~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2024年10月23日(水) 
サラ系3歳以上 浦和2,000m
埼玉新聞栄冠賞(S3)

レース紹介

浦和記念を占う「埼玉新聞栄冠賞(S3)」!
2021年から「浦和記念(Jpn2)」と同じ「2,000m」に距離を変更(旧1,900m)。
1着馬には同レースへの優先出走権が付与される。

▼データ分析のポイント
・1~3番人気馬が8勝
・2024年は斤量の条件が大きく変わる
・4角先頭が必勝パターン

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2023年 ジョエル 船橋 トーセンブライト 4人気
2022年 ライトウォーリア 川崎 マジェスティックウォリアー 6人気
2021年 タービランス 浦和 パイロ 1人気
2020年 タービランス 浦和 パイロ 1人気
2019年 ディアデルレイ 船橋 キングカメハメハ 2人気
2018年 トーセンデューク 浦和 ディープインパクト 2人気
2017年 カンムル 浦和 サマーバード 2人気
2016年 タイムズアロー 船橋 タイムパラドックス 2人気
2015年 カキツバタロイヤル 船橋 ロイヤルタッチ 3人気
2014年 マイネエレーナ 浦和 ロージズインメイ 3人気

浦和競馬の大一番「浦和記念」を占う重要な一戦。
2020年&2021年の埼玉新聞栄冠賞を連覇したタービランスは、浦和記念でも4着・2着と活躍している。

過去にはボランタス、ブルーラッドなどが、同年の「埼玉新聞栄冠賞」&「浦和記念」を勝利。
1周1,200mと小回りな浦和コースだけに、地の利を味方にして強豪JRA勢を迎えたいところだ。

過去10年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

船橋ジョッキーズ vs 大井リーディング

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2023年 所 蛍 本橋 孝太 張田 昂
2022年 矢野 貴之 山崎 誠士 本田 正重
2021年 笹川 翼 本田 正重 矢野 貴之
2020年 笹川 翼 矢野 貴之 左海 誠二
2019年 本田 正重 森 泰斗 石崎 駿
2018年 森 泰斗 本橋 孝太 高松 亮
2017年 左海 誠二 岡部 誠 繁田 健一
2016年 西村 栄喜 森 泰斗 吉原 寛人
2015年 中野 省吾 本田 正重 真島 大輔
2014年 御神本 訓史 高橋 利幸 森 泰斗

大井リーディング上位の「矢野貴之騎手」と「笹川翼騎手」。
「矢野貴之騎手」は2020年からの4年間で1勝、2着1回、3着1回、「笹川翼騎手」は2020年・2021年を連覇している。

ただし、全体的に見ると「船橋ジョッキーズ(太字)」の成績が目覚ましい。
船橋所属騎手を合計すると6勝、2着7回、3着5回で、2023年は1着~3着を独占している。

その中でも注目は2023年の優勝騎手「所蛍(トコロホタル)騎手」だろう。
「所蛍騎手」は2023年4月にデビューした新人ジョッキーで、通算8勝目が嬉しい嬉しい重賞タイトルとなった。
2024年は10月11日時点で25勝を挙げており、新人ジョッキーの減量を▲3kg減 ⇒ △2kg減としている。

勝負服は「胴赤・黄一本輪、そで緑」という呼称で、所属する張田京調教師が騎手時代に着用していた勝負服と同じ色だ。
※埼玉新聞栄冠賞は馬主服を着用していたが、張田京厩舎のジョエルで勝利

地元の「浦和所属騎手」は苦戦気味で、好走例は2017年3着の「繁田健一現調教師」のみ。
優勝騎手に至っては過去33回の歴史の中で、2001年の「繁田健一元騎手(ロイヤルエンデバー)」しかいないだけに、今年こそは奮起を期待したい。

「船橋」vs「浦和」

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 5 3 2 32 11.9% 19.0%
船橋 4 6 6 24 10.0% 25.0%
大井 0 1 1 16 0.0% 5.6%
川崎 1 0 1 8 10.0% 10.0%

ジョッキーが船橋なら馬も船橋!
「船橋所属馬」は過去10年で4勝、2着6回、3着6回の成績で、3着内率は40.0%にまでなる。

一方、勝利数では地元の「浦和所属馬」も負けてない。
過去10年では5勝を挙げており、うち3勝が南関東リーディングの「小久保智厩舎」、残りの2勝は「水野貴史厩舎」によるものだ。

なお、「小久保智厩舎」の厩舎初タイトルは2008年の埼玉新聞栄冠賞(クレイアートビュン)である。

1~3番人気馬が8勝だが!?

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 2 3 2 3 20.0% 50.0%
2人気 4 0 2 4 40.0% 40.0%
3人気 2 1 1 6 20.0% 30.0%
4人気 1 1 3 5 10.0% 20.0%
5人気 0 2 0 8 0.0% 20.0%
6人気以下 1 3 2 54 1.7% 6.7%

「1~3番人気馬」が過去10年で8勝を挙げている。
直近2年は「6番・4番人気馬」が勝利したものの、基本的には上位人気馬が勝つ傾向にあると言って良さそうだ。

しかしながら、過去10年で「1~3番人気馬」が上位3着内を独占した回数は…0回というデータもある。

ちなみに、2022年は「6番人気」のライトウォーリアが勝利。
「1~3番人気馬」以外の馬が勝利したのは、2010年ドリームトレジャー(6番人気)以来、実に12年ぶりの出来事だった。

配当も低めの傾向

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2023年 700 1,250 101,250
2022年 3,160 14,630 351,640
2021年 350 2,180 19,760
2020年 380 800 5,580
2019年 600 250 5,490
2018年 560 610 8,390
2017年 390 3,360 15,480
2016年 340 600 7,000
2015年 480 3,280 19,450
2014年 1,130 4,740 47,110
平均 809 3,170 58,115

上位人気馬が順当に結果を出している重賞。
直近2年は高配当となったが、全体的には落ち着いた配当となっている。

なお、2022年の「三連単」は30万円超の高配当だが、同賭式が10万円オーバーとなったのも2010年(約14万円)以来だ。

枠の差は無い!

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 1 0 2 6 11.1% 11.1%
2枠 0 1 1 8 0.0% 10.0%
3枠 2 1 1 6 20.0% 30.0%
4枠 1 1 0 8 10.0% 20.0%
5枠 1 1 3 8 7.7% 15.4%
6枠 0 2 1 16 0.0% 10.5%
7枠 4 1 1 13 21.1% 26.3%
8枠 1 3 1 15 5.0% 20.0%

向こう正面中ほどの手前からスタートする「浦和1,900m」。
これが2021年からはスタート地点を100m後方にした「2,000m」で争われている。
コース形態としては大きく変わらないが、フルゲートの頭数が「11頭」から「12頭」と1頭分増えた形だ。

「1,900m」で行われていた2014年~2020年の成績を見ると「2枠」以外は全て連対実績がある。
小回りコースの中距離戦となると「内枠有利」のイメージはあるが、データ的には「内/外」の差はそれほど出ていない。

なお、「2,000m」となった2021年以降、3年間の枠番別成績は以下の通り(左から1着⇒2着⇒3着)。

▽2021年:「7枠」⇒「8枠」⇒「6枠」
▽2022年:「3枠」⇒「2枠」⇒「1枠」
▽2023年:「7枠」⇒「3枠」⇒「5枠」

2021年は外3頭、2022年は内3頭、2023年は外内中なので、総じてみると満遍なく来ていることになる。

▼浦和2,000mの枠番傾向
2023年10月1日~2024年9月30日の成績

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 9 9 8 70 9.4% 18.8%
牝馬 1 0 0 2 33.3% 33.3%
セン馬 0 1 2 8 0.0% 9.1%

「牝馬」は過去10年で3頭が出走。
頭数こそ少ないものの、2014年にはマイネエレーナが鮮やかな逃走劇を演じている。

世代間の差は無い!

【年齢別の成績】

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
3歳 1 1 1 5 12.5% 25.0%
4歳 0 0 0 15 0.0% 0.0%
5歳 2 3 1 6 16.7% 41.7%
6歳 1 1 3 12 5.9% 11.8%
7歳以上 6 5 5 42 10.3% 19.0%

2022年までは年齢による減量はなかったが、2023年から負担重量の条件に「3歳馬2kg減」というアローワンスが追加された。
これにより、3歳馬にとってはチャンスが広がったと言えるだろう。

ということで、「3歳馬」の成績に注目してみよう。
出走頭数はのべ8頭と少ないが、古馬と同斤量の中で1勝、2着1回、3着1回の成績を残している。
上記のうち、1勝、3着1回は3歳重賞「戸塚記念(S1)」連対からの転戦なので、条件に当てはまる馬が出走してくれば注目したい。

なお、2023年は「3歳馬」の出走がなかったことを付け加えておく。

2024年は斤量の条件が大きく変わる

【斤量別の成績】

斤量 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
58.0kg 9 10 10 60 10.1% 21.3%
56.0kg 0 0 0 19 0.0% 0.0%
54.0kg以下 1 0 0 1 50.0% 50.0%

埼玉新聞栄冠賞の負担重量は年を重ねる毎に変更されている。

2022年までは「A1級58kg」「A2級56kg」「B級以下54kg」「牝馬2kg減」。
2023年は「A1級58kg」「A2級56kg」「B級以下54kg」「3歳馬2kg減」「牝馬2kg減」。

そして、2024年は「A1級56kg」「A2級以下54kg」「3歳馬2kg減」「牝馬2kg減」に加えて、以下の条件が付加される。
------------------------------
2022.10.23から2024.10.11までのG1/Jpn1勝ち馬3kg、G2/Jpn2勝ち馬2kg、G3/Jpn3勝ち馬1kg、S1重賞勝ち馬2kg、S2重賞勝ち馬1kg加増
(2歳・3歳限定競走の成績を除く)
------------------------------

従来は重賞実績を問わず「A1級58kg」だったのが、2024年は「A1級56kg」を基準に重賞実績で加増されるのである。
過去のデータ上では「58kg=A1級」が格上挑戦馬を圧倒していたわけだが、今年からは傾向が変わってくることだろう。

ちなみに、今年の場合「A1級の3歳馬」は「54kg(※)」で出走できるので、斤量的には有利に働きそうだ。
※古馬混合重賞を勝利している3歳馬は加増される

コース替わりで一変

【東京記念の着順別の成績】

東京記念着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
東京記念1着 0 0 0 2 0.0% 0.0%
東京記念2着 0 2 0 1 0.0% 66.7%
東京記念3着 1 0 0 3 25.0% 25.0%
東京記念4着以下 0 4 2 15 0.0% 19.0%

埼玉新聞栄冠賞の約1か月前に行われる「東京記念(S1)」。
大井2,400mで争われる重賞だが、埼玉新聞栄冠賞に転戦してくる馬は多い。

「東京記念」出走組はのべ30頭が参戦して1勝、2着6回、3着2回。
特に、「東京記念」で4着以下に敗れた馬が2着4回、3着2回なので、コース替わりで巻き返す馬が多いようだ。

2024年東京記念の結果

4角先頭の馬が6勝、3着内は9回!

【1~3着馬の4コーナー通過順】

1着 2着 3着
1番手 6 1 2
2~5番手 4 7 7
6~11番手 0 2 1

浦和競馬場は1周1,200mの小回りコース。
埼玉新聞栄冠賞に関してはコーナーを6回通過するが、こちらのデータは「最終4コーナーの通過順」となる。

上表を見ると明らかだが、優勝馬は4コーナーで「先頭」ないし「2~5番手」の馬に限られる。
これは2、3着も同様の傾向となっているが、過去10回中、7回で2着と3着になっている「2~5番手」には要注目だろう。

本データは最終4コーナーでの位置取りなので(道中ではない)、一概に「逃げ馬有利」とは言えないものの、
早め早めに動ける馬が有利となる傾向にあるようだ。

ただし、2021年と2022年は4コーナー「6~11番手」の馬が2着で高配当を演出。
該当馬は2021年ハイランドピーク(6番人気)、2022年マンガン(5番人気)だが、ともに末脚には定評がある馬たちだ。

展開を嫌われて人気を落としている差し馬には是非とも注目したい。


今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は10月30日(水)に船橋競馬場で行われる2歳重賞「平和賞(S2)」です!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
知って得するデータから豆知識まで、予想に役立つデータをご紹介いたします!

(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
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