2025年11月5日(水)　
サラ系2歳　船橋1,600m平和賞(S2)

2歳重賞「平和賞(S2)」
“名馬の宝庫”船橋競馬の未来を担う2歳重賞！
地元馬か？それとも遠征馬か？地方交流として行われる一戦を過去のデータから分析してみよう。

▼データ分析のポイント
・多数の素質馬が参戦
・ホッカイドウ競馬所属馬が3連覇中
・2着、3着馬は外枠中心

【過去10年の優勝馬】

非常にレベルの高い重賞。

2018年の優勝馬ヒカリオーソは翌年の東京ダービー馬に。
また、2019年のヴァケーションは同年の「全日本2歳優駿(Jpn1)」を制して2歳ダートチャンピオンに輝いている。

もちろん、敗れた馬の中にもダイヤの原石はたくさん。
2024年を例に取ると、2着馬ガバナビリティーは翌年の「ネクストスター東日本(S3)」を制覇。
3着プレミアムハンド、7着プローラーティオーは3歳ダート三冠「東京ダービー(Jpn1)」に駒を進めている。

また、南関東ゆかりの血統馬を楽しめるのも特徴の1つだ。

▽2018年優勝ヒカリオーソ：父フリオーソは南関東のJpn1競走を6勝
▽2020年優勝マカベウス：母ショウリダバンザイは南関東の重賞を2勝

過去10年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

どの騎手にもチャンスあり

【騎手の傾向(敬称略)】

過去10年の優勝騎手は全て異なる。
さらに、3着内に好走した騎手も若手からベテランまで千差万別となっている。

ちなみに、2020年の優勝騎手「本田正重騎手」の初タイトルは2013年にナイトバロンで制した平和賞だ。

地の利は！？

【所属競馬場別の成績】

地元の「船橋所属馬」は2勝、2着5回、3着3回の成績。
同所属馬は直近5年で1勝、2着2回、3着2回となっており、近年は他場の勢いに押されている状況だ。

他場で注目は「南関以外」の4勝、2着2回、3着3回。
この成績は全て「ホッカイドウ競馬所属馬」が該当し、2022年はワンツー、2023年は上位3着内独占、2024年は勝ち馬を輩出している。

仕上がりの早さ、レベルの高さで知られるホッカイドウ競馬所属馬には是非とも注目したい。

南関生え抜きvsホッカイドウ競馬デビュー馬！

【デビューした地区別の成績】

続いて、「デビューした地区別」の成績。
勝利数は「南関東デビュー馬」が6勝とやや有利だが、勝率、連対率は「ホッカイドウ競馬デビュー馬」に分がある。

また、「南関東デビュー馬」が3着内を独占した回数は2回。
一方、「ホッカイドウ競馬デビュー馬」が3着内を独占した回数は1回、3着内に2頭好走した回数は2回ある。
出走頭数を考慮すると「ホッカイドウ競馬デビュー馬」の質の高さが良く分かる数字だ。

ちなみに、3着内の組み合わせとして一番多いのは「南関東デビュー馬2頭」、「ホッカイドウ競馬デビュー馬1頭」で6回。

1番人気の信頼度は高いが人気薄にも要注意

【人気別成績】

「1番人気馬」が4勝、2着3回、3着1回の成績を残しており、連対率70.0%、3着内率80.0%と信頼度は高い。
特に直近5年は3勝、2着1回と安定しており、連勝式の軸とするには最適だ。

一方で「6番人気以下」の活躍が目立つのも特徴。
こちらは3勝、3着5回となっており二桁人気の馬も3着に2回来ている。

ちなみに、「1番人気馬」が2着だった時の1着馬3頭は、それぞれ「5・6・5」番人気だった。

1番人気馬が軸だが、高配当となる傾向

【配当傾向】

「単勝」の平均配当は1,059円。
経験の浅い2歳馬、ホッカイドウ競馬からの遠征馬など、不確定要素が多いだけに一筋縄ではいかない。
ただし、ビックリ配当は2016年の「4,980円」のみで“人気割れの一戦”となっているようだ。

また、「馬複」「三連単」も堅い決着は少ない。
過去10年で1番人気馬が8回も3着内に好走していることを考えると、ボックス、マルチ馬券で“妙味あり”といったところか。

2着と3着数に大きな差が！？

【枠番別の成績】

「1枠」と「6枠」が3勝ずつ。
残りの勝ち星は「3枠」～「5枠」、「7枠」となるので、大外の「8枠」はやや割引といったところ。

注目は2着と3着の枠番だろう。
「1～4枠」を合計すると2着2回、3着1回、対する「5～8枠」は2着8回、3着9回。
非常に極端な傾向が出ていると言って良さそう。

ちなみに、「1枠」の3勝中、2勝は先手を奪った逃げ馬。
まだまだ経験の少ない2歳馬だけに、内々で揉まれるよりは、外からスムーズに競馬を進めたいところだ。

牝馬の好走率が高い！

【牡馬牝馬別の成績】

過去10年で「牝馬」はのべ10頭が出走して1勝、2着1回、3着1回。
好走率は総じて「牡馬」より高くなっているが、直近4年は「牝馬」の出走自体が無い状況だ。

「牝馬」の好走率は高いものの、基本的には「牡馬」が中心と見て良いだろう。

【2歳重賞】

南関東の2歳重賞は牝馬限定戦を含めて10レース。
平和賞より前に実施される2歳重賞は4レースあるが、転戦実績は少ないので今年のレース結果をご紹介しよう。

【ルーキーズサマーカップ】

浦和1,400mで争われる「ルーキーズサマーカップ(S3)」。
南関東では最初に行われる2歳重賞として2023年に新設された。

2024年は5着のオニアシが参戦して平和賞でも5着。

2025年ルーキーズサマーカップの結果

【若武者賞】

2022年までは準重賞として行われてきた川崎1,500m戦が「S3重賞」に昇格。
「鎌倉記念(S2)」⇒「全日本2歳優駿(Jpn1)」へと繋がるローテーションが確立した形だ。

2024年は3着のプレミアムハンドが平和賞でも3着、6着のレッドサラマンダーはシンガリ負けだった。

なお、2025年は天候不順、馬場不良により取り止めとなっている。

2025年若武者賞の結果(開催取り止め)

【ゴールドジュニア】

2020年に重賞へと昇格した「ゴールドジュニア(S3)」。
重賞昇格元年は4頭のゴールドジュニア出走馬が平和賞に参戦し、2着のマカベウスが見事に平和賞を制している。

2024年はオニアシがゴールドジュニアにも参戦していて8着、平和賞では5着だった。

2025年ゴールドジュニア記念の結果

【鎌倉記念】

川崎1,600mで争われる「鎌倉記念(S2)」。
他の2歳重賞と比較すると転戦が多く、その内訳は下表の通りだ。

※2024年は6着ハセノブライアンが平和賞8着、7着レッドサラマンダーが同9着。

2025年鎌倉記念の結果

【平和賞トライアル】

年によってレースは異なるが、今年は船橋1,700mのチバテレ盃がトライアルとなっている。

2025年チバテレ盃(平和賞TR)の結果

今回の「南関データ分析」はここまで！
次回は11月12日(水)に大井競馬場で行われる「ハイセイコー記念(S1)」です！

南関データ分析とは

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