~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2022年6月28日(火) 
サラ系3歳 大井1,200m
優駿スプリント(S2)

レース紹介

3歳スプリント王決定戦「優駿スプリント(S2)」!
帝王賞前日に行われる3歳スプリント路線の頂上決戦!
生粋のスプリンター vs クラシックからの路線変更組に注目だ。

▼データ分析のポイント
・1,2番人気と6番人気以下の組み合わせが多い
・優駿スプリントTRの優勝馬は連対率77.8%
・1着は逃げ/先行、2着は先行、3着は追い込み

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2021年 ワールドリング 船橋 トゥザワールド 5人気
2020年 カプリフレイバー 船橋 サウスヴィグラス 1人気
2019年 ナガタブラック 川崎 クロフネ 6人気
2018年 クルセイズスピリツ 大井 サウスヴィグラス 11人気
2017年 バンドオンザラン 川崎 スズカコーズウェイ 8人気
2016年 エイシンヒート 大井 Street Sense 2人気
2015年 ルックスザットキル 大井 Wildcat Heir 1人気
2014年 アピア 大井 ファスリエフ 1人気
2013年 ハードデイズナイト 川崎 サウスヴィグラス 2人気
2012年 ゴールドキャヴィア 船橋 ゴールドアリュール 4人気

ワールドリング、カプリフレイバー、ハードデイズナイト、アピア、ルックスザットキル…
歴代優勝馬からは南関東の短距離重賞を複数回勝利している“スピードスター”が誕生している。

また、スピードの指標でもある「タイム」。
過去10年の平均勝ちタイムは「1:12.55」となっており、レースレコードは2011年にミヤサンキューティが叩き出した「1:11.6」だ。

参考までに…2022年は大井1,200m戦が179レース実施(※)されているが、1分11秒台での決着は11回、1分10秒台は1回。
2021年の同時期において1分11秒台での決着は3回しかなかったので、2022年は時計が速い傾向が続いていると言えそうだ。
※6/10終了時点(レース取止の4回を除く)

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

若手騎手が活躍!

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2021年 張田 昂 今野 忠成 左海 誠二
2020年 繁田 健一 御神本 訓史 本橋 孝太
2019年 伊藤 裕人 森 泰斗 川島 正太郎
2018年 西 啓太 赤岡 修次 本田 正重
2017年 赤岡 修次 的場 文男 左海 誠二
2016年 矢野 貴之 上田 健人 笹川 翼
2015年 早田 功駿 赤嶺 亮 的場 文男
2014年 御神本 訓史 本橋 孝太 瀧川 寿希也
2013年 山崎 誠士 見澤 譲治 森 泰斗
2012年 御神本 訓史 真島 大輔 的場 文男

若手騎手の活躍に注目!

1990年生まれの「早田功駿元騎手」は、2015年の優駿スプリントが初の重賞タイトル!
主戦を務めたルックスザットキルとのコンビでは、合計3つのタイトルを獲得している。
※2022年5月31日付で引退を発表

1994年生まれの「西啓太騎手」も、2018年の優駿スプリントが初タイトル。
手綱を取ったクルセイズスピリツとのコンビでは、2020年8月に「大井1,000m」のレコードタイム(58.8)をマークしている。

さらに、1990年生まれの「伊藤裕人騎手」。
デビュー11年目となった2019年の優駿スプリントをナガタブラックで制し、嬉しい初タイトルを獲得。
また、1987年生まれではあるものの、2013年にデビューした「張田昂騎手」は2021年にワールドリングで優勝している。

ちなみに、「早田功駿元騎手」「西啓太騎手」「張田昂騎手」は“父も騎手”という共通点がある。
「早田功駿元騎手」の父は大井の「早田秀治元騎手」、「西啓太騎手」の父は岩手で活躍していた「西康志元騎手」、「張田昂騎手」の父は「張田京調教師」だ。

堅実な大井、近年は船橋&川崎

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 0 0 3 13 0.0% 0.0%
船橋 3 0 3 25 9.7% 9.7%
大井 4 7 3 66 5.0% 13.8%
川崎 3 3 1 24 9.7% 19.4%

地元の「大井所属馬」は4勝、2着7回、3着3回。
過去10年で連対を外したのは2回という堅実ぶり。

また、「船橋所属馬」「川崎所属馬」の3勝にも注目したい。
特に直近5年の成績が良く、「船橋所属馬」は2連覇中、「川崎所属馬」は直近5年で2勝の活躍だ。

軸は人気馬だが…

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 3 3 0 4 30.0% 60.0%
2人気 2 3 0 5 20.0% 50.0%
3人気 0 1 2 7 0.0% 10.0%
4人気 1 0 1 8 10.0% 10.0%
5人気 1 0 0 9 10.0% 10.0%
6人気以下 3 3 7 95 2.8% 5.6%

「1番人気馬」及び「2番人気馬」が順当に結果を残している。
過去10年のうち、9回は「1番人気馬」or「2番人気馬」が連対しており、この2頭によるワンツー決着も2回ある。
ただし、両人気馬とも「3着0回」なので、揃って馬券圏内に好走した回数もワンツーとなった2回しかないのだ。

となると、人気薄の激走に注意したい。
「6番人気以下」の成績はデータの通りだが、そのうち、3勝、2着2回、3着5回は過去5年でのもの。
この間、「3~5番人気馬」は1着が1回あるのみなので、データ上では「1・2番人気馬」を軸に「6番人気以下」に流したいところ。

高配当の傾向

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2021年 820 2,100 55,480
2020年 170 4,110 105,230
2019年 1,590 3,110 299,330
2018年 4,780 31,940 1,389,700
2017年 2,890 1,050 76,140
2016年 450 1,060 71,690
2015年 270 690 16,580
2014年 110 5,820 41,700
2013年 240 1,630 23,280
2012年 880 2,020 30,330
平均 1,220 5,353 210,946

「単勝」の平均配当は「1,220円」。
2017年~2019年は高配当だったものの、全体的には低めの配当が多い。

一方、「馬複」は4桁配当が8回、万馬券が1回。
同様に「三連単」も高めの配当が期待できそうで、過去10年の最低配当は16,580円となっている。

真ん中の枠が安定!

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 2 0 0 18 10.0% 10.0%
2枠 1 1 1 17 5.0% 10.0%
3枠 2 3 0 13 11.1% 27.8%
4枠 2 3 2 13 10.0% 25.0%
5枠 1 1 2 16 5.0% 10.0%
6枠 2 2 4 12 10.0% 20.0%
7枠 0 0 0 20 0.0% 0.0%
8枠 0 0 1 19 0.0% 0.0%

枠番別の成績は「内枠有利」の傾向。
連対馬は全て「6枠以内」となっており、とりわけ「3枠」「4枠」「6枠」の中間枠が良さそう。

直近3年を1着から順に抜き出すと…
2021年「3枠」⇒「2枠」⇒「6枠」
2020年「4枠」⇒「3枠」⇒「6枠」
2019年「6枠」⇒「3枠」⇒「5枠」

優駿スプリントは多頭数(※)となることが多いだけに、枠順の違いも重要なファクターとなりそうだ。
※2017年(除外2頭)以外は全てフルゲート16頭立て

ちなみに、「7枠」「8枠」は連対実績が1回もない大苦戦枠となっている。

牝馬だって速い!

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 8 4 9 87 7.4% 11.1%
牝馬 2 6 1 41 4.0% 16.0%
セン馬 0 0 0 0 - -

「牡馬」が8勝、2着4回に対して、「牝馬」は2勝、2着6回。
2021年は「牝馬」の出走はなかったが、2018年~2020年の3年間は「牝馬」が3着内に好走している(2着3回、3着1回)。

3歳スプリント路線は牡馬/牝馬ともに「優駿スプリント」が大目標のレース。
“スピードスター”には性別など関係ない!ということだろう。

トライアル優勝馬に注目

【優駿スプリントトライアル(優駿STR)の成績】

優駿STR着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
優駿STR1着 3 4 0 2 33.3% 77.8%
優駿STR2着 0 0 2 7 0.0% 0.0%
優駿STR3着 0 0 1 7 0.0% 0.0%
優駿STR4着以下 2 0 0 41 4.7% 4.7%

「優駿スプリント」と「同コース」「同距離」で行われる最重要トライアル。

過去10年のトライアル優勝馬のうち、9頭が優駿スプリントに参戦して3勝、2着4回(連対率77.8%!)。
上表を見ても明らかなように、トライアル敗戦から巻き返すケースはほとんど無いのが現状だ。

2022年優駿スプリントトライアルの結果

重賞昇格でレベルアップ?

【若潮スプリント】

若潮スプリント着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
若潮スプリント1着 1 0 0 1 50.0% 50.0%
若潮スプリント2着 0 0 1 2 0.0% 0.0%
若潮スプリント3着 0 0 0 3 0.0% 0.0%
若潮スプリント4着以下 0 1 1 5 0.0% 14.3%

「若潮スプリント」は2019年から実施されている優駿スプリントのトライアル競走。
2021年からは重賞に昇格した注目の一戦だ。

実施初年度の2019年は「若潮スプリント」の上位3頭が揃って二桁着順。
2020年は「若潮スプリント」の1、2着馬が、優駿スプリントでも1、3着に好走。
重賞昇格となった2021年は「若潮スプリント」4着のハートプレイスが優駿スプリントで2着に好走している。

まだまだデータは少ないものの、重賞昇格となればレースレベルのアップは必至だろう。

2022年若潮スプリントの結果

コース経験は重要なファクター!?

【大井1,200m経験有無別の成績】

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
経験あり 7 7 5 90 6.4% 12.8%
経験なし 3 3 5 38 6.1% 12.2%

優駿スプリントの舞台である「大井1,200m」の経験があるか否か。

「経験あり」が7勝、2着7回、3着5回と大方を占めている。
出走頭数の関係上、連対率には大きな差はないものの“経験が生きている”ということが言えそうだ。

さらに、細かく見てみよう。
「大井1,200m」を3勝以上している馬の成績は以下の通り。

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
3勝以上馬 2 2 1 12 11.8% 23.5%

「大井1,200m」を3勝以上している馬は2勝、2着2回、3着1回。
連対率は23.5%となっており、前述の大井1,200mの「経験あり(連対率12.8%)」よりも連対率が高くなっている。
大井1,200mが得意な馬は要チェックとなりそうだ。

優勝は逃げ先行、2着は先行、3着は追い込み

【1~3着馬の4コーナー通過順】

1着 2着 3着
1番手 3 0 2
2~5番手 5 7 0
6~10番手 2 3 4
11番手以降 0 0 4

「1~3着馬」の「4コーナーでの位置取り」はご覧の通り。

着順別に綺麗な傾向が出ている。
「1着馬」の位置取りは「1番手」の3回と「2~5番手」の5回。
「2着馬」は「2~5番手」の7回、「3着馬」は「6~10番手」の4回、「11番手以降」の4回が目立つところ。

終い一手では勝ち切れていないものの、「差し・追い込み馬」の活躍には是非とも注目したい。


今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は7月20日(水)に浦和競馬場で行われる「プラチナカップ(S3)」です!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
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(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
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また、当コンテンツの内容においては、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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