~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2023年10月31日(火) 
サラ系2歳 大井1,600m
ハイセイコー記念(S1)

レース紹介

南関東所属馬による2歳重賞「ハイセイコー記念(S1)」
大井が生んだ国民的アイドルホース“ハイセイコー”を冠した2歳重賞!
将来のスターホース候補生の誕生が期待される大注目の一戦だ。

▼データ分析のポイント
・リーディング上位三傑が熱い
・「7枠」「8枠」の外枠勢が活躍
・レース経験が浅いマイル未経験馬でも大丈夫

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2022年 マンダリンヒーロー 大井 シャンハイボビー 3人気
2021年 ノブレスノア 浦和 トーセンブライト 2人気
2020年 アランバローズ 船橋 ヘニーヒューズ 3人気
2019年 ゴールドビルダー 船橋 パイロ 2人気
2018年 ラプラス 大井 カジノドライヴ 2人気
2017年 ハセノパイロ 船橋 パイロ 3人気
2016年 ミサイルマン 大井 カネヒキリ 1人気
2015年 トロヴァオ 大井 カネヒキリ 3人気
2014年 ストゥディウム 船橋 ルースリンド 5人気
2013年 ブラックヘブン 大井 パイロ 2人気

2020年のS1昇格初年度から東京ダービー馬アランバローズを輩出。
2022年の優勝馬マンダリンヒーローは、翌年4月の「サンタアニタダービー(USA・G1)」で2着に好走している。

ただし、2019年以前のS2当時からレースレベルは高く、過去10年の優勝馬からのべ3頭の南関クラシックホースが誕生。
12月には「全日本2歳優駿(Jpn1)」が控えているものの、クラシックを見据える2歳馬にとっては非常に重要なレースと言ってもいいだろう。

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

リーディング三傑の争い

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2022年 矢野 貴之 左海 誠二 内田 利雄
2021年 森 泰斗 西 啓太 左海 誠二
2020年 左海 誠二 本橋 孝太 森 泰斗
2019年 森 泰斗 笹川 翼 的場 文男
2018年 矢野 貴之 笹川 翼 今野 忠成
2017年 本田 正重 矢野 貴之 中野 省吾
2016年 笹川 翼 矢野 貴之 今野 忠成
2015年 本田 正重 笹川 翼 石崎 駿
2014年 石崎 駿 繁田 健一 吉原 寛人
2013年 有年 淳 今野 忠成 御神本 訓史

リピーターが活躍しているハイセイコー記念だが、そこにはある傾向が…

それは、3着内に好走している騎手の多く(太字)が、「2年連続」ないし「3年連続」で3着以内に来ているということだ。
昨年もこの傾向は継続され、「左海誠二元騎手」が2020年~2022年の3年間で1勝、2着1回、3着1回とリピートしている。

となると、今年(※)は「矢野貴之騎手」と「内田利雄騎手」に注目となるが…
“今年(2023年)と来年”というパターン、傾向が崩れるパターンも当然ながらありえる。

直近で好成績を残しているのは「森泰斗騎手」「笹川翼騎手」「矢野貴之騎手」の3名。
さすがは南関東リーディングの上位三傑といったところだろう。
※2019年から上記3名で南関東リーディング上位3位を独占中

2023年リーディングジョッキーはこちら
(笹川翼騎手が初の南関リーディングに向けて快走中)

大井&船橋の2強に割って入るのは!?

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 1 2 5 13 4.8% 14.3%
船橋 4 2 1 13 20.0% 30.0%
大井 5 5 3 68 6.2% 12.3%
川崎 0 1 1 8 0.0% 10.0%

地元の「大井所属馬」と「船橋所属馬」が他を圧倒!
勝ち星数では「大井所属馬」の5勝がトップだが、勝率、連対率は「船橋所属馬」が頭一つ抜けている。

また、「浦和所属馬」は勝ち星数こそ少ないものの、直近4年だけで1勝、2着2回、3着4回。
4年連続で3着している「浦和所属馬」の相性は見逃せないところだろう。

南関デビュー馬が意地を見せる!

【デビューした地区別の成績】

デビュー地区 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
南関東 9 8 9 88 7.9% 14.9%
ホッカイドウ競馬 1 2 1 13 5.9% 17.6%
その他 0 0 0 1 0.0% 0.0%

続いて、デビューした競馬場別の成績。

過去10年で「南関東デビュー馬」の9勝、2着8回、3着9回に対して、「ホッカイドウ競馬デビュー馬」は1勝、2着2回、3着1回。
同じ2歳重賞「鎌倉記念(S2)」「平和賞(S3)」と比較すると、「南関東デビュー馬」の方がやや優勢と言えそう。

ハイセイコー記念は「南関所属馬限定」のレースでもあり、南関東の生え抜きが結果を残す傾向にあるのだろう。

1番人気馬は過信禁物!?

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 1 2 1 6 10.0% 30.0%
2人気 4 2 0 4 40.0% 60.0%
3人気 4 3 0 3 40.0% 70.0%
4人気 0 1 2 7 0.0% 10.0%
5人気 1 1 1 7 10.0% 20.0%
6人気以下 0 1 6 75 0.0% 1.2%

「1~3番人気馬」が9勝を挙げているが…

「1番人気馬」は1勝、2着2回と信頼度では疑問符がつく。
対して、「2番人気馬」は4勝、2着2回、「3番人気馬」は4勝、2着3回と安定感ではこちらに分があるようだ。

また、注目したいのは「6番人気以下」の3着6回。
連対数こそわずか1回と苦戦しているが、3連勝式の3着欄にはチェックを入れておきたいところだろう。

大荒れはないが、堅くもない

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2022年 460 680 9,160
2021年 530 7,410 81,450
2020年 380 590 5,320
2019年 430 1,190 22,710
2018年 400 840 8,080
2017年 780 910 18,800
2016年 310 1,790 58,570
2015年 520 1,160 178,720
2014年 1,110 2,360 83,840
2013年 490 1,830 11,130
平均 541 1,876 47,778

過去10年の「単勝配当」は3桁が9回で、平均541円。
「馬複」は平均1,876円、「三連単」は平均47,778円となっており、堅くもなく大きく荒れることもない。

これは、前述の「人気別成績」の通り、1~3番人気馬が上位に来ている結果だろう。

過去10年の単勝最高配当は2014年の1,110円。
翌年の「羽田盃(S1)」でクラシックホースに輝くことになる優勝馬は、当時5番人気の評価だったストゥディウムだ。
ちなみに、ストゥディウムが勝った年の1番人気馬は、後の東京ダービー馬ラッキープリンス(7着)である。

「7枠」と「8枠」に注目

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 1 2 0 9 8.3% 25.0%
2枠 0 0 1 12 0.0% 0.0%
3枠 1 0 2 13 6.3% 6.3%
4枠 0 1 2 15 0.0% 5.6%
5枠 1 0 3 13 5.9% 5.9%
6枠 1 2 0 14 5.9% 17.6%
7枠 3 2 2 12 15.8% 26.3%
8枠 3 3 0 14 15.0% 30.0%

「7枠」と「8枠」の成績が抜群に良い。
過去10年で「7枠」は3勝、2着2回、「8枠」は3勝、2着3回で、勝率&連対率は全体1位、2位の数字だ。

大井1,600mは1周1,400mの内回りコースをぐるっと1周するコース設定。
“内枠有利”の印象はあるものの、データ上では外枠有利の傾向にあるようだ。

もちろん、経験の浅い2歳馬なので、スムーズに走れる外枠の方が力を発揮しやすいのかもしれない。

牡馬が強さを見せる!

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 10 10 10 96 7.9% 15.9%
牝馬 0 0 0 5 0.0% 0.0%
セン馬 0 0 0 1 0.0% 0.0%

「牡馬」が10勝、2着10回、3着10回のパーフェクト。

ハイセイコー記念を占う前哨戦

【ゴールドジュニア(GJ)の着順別の成績】

GJ着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
GJ1着 1 2 0 6 11.1% 33.3%
GJ2着 1 1 0 6 12.5% 25.0%
GJ3着 0 0 2 3 0.0% 0.0%
GJ4着以下 2 0 0 13 13.3% 13.3%

ハイセイコー記念の前哨戦に位置付けられる「ゴールドジュニア(S3)」。
2020年までは「大井1,400m(外回り)」で行われていたが、2021年より「大井1,200m(外回り)」に改めて実施されている。
いずれにしても「大井1,600m(内回り)」のハイセイコー記念とは条件が大きく異なると言えるだろう。

とは言え、近年は「ゴールドジュニア」優勝馬の成績が急上昇中。
該当馬は2018年~2020年まで連対しており、2020年のアランバローズは「ゴールドジュニア」&「ハイセイコー記念」を連勝している。

また、「ゴールドジュニア」は2020年から「S3重賞」に昇格(旧準重賞)。
重賞初年度から東京ダービー馬アランバローズを輩出したのは偶然ではないだろう。

レースレベルが格段に向上したゴールドジュニア、今年も要チェックとなりそうだ。

2023年ゴールドジュニアの結果

素質馬に距離は関係ない!?

【マイル戦の経験有無別の成績】

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
経験あり 3 5 4 58 4.3% 11.4%
経験なし 7 5 6 44 11.3% 19.4%

2歳馬にとって克服すべき課題の1つは「距離の壁」。
ハイセイコー記念が行われる「1,600m」の「経験あり/なし」別の成績は上記の通りだ。

これを見ると、「経験あり」の3勝、2着5回、3着4回に対して、「経験なし」は7勝、2着5回、3着6回。
初めて経験する距離は課題でもあるが、重賞を勝つような素質馬は「克服している」という結果になっている。
ちなみに、昨年は5年ぶりに「経験あり」の馬が優勝。

経験値か?それとも…!?

【レース経験数別の成績】

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
3戦以内 7 1 4 35 14.9% 17.0%
4戦以上 3 9 6 67 3.5% 14.1%

こちらのデータはハイセイコー記念までの「レース経験数」を「3戦以内」と「4戦以上」に分けた成績だ。

「3戦以内」の成績は7勝、2着1回、3着4回、「4戦以上」は3勝、2着9回、3着6回。
1着は「3戦以内」から、2着は「4戦以上」からと明確な結果が出ている。
昨年は…「キャリア3戦」のマンダリンヒーローが勝利し、2着は「キャリア6戦」のポリゴンウェイヴだった。

「マイル戦の経験有無」と同様、経験の浅さを素質・能力で補っていると言えそうだ。


今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は2日連続重賞!11月7日(火)に川崎競馬場で行われる「ローレル賞(S2)」です!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
知って得するデータから豆知識まで、予想に役立つデータをご紹介いたします!

(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
競走除外馬及び出走取消馬はデータには含めておりません。
また、当コンテンツの内容においては、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

データ満載!南関東4競馬場の情報は「nankankeiba.com」をチェック!

南関東4競馬場公式ウェブサイト nankankeiba.com

>重賞一覧