~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2024年2月1日(木) 
サラ系4歳以上 川崎2,100m
報知オールスターカップ(S3)

レース紹介

川崎記念への道!「報知オールスターカップ(S3)」!
2024年ダート競馬の体系整備に伴い、開催時期が1か月後ろに移動。
春のチャンピオンロード「4/3川崎記念(Jpn1)」に向けて地方・南関東の精鋭が顔を合わせる。

▼データ分析のポイント
・1番人気は勝率80%、3着内率100%
・7歳以上の人気薄が毎年のように好走
・4角を制する馬がレースを制す

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2023年 エルデュクラージュ 船橋 クロフネ 1人気
2022年 ノーヴァレンダ 川崎 ダイワメジャー 1人気
2021年 タービランス 浦和 パイロ 1人気
2020年 オールブラッシュ 大井 ウォーエンブレム 8人気
2019年 ヤマノファイト 船橋 エスポワールシチー 1人気
2018年 ディアドムス 大井 ジャングルポケット 1人気
2017年 ケイアイレオーネ 大井 Henny Hughes 1人気
2016年 グルームアイランド 金沢 ヤマニンセラフィム 2人気
2015年 ドラゴンエアル 川崎 タイムパラドックス 1人気
2014年 オオエライジン 兵庫 キングヘイロー 1人気

過去10年の優勝馬には、ダートグレード競走覇者が4頭(うち、Jpn1馬3頭)、南関東クラシックホースが2頭。
さらには、南関東以外から遠征してきた有力馬などが名を連ねているように、例年、レベルの高いレースが展開されている。

【ダートグレード競走優勝馬】
・ケイアイレオーネ
・ディアドムス
・オールブラッシュ
・ノーヴァレンダ

【南関東クラシックホース】
・ヤマノファイト
・タービランス

【南関東以外の遠征馬】
・オオエライジン
・グルームアイランド

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

川崎記念への挑戦権を手にするのは?

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2023年 矢野 貴之 今野 忠成 落合 玄太
2022年 森 泰斗 左海 誠二 張田 昂
2021年 笹川 翼 吉原 寛人 本田 正重
2020年 今野 忠成 笹川 翼 山崎 誠士
2019年 本橋 孝太 森 泰斗 吉原 寛人
2018年 岡部 誠 真島 大輔 御神本 訓史
2017年 的場 文男 森 泰斗 真島 大輔
2016年 吉原 寛人 真島 大輔 笹川 翼
2015年 森 泰斗 中野 省吾 今野 忠成
2014年 張田 京 御神本 訓史 吉原 寛人

南関東リーディング上位3名が直近3年の優勝騎手に並ぶ。
前週の「金盃(大井2,600m・S2)」に続いての長距離戦となるが、報知オールスターカップでも名手の活躍が目立つ。

互角の争い

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 1 2 0 14 5.9% 17.6%
船橋 2 5 4 19 6.7% 23.3%
大井 3 1 3 20 11.1% 14.8%
川崎 2 2 2 27 6.1% 12.1%
南関以外 2 0 1 19 9.1% 9.1%

南関東4場はほぼほぼ横一線の成績。
連対率、3着内率は「船橋所属馬」が頭一つ抜けている状態だろうか。

また、「南関以外」からの遠征馬にも注目したいレース。
過去に優勝した2頭、2014年オオエライジン(兵庫)、2016年グルームアイランド(金沢)は“南関東での実績”という共通点がある。
オオエライジンは2011年「黒潮盃(S2)」の優勝歴があり、グルームアイランドは南関東で10戦9勝の実績だ。

1番人気は3着内率100%!7歳以上の人気薄も要チェック

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 8 0 2 0 80.0% 80.0%
2人気 1 2 1 6 10.0% 30.0%
3人気 0 2 2 6 0.0% 20.0%
4人気 0 1 2 7 0.0% 10.0%
5人気 0 0 0 10 0.0% 0.0%
6人気以下 1 5 3 70 1.3% 7.6%

「1番人気馬」が強い重賞。
過去10年で「1番人気馬」は8勝、3着2回の成績を残しており、勝率/連対率は80.0%、3着内率は驚異の100.0%になる。

そして、もう一つ特徴的なのが「6番人気以下」の1勝、2着5回、3着3回。
昨年こそ人気上位3頭での決着だったが、過去10年中、7回は「6番人気以下」が1頭以上馬券に絡んでいる。

ちなみに、「6番人気以下」で馬券に絡んだ9頭は全て7歳以上の古豪。
さらに細かく見ると、「7歳2頭」「8歳2頭」「9歳2頭」「10歳3頭」と高齢馬が活躍している。

年が明けて年齢は1つ重ねることになるが“人気薄の古豪”にはぜひとも注目したい。

南関重賞屈指の堅さ…!?

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2023年 310 540 3,560
2022年 180 4,430 67,500
2021年 230 760 5,550
2020年 2,260 8,480 123,210
2019年 250 370 6,820
2018年 170 1,520 11,140
2017年 220 720 3,970
2016年 480 9,000 48,380
2015年 310 4,010 49,820
2014年 330 880 12,330
平均 474 3,071 33,228

「単勝」の平均配当は「474円」。
2020年は単勝2,260円の高配当だったが、それを除く9年の平均は「276円」と堅めの配当が目立つ。

一方、「馬複」は6番人気以下の活躍が多いため、高配当となるケースが多い。
さらに、「三連単」は6回が万馬券となっているが、1番人気馬が全て馬券に絡んでいることもあり“大荒れ”の配当は少なくなっている。

枠順による差は少ない!

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 1 0 3 6 10.0% 10.0%
2枠 0 3 0 7 0.0% 30.0%
3枠 2 4 0 10 12.5% 37.5%
4枠 1 1 2 12 6.3% 12.5%
5枠 1 1 2 15 5.3% 10.5%
6枠 3 0 0 16 15.8% 15.8%
7枠 1 1 1 16 5.3% 10.5%
8枠 1 0 2 17 5.0% 5.0%

全ての「枠」に連対実績がある。
枠番別で勝率に大きな差はないものの、連対率では「2枠」「3枠」の連対率30.0%超が目立つところ。

川崎コースは1周1,200mの小回りコース。
本競走が行われる「2,100m」は向こう正面からスタートして1周半、コーナーは6回通過する必要がある。
外々追走だと距離ロスも多くなるが、データ上では枠順による「有利/不利」は出ていないようだ。

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 9 8 7 88 8.0% 15.2%
牝馬 0 0 0 5 0.0% 0.0%
セン馬 1 2 3 6 8.3% 25.0%

牝馬重賞が前後の開催で実施されているため、「牝馬」の出走は少ない傾向にある。

長距離戦は経験が大切!

【年齢別の成績】

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
4歳 2 2 1 15 10.0% 20.0%
5歳 1 0 1 13 6.7% 6.7%
6歳 3 1 1 12 17.6% 23.5%
7歳以上 4 7 7 59 5.2% 14.3%

各世代が結果を出しているが、やはり「7歳以上」の馬に注目が集まる。

「7歳以上」は過去10年で4勝、2着7回、3着7回。
過去10年の3着内30頭のうち、過半数を占める「18頭」が3着内に好走しているのである。

2023年までは年明けに行われていた重賞。
いわゆる、「明け○歳」となるわけだが、開催時期が1か月後ろになっても傾向は変わらないところだろう。

ちなみに、2023年は「明け9歳」のエルデュクラージュが勝利している。
※同馬は「明け10歳」の2024年にも「報知グランプリカップ(S3)」を制覇

斤量を背負う実績馬!

【斤量別の成績】

斤量 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
57kg以上 5 6 6 25 11.9% 26.2%
55kg~56kg 4 4 4 63 5.3% 10.7%
54kg以下 1 0 0 11 8.3% 8.3%

本競走の斤量は4歳54kg、5歳以上55kg、牝馬は2kg減。
加えて、2024年1月26日までの総収得賞金額が4歳4,000万円、5歳4,500万円、6歳以上5,000万円ごとに1kg加増(※)される。
※上限は牡馬(セン馬)58kg、牝馬56kg

斤量別では「55kg~56kg」と「57kg以上」が互角の成績。
実績を残している馬たちが順当に実力を発揮できており、データ上では「+α」の加増は気にならない。
2023年は斤量58kgエルデュクラージュ、同じく斤量58kgスワーヴアラミスのワンツーだった。

一方、斤量「54kg以下」は4歳馬もしくは牝馬となるが、この組はあまり成績が芳しくない。
データ的には、年齢を重ねて、賞金も稼いでいる馬に分があると言えるだろう。

トライアル優勝馬は?

【スパーキングオールスターチャレンジ(チャレンジ)】

チャレンジ着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
チャレンジ1着 1 0 0 3 25.0% 25.0%
チャレンジ2着 0 0 0 1 0.0% 0.0%
チャレンジ3着 0 0 0 0 - -
チャレンジ4着以下 0 0 0 1 0.0% 0.0%

報知オールスターカップのトライアル競走。
2019年から行われている準重賞競走で、1着馬には報知オールスターカップへの優先出走権が付与される。
※2020年実施分までのレース名称は「マジェスティックチャレンジ」

過去4年のトライアル優勝馬の成績は1勝、4着2回、9着1回。
下級条件(A2以下)によって争われるトライアルでもあり、実績馬が揃う本番ではレースレベルの違いに対応できるかがポイントだ。
ちなみに、唯一勝利したノーヴァレンダは、2歳当時に同じ川崎の「全日本2歳優駿(Jpn1)」を勝利していた。

【南関東のクラス(格付)】
上級クラスから「A1~A2」⇒「B1~B3」⇒「C1~C3」の8編成(数字の小さい方が格上)

クラスの詳細はこちら

2024年スパーキングオールスターチャレンジの結果

2着馬に注目

【埼玉新聞栄冠賞の着順別の成績】

埼玉新聞栄冠賞着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
埼玉新聞栄冠賞1着 1 0 1 1 33.3% 33.3%
埼玉新聞栄冠賞2着 2 2 1 3 25.0% 50.0%
埼玉新聞栄冠賞3着 1 0 0 0 100.0% 100.0%
埼玉新聞栄冠賞4着以下 0 1 0 11 0.0% 8.3%

浦和2,000m(※)で行われている重賞。
浦和コースは1周1,200mで、2,000mのスタート位置は向こう正面となる。
川崎2,100mとは距離こそ異なるものの、似ている条件と言えるかもしれない。
※2020年までは1,900mで実施

「埼玉新聞栄冠賞(S3)」出走組で大注目となるのが「2着馬」。
過去10年で該当馬はのべ8頭が参戦し、2勝、2着2回、3着1回と抜群の成績を残している。
(直近の3頭は5着以下なので傾向としてはやや下降線)

2023年埼玉新聞栄冠賞の結果

レベルの高い重賞!

【勝島王冠の着順別の成績】

勝島王冠着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
勝島王冠1着 1 0 1 0 50.0% 50.0%
勝島王冠2着 1 0 0 1 50.0% 50.0%
勝島王冠3着 0 0 0 4 0.0% 0.0%
勝島王冠4着以下 0 3 3 15 0.0% 14.3%

11月下旬~12月初旬に大井1,800mで行われている「勝島王冠(S2)」。

過去10年で「勝島王冠」連対馬は4頭が参戦して2勝、3着1回。
勝島王冠には南関東の有力馬が多数出走することもあり、レベルの高い一戦と言えるだろう。

そういう意味では、「勝島王冠」で4着以下に敗れた馬もチャンスあり。
該当馬は過去10年で2着3回、3着3回の成績を残しており、3着内率28.6%も悪くない数字だ。
2023年も勝島王冠5着のスワーヴアラミスが2着に好走している。

2023年勝島王冠の結果

4角先頭!でも逃げ馬は…

【1~3着馬の4コーナー通過順】

1着 2着 3着
1番手 6 1 0
2~5番手 4 5 10
6~10番手 0 4 0
11番手以降 0 0 0

川崎2,100mは1周半するコースだが、こちらのデータは「最終4コーナーの通過順」となる。

過去10年の優勝馬のうち、「4コーナー」での位置取りが「1番手」の馬は6勝。
さらに、「2~5番手」の馬が4勝を挙げているように、「4コーナー」で前目の位置に付けることが優勝への必須条件となっている。

ただし、スタートから先頭をキープしていた馬、いわゆる“逃げ馬”の優勝はノーヴァレンダの1回のみ。
2着、3着に逃げ粘ったケースも0回という逃げ馬受難のレースだ。

また、「4コーナー」での位置取りが6番手以降の馬も優勝がない。
逃げ切りはなく、後方一気も難しい…トリッキーなコースでもあり、展開に合わせた自在性が求められるのだろう。


今回の「南関データ分析」はここまで!
次回はダート三冠路線!2月14日(水)に大井競馬場で行われる「雲取賞(Jpn3)」を特別公開します!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
知って得するデータから豆知識まで、予想に役立つデータをご紹介いたします!

(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
競走除外馬及び出走取消馬はデータには含めておりません。
また、当コンテンツの内容においては、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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