
一瞬の煌めき!「船橋記念(S3)」!
船橋1,000mを舞台に行われるスプリント戦。
同舞台の「習志野きらっとスプリント(S1)」と並び、船橋競馬では最も短い距離で争われる重賞だ。
※南関東での最短距離重賞は「川崎スパーキングスプリント(川崎900m・S3)」
なお、開催時期を1月から11月に移行したため、2023年の船橋記念は2回実施となる。
▼データ分析のポイント
・3番人気以内が全10勝
・カムイユカラスプリント連対馬に注目
・逃げ切りは少ない
年 | 優勝馬 | 所属 | 種牡馬 | 人気 |
---|---|---|---|---|
2023年1月 | ティアラフォーカス | 大井 | パイロ | 3人気 |
2022年 | キモンルビー | 船橋 | コパノリチャード | 3人気 |
2021年 | キャンドルグラス | 船橋 | サウスヴィグラス | 1人気 |
2020年 | キャンドルグラス | 船橋 | サウスヴィグラス | 2人気 |
2019年 | アピア | 大井 | ファスリエフ | 1人気 |
2018年 | アピア | 大井 | ファスリエフ | 1人気 |
2017年 | フラットライナーズ | 船橋 | シニスターミニスター | 1人気 |
2016年 | イセノラヴィソン | 船橋 | ファスリエフ | 3人気 |
2015年 | ナイキマドリード | 船橋 | ワイルドラッシュ | 2人気 |
2014年 | ナイキマドリード | 船橋 | ワイルドラッシュ | 3人気 |
データ分析の対象期間外とはなったものの、船橋記念はナイキマドリードの歴史でもある。
ナイキマドリードは2012年~2015年に船橋記念4連覇を達成!
同一重賞4連覇(南関東)の記録はフジノウェーブ以来となり、南関東では史上2頭目の快挙だった(※)。
船橋記念はナイキマドリードをはじめ、年を跨いで好走するケースが多い重賞。
過去10年ではアピア、キャンドルグラスも連覇を達成し、2022年の優勝馬キモンルビーは翌2023年にも2着に好走している。
※2010年~2013年の「東京スプリング盃(S3)」を4連覇、同レースは現在「フジノウェーブ記念(S3)」として実施中
※史上3頭目は2018年~2021年にオメガパフュームが達成した「東京大賞典(G1)」4連覇
船橋記念=御神本騎手!6年連続連対中!
年 | 1着 | 2着 | 3着 |
---|---|---|---|
2023年1月 | 和田 譲治 | 御神本 訓史 | 本田 正重 |
2022年 | 御神本 訓史 | 真島 大輔 | 森 泰斗 |
2021年 | 御神本 訓史 | 笹川 翼 | 本田 正重 |
2020年 | 御神本 訓史 | 左海 誠二 | 笹川 翼 |
2019年 | 御神本 訓史 | 山林堂 信彦 | 山崎 誠士 |
2018年 | 御神本 訓史 | 中野 省吾 | 山崎 誠士 |
2017年 | 左海 誠二 | 森 泰斗 | 山崎 誠士 |
2016年 | 笹川 翼 | 森 泰斗 | 赤岡 修次 |
2015年 | 川島 正太郎 | 本田 正重 | 的場 文男 |
2014年 | 川島 正太郎 | 桑村 真明 | 増田 充宏 |
続いてはジョッキーの“連覇”に注目。
現在、6年連続連対中(2018年~2022年5連覇)と凄まじい相性を発揮しているのが「御神本訓史騎手」。
アピアで2連覇、キャンドルグラスで2連覇、そしてキモンルビーで2年連続連対となると今年は…!?
地元船橋の川島厩舎!
所属 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
浦和 | 0 | 2 | 1 | 16 | 0.0% | 10.5% |
船橋 | 7 | 4 | 4 | 30 | 15.6% | 24.4% |
大井 | 3 | 3 | 1 | 23 | 10.0% | 20.0% |
川崎 | 0 | 1 | 4 | 23 | 0.0% | 3.6% |
地元の「船橋所属馬」が7勝、2着4回、3着4回と好成績。
特に注目は“川島一家”の活躍だ。
2012年~2014年は川島正行厩舎&川島正太郎騎手、2015年及び2020年~2022年は川島正一厩舎が勝利している
(2015年の優勝騎手も川島正太郎騎手)。
2023年1月も川島正一厩舎のキモンルビーが2着だったので、川島正一厩舎としては4年連続連対中だ。
2023年11月の船橋記念にて引退の報が出ているキモンルビー。
同馬の出否は11/20時点では未定も、主戦の「御神本訓史騎手」、そして「川島正一厩舎」には今年も注目となるだろう。
頭は人気馬!3番人気以内が全10勝!
人気別 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1人気 | 4 | 3 | 1 | 2 | 40.0% | 70.0% |
2人気 | 2 | 2 | 1 | 5 | 20.0% | 40.0% |
3人気 | 4 | 1 | 0 | 5 | 40.0% | 50.0% |
4人気 | 0 | 1 | 3 | 6 | 0.0% | 10.0% |
5人気 | 0 | 1 | 1 | 8 | 0.0% | 10.0% |
6人気以下 | 0 | 2 | 4 | 66 | 0.0% | 2.8% |
「1~3番人気馬」だけで全10勝。
トップは「1番人気馬」と「3番人気馬」の4勝、続いて「2番人気馬」が2勝となっている。
「4番人気以下」は優勝実績がなく、2、3着に食い込むのがやっとという成績だ。
スピード勝負に紛れなし!
年 | 単勝(円) | 馬複(円) | 三連単(円) |
---|---|---|---|
2023年1月 | 420 | 820 | 6,160 |
2022年 | 520 | 1,340 | 7,070 |
2021年 | 280 | 630 | 3,230 |
2020年 | 340 | 280 | 8,680 |
2019年 | 130 | 850 | 11,150 |
2018年 | 210 | 4,980 | 49,470 |
2017年 | 170 | 1,240 | 11,510 |
2016年 | 450 | 1,790 | 13,240 |
2015年 | 710 | 1,010 | 42,750 |
2014年 | 440 | 980 | 20,320 |
平均 | 367 | 1,392 | 17,358 |
前項「人気別成績」の通り、3番人気以内の馬が10勝しているので「単勝」は非常に堅い配当。
最も高い配当は2015年の「710円(2番人気)」、最も低い配当は2019年の「130円」である。
「馬複」は4桁配当が5回、「三連単」は万馬券が6回。
現在、4年連続で「三連単」の配当が4桁となっている通り、より堅い傾向に傾いているのが船橋記念の特徴だ。
黄色と桃色の枠がスゴイ!
枠番 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 1 | 1 | 0 | 8 | 10.0% | 20.0% |
2枠 | 1 | 0 | 1 | 8 | 10.0% | 10.0% |
3枠 | 1 | 1 | 1 | 9 | 8.3% | 16.7% |
4枠 | 1 | 1 | 1 | 13 | 6.3% | 12.5% |
5枠 | 4 | 2 | 1 | 10 | 23.5% | 35.3% |
6枠 | 0 | 1 | 1 | 15 | 0.0% | 5.9% |
7枠 | 1 | 2 | 0 | 17 | 5.0% | 15.0% |
8枠 | 1 | 2 | 5 | 12 | 5.0% | 15.0% |
黄色の「5枠」が2017年~2022年にかけて6年連続連対(4勝、2着2回)。
結果的に御神本訓史騎手が黄色の帽子を被ることが多いのだが、船橋1,000mの傾向を見てみてもセンター枠が好成績のようだ。
次に好走率が高いのは「8枠」の1勝、2着2回、3着5回。
勝率、連対率は目立つ数字ではないが、過去10年の3着内率は「5枠」の41.2%に対して、「8枠」も40.0%と高くなっている。
ちなみに、「5枠」と「8枠」が同時に3着内に好走した回数は過去10年で4回(枠複5=8は1回)。
「5枠」もしくは「8枠」が3着内に好走しなかったケースは1度もない。
スピード勝負なら牝馬も通用!
性別 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
牡馬 | 6 | 8 | 5 | 56 | 8.0% | 18.7% |
牝馬 | 2 | 2 | 5 | 22 | 6.5% | 12.9% |
セン馬 | 2 | 0 | 0 | 14 | 12.5% | 12.5% |
牡馬牝馬混合の重賞は数多くあるが、船橋記念は「牝馬」が活躍している重賞の1つ。
「牝馬」は過去10年で2勝、2着2回、3着5回。
3着内に好走しなかった年は僅かに2回しかない。
世代間のスピード比べ!
年齢 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
4歳 | 1 | 1 | 2 | 12 | 6.3% | 12.5% |
5歳 | 2 | 2 | 3 | 13 | 10.0% | 20.0% |
6歳 | 2 | 4 | 2 | 18 | 7.7% | 23.1% |
7歳以上 | 5 | 3 | 3 | 49 | 8.3% | 13.3% |
過去10年で最も勝ち星を挙げているのは「7歳以上」の5勝。
ナイキマドリード(8・9歳)、アピア(7・8歳)、キャンドルグラス(7歳)で5勝分となるので、年を重ねても衰えはなかったということになる。
一方、連対率では「5歳馬」「6歳馬」も見劣らない。
スピード勝負なら「5歳馬」「6歳馬」といった、比較的年齢の若い馬も負けていないようだ。
オープン馬強し!
斤量 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
57(57.5)kg | 6 | 4 | 2 | 25 | 16.2% | 27.0% |
55(55.5)kg | 1 | 3 | 4 | 29 | 2.7% | 10.8% |
53(53.5)kg以下 | 3 | 3 | 4 | 38 | 6.3% | 12.5% |
船橋記念の斤量は“クラス別定”
斤量は【A1級57kg・A2級55kg・B1級以下53kg・牝馬2kg減】となり、
獲得賞金額などによる斤量の加増は無いので、実績馬にとっては力を出し易い条件だ。
そんな条件でもあり「57kg」を背負うA1級の牡馬が6勝、2着4回、3着2回で最も成績が良い。
次いで「53kg以下」「55kg」と続くが、やはり「53kg以下」の馬が出走表に並ぶとどうしても注目してしまう。
「53kg以下」の馬はのべ48頭が出走して3勝、2着3回、3着4回。
該当馬は2022年キモンルビー(53.5kg)、2023年1月ティアラフォーカス(53kg)が勝利するなど、2018年を除く全ての年で3着内に好走している。
また、「53kg以下」に該当する「51(51.5)kg」は15頭出走していて1勝、2着1回、3着1回。
近年は好走例がないものの、斤量「51kg」は“B1級以下の牝馬”となるので、格上挑戦の牝馬だからといって侮ってはいけない。
★【豆知識】0.5kgの秘密
通年ナイターを実施している船橋は、寒さの厳しい冬期期間中も「ハートビートナイター」として実施される。
このため、ジョッキーが着用するアンダーシャツ分(寒さ対策)の重量「0.5kg」が斤量に上乗せされるのである。
例えば、船橋記念に出走するA1級の馬は斤量57.0kgが通常なのだが、斤量57.5kgでの出走となるのだ。
ちなみに、2023年は1月、11月ともに適用なし
狙いはココ!
カムイユカラS着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
カムイユカラS1着 | 4 | 1 | 0 | 1 | 66.7% | 83.3% |
カムイユカラS2着 | 1 | 1 | 1 | 3 | 16.7% | 33.3% |
カムイユカラS3着 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0.0% | 0.0% |
カムイユカラS4着以下 | 0 | 0 | 1 | 17 | 0.0% | 0.0% |
※「カムイユカラスプリント」がオープン競走となって以降のデータ(8回分)
船橋記念トライアルとして実施されている「カムイユカラスプリント」。
2018年・2019年アピア、2020年キャンドルグラス、そして2022年のキモンルビーは本競走をステップ(1着)に船橋記念を勝利している。
また、2021年は「カムイユカラスプリント」1着のアドバイザーが船橋記念2着、2023年1月は同2着のキモンルビーが船橋記念でも2着。
2018年以降、6年連続で「カムイユカラスプリント」の連対馬が船橋記念でも連対していることになる。
「カムイユカラ」という名のレースは昔から船橋で行われていたが、
2015年実施回からはオープン競走となり、よりハイレベルなレースとなっているようだ。
2023年カムイユカラスプリントの結果
初秋の重賞を飛躍に!?
アフター5スター賞着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
アフター5スター賞1着 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0.0% | 0.0% |
アフター5スター賞2着 | 3 | 0 | 0 | 1 | 75.0% | 75.0% |
アフター5スター賞3着 | 1 | 1 | 0 | 2 | 25.0% | 50.0% |
アフター5スター賞4着以下 | 0 | 2 | 3 | 13 | 0.0% | 11.1% |
初秋に大井1,200mで行われている「アフター5スター賞(S3)」。
「アフター5スター賞」組からは4頭の勝ち馬を送り出しているが、ここもアピアとキャンドルグラスが該当する。
必勝ローテとしては「アフター5スター賞好走」⇒「カムイユカラスプリント優勝」⇒「船橋記念」だろう。
※前年のアフター5スター賞と船橋記念を制した馬は不在
なお、2023年は9月「アフター5スター賞」 ⇒ 11月前半「JBCスプリント(Jpn1)」 ⇒ 11月後半「船橋記念」というスプリントロード。
「カムイユカラスプリント」を含め、秋のスプリント戦線は例年以上に盛り上がりそうだ。
2023年アフター5スター賞の結果
同舞台の重賞“連覇”も!
習志野きらっとS着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
習志野きらっとS1着 | 3 | 1 | 1 | 3 | 37.5% | 50.0% |
習志野きらっとS2着 | 1 | 1 | 0 | 2 | 25.0% | 50.0% |
習志野きらっとS3着 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0.0% | 0.0% |
習志野きらっとS4着以下 | 0 | 1 | 0 | 14 | 0.0% | 6.7% |
船橋記念と同舞台で行われている「習志野きらっとスプリント(S1)」。
地方競馬「スーパースプリントシリーズ」のファイナルを飾る競走で、全国各地からスピード自慢が集結する。
過去10年で8頭の「習志野きらっとスプリント」の優勝馬が参戦して3勝、2着1回、3着1回。
勝率37.5%、連対率50.0%、さらに3着内率62.5%とハイアベレージを残している。
同舞台の重賞勝ち馬なので要注目といったところだろう。
2023年習志野きらっとスプリントの結果
船橋記念
1着 | 2着 | 3着 | |
---|---|---|---|
1番手 | 2 (20.0%) |
2 (20.0%) |
2 (20.0%) |
2~5番手 | 6 (60.0%) |
7 (70.0%) |
3 (30.0%) |
6番手以降 | 2 (20.0%) |
1 (10.0%) |
5 (50.0%) |
習志野きらっとスプリント
1着 | 2着 | 3着 | |
---|---|---|---|
1番手 | 6 (60.0%) |
1 (10.0%) |
1 (10.0%) |
2~5番手 | 4 (40.0%) |
7 (70.0%) |
2 (20.0%) |
6番手以降 | 0 (0.0%) |
2 (20.0%) |
7 (70.0%) |
船橋1,000mは向こう正面からスタートし、3・4コーナーを周って308mの直線へ。
上段のデータは「船橋記念」、下段は「習志野きらっとスプリント」の4コーナーでの位置取り。
()内のパーセンテージは各着順に占める、位置取りの割合を示している。
船橋記念の「位置取り」に関しては、「4コーナー先頭」の馬が2勝、2着2回、3着2回。
必ずしも“先手必勝”という結果とはなっていないのが分かる。
逆に“必勝パターン”は「4コーナーで2~5番手」に位置している馬で、6勝、2着7回、3着3回だ。
これを同舞台の「習志野きらっとスプリント」と比較すると、「4コーナー先頭の優勝馬」の成績に差が。
「習志野きらっとスプリント」は「4コーナー先頭」の馬が6勝もしている一方、「船橋記念」では僅かに2勝を挙げたのみ。
季節が異なることもあり、天候・砂の状態などなど、微妙に違いが出るのかもしれない。
今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は12月7日(木)に大井競馬場で行われる「勝島王冠(S2)」です!
南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
知って得するデータから豆知識まで、予想に役立つデータをご紹介いたします!
(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
競走除外馬及び出走取消馬はデータには含めておりません。
また、当コンテンツの内容においては、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。
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