴィグラス 1人気
2020年 アクアリーブル 船橋 パイロ 3人気
2019年 トーセンガーネット 浦和 アグネスデジタル 1人気
2018年 グラヴィオーラ 船橋 サウスヴィグラス 2人気
2017年 アンジュジョリー 浦和 タートルボウル 5人気
2016年 リンダリンダ 大井 フレンチデピュティ 2人気
2015年 ティーズアライズ 大井 ワイルドラッシュ 7人気
2014年 スマートバベル 船橋 サウスヴィグラス 7人気
2013年 カイカヨソウ 船橋 ティンバーカントリー 1人気
2012年 アスカリーブル 船橋 ブラックタキシード 3人気

2019年から3年連続で「桜花賞」&「東京プリンセス賞」の二冠馬が誕生。
長い歴史の中で上記クラシックの二冠馬は6頭しか出ていないが、そのうちの3頭が直近3年に集中している。
※三冠馬は1頭のみ(チャームアスリープ)

冒頭に記載した通り、3歳牝馬にとっては険しい道のりだが、近年に限っては桜花賞馬が盤石な競馬を披露しているのだ。

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

今野騎手が歴代最多勝利数!

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2021年 森 泰斗 本田 正重 達城 龍次
2020年 矢野 貴之 水野 翔 笹川 翼
2019年 左海 誠二 森 泰斗 吉原 寛人
2018年 今野 忠成 御神本 訓史 山崎 誠士
2017年 笹川 翼 真島 大輔 森 泰斗
2016年 桑村 真明 本田 正重 山崎 誠士
2015年 矢野 貴之 山崎 誠士 真島 大輔
2014年 澤田 龍哉 石崎 駿 山田 信大
2013年 今野 忠成 的場 文男 石崎 駿
2012年 今野 忠成 森 泰斗 吉原 寛人

「今野忠成騎手」が3勝と好相性。
今年で36回目を迎える東京プリンセス賞だが、「今野忠成騎手」は歴代最多の5勝を挙げている。

直近5年では「森泰斗騎手」が1勝、2着1回、3着1回。
「森泰斗騎手」はケラススヴィアで勝利した2021年の東京プリンセス賞が同レース初制覇だった。

1番人気馬は堅実?

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 3 3 2 2 30.0% 60.0%
2人気 2 3 0 5 20.0% 50.0%
3人気 2 2 0 6 20.0% 40.0%
4人気 0 0 1 9 0.0% 0.0%
5人気 1 1 0 8 10.0% 20.0%
6人気以下 2 1 7 85 2.1% 3.2%

「1番人気馬」の勝利は「3回」と少ないものの、「3着内」という条件になると信頼度は格段に向上。
過去10年では3勝、2着3回、3着2回となり、3着内率は80.0%にまで跳ね上がる。

また、「2番人気馬」も好走率は高く、2勝、2着3回。
直近5年で「1・2番人気馬」によるワンツー決着は3回を数える。

そして注目したいのが「6番人気以下」の2勝、2着1回、3着7回。
上記の「1・2番人気馬」がワンツーだった時の「3着馬」は、全て「6番人気以下」の馬だ。

堅いか荒れるか

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2021年 150 400 8,870
2020年 490 28,680 457,230
2019年 140 190 4,350
2018年 750 280 10,890
2017年 1,310 4,940 82,550
2016年 490 3,370 11,490
2015年 2,630 11,480 71,620
2014年 2,560 4,970 163,230
2013年 180 320 21,390
2012年 720 840 145,870
平均 942 5,547 97,749

各賭式の平均配当は「単勝942円」「馬複5,547円」「三連単97,749円」と高めの配当。
ただし、非常に堅い配当の年と、高配当の年との差が大きくなっているようだ。

レジェンド厩舎が活躍

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 3 0 0 8 27.3% 27.3%
船橋 5 5 1 32 11.6% 23.3%
大井 2 3 5 46 3.6% 8.9%
川崎 0 2 4 29 0.0% 5.7%

「船橋所属馬」が過去10年で5勝の活躍。
この5勝のうち、故・川島正行氏と故・佐藤賢二氏が2勝ずつを挙げている。
船橋のレジェンドトレーナーは後世に語り継がれることだろう。

ちなみに、2017年以降の優勝厩舎は「小久保智厩舎(浦和)」⇒「佐藤賢二厩舎(船橋)」⇒「小久保智厩舎」⇒「佐藤賢二厩舎」⇒「小久保智厩舎」。
今年は「佐藤賢二厩舎」の遺志を受け継ぐ船橋所属馬が結果を出すのだろうか!?

後入れの偶数番?

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 1 0 0 14 6.7% 6.7%
2枠 2 1 2 12 11.8% 17.6%
3枠 0 0 1 16 0.0% 0.0%
4枠 2 3 1 12 11.1% 27.8%
5枠 0 1 2 16 0.0% 5.3%
6枠 3 0 3 13 15.8% 15.8%
7枠 0 3 0 17 0.0% 15.0%
8枠 2 2 1 15 10.0% 20.0%

「偶数枠」の成績が良い。
過去10年で「偶数枠」は9勝を挙げており、連対率も「偶数枠」が総じて高くなっている。

ちなみに、「偶数枠」の9勝中、7勝は「偶数番」からのスタート。
まだまだ経験の浅い3歳牝馬だけに、後入れの「偶数番」はプラスに作用しているのかもしれない。

※「奇数枠」の1勝は「1枠1番」

桜花賞で敗れた馬でもチャンスあり!

【桜花賞の着順別の成績】

桜花賞着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
桜花賞1着 3 2 2 2 33.3% 55.6%
桜花賞2着 1 0 0 7 12.5% 12.5%
桜花賞3着 2 2 1 5 20.0% 40.0%
桜花賞4着以下 2 3 5 32 4.8% 11.9%

南関東牝馬クラシック第1戦「桜花賞」。

過去10年で「桜花賞馬」は9頭が参戦して3勝、2着2回、3着2回。
すなわち、「桜花賞」&「東京プリンセス賞」を勝った“二冠馬(※)”は3頭ということになる。
※2019年トーセンガーネット、2020年アクアリーブル、2021年ケラススヴィア

それでは、「桜花賞」で敗れた馬たちはどうだろう。

「桜花賞」2着馬はのべ8頭が参戦して1勝のみ。
一方、「桜花賞」3着馬は成績が良く、該当馬は10頭全てが出走して2勝、2着2回、3着1回。
「桜花賞」からの逆転、巻き返しを狙うなら「3着馬」だ。

さらに、「桜花賞」で4着以下に敗れた馬も巻き返しが期待できる。
該当馬はのべ42頭が出走し、2勝、2着3回、3着5回の成績を残している。

南関東で最もトリッキーな「浦和1,600m」で行われる「桜花賞」。
そして、「大井1,800m」の外回りコースで行われる「東京プリンセス賞」。
開催時間も昼から夜に替わるだけに、条件の「合う/合わない」は重要な要素となりそうだ。

2022年桜花賞の結果

2歳女王決戦の連対馬に注目

【東京2歳優駿牝馬の着順別の成績】

東京2歳優駿牝馬着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
東京2歳優駿牝馬1着 3 2 2 3 30.0% 50.0%
東京2歳優駿牝馬2着 2 1 0 5 25.0% 37.5%
東京2歳優駿牝馬3着 1 1 1 5 12.5% 25.0%
東京2歳優駿牝馬4着以下 1 3 1 27 3.1% 12.5%

「大井1,600m」で行われる2歳女王決戦「東京2歳優駿牝馬(S1)」。

東京プリンセス賞には、過去10年の2歳女王が全て出走して3勝、2着2回、3着2回。
さらに、東京2歳優駿牝馬2着馬は8頭が出走して2勝、2着1回となっており、2歳女王決戦の連対馬からは5頭のプリンセスが誕生している。

この5頭の成績を抜き出してみると…

東京2歳優駿牝馬着順   桜花賞着順  
2021年ケラススヴィア 1着 1着
2018年グラヴィオーラ 1着 3着
2016年リンダリンダ 2着 2着
2015年ティーズアライズ 2着 8着
2013年カイカヨソウ 1着 3着

上表で明らかなように、桜花賞で振るわなかった馬でも、東京プリンセス賞で巻き返すパターンがある。
「東京2歳優駿牝馬」1、2着馬が出走してきたら、要チェックとなるだろう。

2021年東京2歳優駿牝馬の結果


今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は南関東クラシック第1戦!5月12日(木)に大井競馬場で行われる「羽田盃(S1)」です!

南関データ分析とは

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