~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2025年11月18日(火) 
サラ系2歳牝馬 川崎1,600m
ローレル賞(S2)

レース紹介

2歳牝馬重賞「ローレル賞(S2)」
南関東では最初の2歳牝馬重賞!
本競走の1~3着馬には、大晦日2歳女王決戦「東京2歳優駿牝馬(S1)」の優先出走権が付与される。

▼データ分析のポイント
・1~5番人気が全10勝
・ホッカイドウ所属馬に注目
・小町特別の連対馬に注目

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2024年 ウィルシャイン 船橋 ジャスタウェイ 5人気
2023年 ミスカッレーラ 船橋 シニスターミニスター 1人気
2022年 マカゼ 川崎 フリオーソ 1人気
2021年 スティールルージュ 北海道 マジェスティックウォリアー 4人気
2020年 ケラススヴィア 浦和 サウスヴィグラス 3人気
2019年 ブロンディーヴァ 川崎 スマートファルコン 1人気
2018年 アークヴィグラス 川崎 サウスヴィグラス 2人気
2017年 ゴールドパテック 川崎 ゴールドアリュール 3人気
2016年 アップトゥユー 北海道 サウスヴィグラス 3人気
2015年 モダンウーマン 北海道 サウスヴィグラス 2人気

新時代のダート界を勝ち残る種牡馬は!?

ローレル賞は「サウスヴィグラス産駒」と「ゴールドアリュール産駒」が大活躍していた重賞。
時代は流れ、両馬(産駒)亡き2021年以降は全て異なる種牡馬の産駒が勝利している。

2024年の南関東リーディングサイアー(収得賞金)は1位から「シニスターミニスター」「マジェスティックウォリアー」「ホッコータルマエ」の順。
この3頭の中からはシニスターミニスター、マジェスティックウォリアーの産駒がローレル賞を勝利している。

2025年も残すところ約2か月。
11/7時点での南関東リーディングサイアー(収得賞金)は「1位:ホッコータルマエ」「2位:キズナ」「3位:パイロ」。
特に1位、2位争いはし烈を極めており、ホッコータルマエは全サイアーで出走頭数が最も多く、
キズナは東京ダービー馬ナチュラルライズなどを擁する。
両サイアーは初の南関東リーディングがかかっており、年末の大井開催までこの争いは続いていくことだろう。

過去10年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら
2025年リーディングサイアー(収得賞金)はこちら

御神本騎手 vs 北海道

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2024年 本田 正重 今野 忠成 御神本 訓史
2023年 御神本 訓史 小野 楓馬 吉原 寛人
2022年 矢野 貴之 御神本 訓史 本橋 孝太
2021年 桑村 真明 御神本 訓史 本橋 孝太
2020年 森 泰斗 石川 倭 矢野 貴之
2019年 御神本 訓史 笹川 翼 赤岡 修次
2018年 瀧川 寿希也 矢野 貴之 阿部 龍
2017年 瀧川 寿希也 森 泰斗 御神本 訓史
2016年 阿部 龍 赤岡 修次 森 泰斗
2015年 阿部 龍 本田 正重 井上 俊彦

南関東のトップジョッキー vs 北海道のトップジョッキー!

南関東所属では「御神本訓史騎手」が2勝、2着2回、3着2回と大車輪の活躍。
その内訳は「船橋所属馬:1勝、2着2回、3着1回」、「川崎所属馬:1勝」で、2017年の3着のみ「北海道所属馬」の手綱を取っている。
現在、4年連続して「船橋所属馬」とコンビを組み3着内に好走しているので、「御神本騎手×船橋所属馬」の組み合わせとなれば注目したい。

対する北海道所属騎手(太字)は「阿部龍騎手」「桑村真明騎手」の他、「石川倭騎手(※)」「井上俊彦騎手」「小野楓馬騎手」に3着内実績がある。
※当時は佐賀所属(期間限定騎乗)として参戦

ここでは、2023年の2着「小野楓馬騎手」をご紹介。

2020年にNARグランプリ「優秀新人騎手賞」を受賞。
今年はソルジャーフィルドとのコンビで当地三冠を達成、さらにベストグリーンで重賞3勝したほか、
「エーデルワイス賞(門別・Jpn3)」などを勝利している。
また、今年は初めてとなる年間100勝を達成し、当地のリーディングでは3位と躍進。
成長著しい25歳のヤングジョッキー、勝負服の呼称は「胴桃、黒こま形、袖黒、桃二本輪」だ。

ホッカイドウ競馬は冬季休催があるため、2025年シーズンは11月13日(木)まで。
最後の開催まで注目レース目白押しだが、シーズン終了後のローレル賞にも注目となるだろう。

川崎&ホッカイドウ競馬が好成績

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 1 1 3 11 6.3% 12.5%
船橋 2 4 1 28 5.7% 17.1%
大井 0 0 1 15 0.0% 0.0%
川崎 4 3 2 43 7.7% 13.5%
南関以外 3 2 3 11 15.8% 26.3%

ローレル賞は2011年から全国に門戸が開かれている。
そういった意味では、過去10年で3勝を挙げる「南関以外の所属馬」は要注目だが、これは全て「ホッカイドウ競馬」が該当。
2歳戦のメッカとしても知られるホッカイドウ競馬からの遠征馬には要注目だろう。

また、地元「川崎所属馬」も4勝、2着3回、3着2回と好成績。
2017年~2019年にかけて3連覇を達成し、2022年にはマカゼが勝利を手にした。

質の高さには定評あり!

【デビューした地区別の成績】

デビュー地区 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
南関東 5 7 6 89 4.7% 11.2%
ホッカイドウ競馬 5 3 4 17 17.2% 27.6%
その他 0 0 0 2 0.0% 0.0%

「ホッカイドウ競馬デビュー馬」の質の高さが際立つ。
過去10年で5勝、2着3回、3着4回の成績を残しており、3着内を外した年は1回、連対を外した年も2回しかない。

なお、前項の「川崎所属馬による3連覇」のうち、2頭は「ホッカイドウ競馬」でデビューした馬だったことを付け加えておこう。

3着内の83.3%が5番人気以内

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 3 1 2 4 30.0% 40.0%
2人気 2 0 4 4 20.0% 20.0%
3人気 3 4 1 2 30.0% 70.0%
4人気 1 1 0 8 10.0% 20.0%
5人気 1 2 0 7 10.0% 30.0%
6人気以下 0 2 3 83 0.0% 2.3%

上位人気馬が活躍する傾向にあり、「1~3番人気馬」を合計すると8勝、2着5回、3着7回。
特に「3番人気馬」が高いレベルで安定しており、勝率30.0%、連対率70.0%、3着内率80.0%とハイアベレージをマークしている。

さらに、上記を「5番人気以内」とすると10勝、2着8回、3着7回。
馬券圏内の83.3%を「5番人気以内」が占めるているのだ。

2歳牝馬重賞は難しい?

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2024年 1,140 6,420 289,210
2023年 170 490 2,030
2022年 330 970 18,990
2021年 750 2,560 46,180
2020年 890 4,450 25,500
2019年 370 2,930 19,560
2018年 440 3,480 45,390
2017年 750 3,280 28,410
2016年 440 1,750 11,900
2015年 430 330 2,840
平均 571 2,666 49,001

「単勝」は平均571円。
過去10年の優勝馬は1~5番人気馬で決まっているので、「単勝」の配当は非常に落ち着いている。

一方、「馬複」「三連単」はやや高配当の傾向。
「馬複」は4桁配当が7回で平均2,666円、「三連単」は2015年&2023年を除いた全ての年で万馬券だ。

データ上、馬券圏内は5番人気以内が多いものの、人気通りの着順、組み合わせとはなっていないのもまた事実。
2歳牝馬、加えて南関以外からの遠征馬も参戦してくるだけに、馬券検討も難しくなっているようだ。

内枠は鬼門

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1枠 0 1 1 8 0.0% 10.0% 20.0%
2枠 0 3 0 7 0.0% 30.0% 30.0%
3枠 1 2 4 12 5.3% 15.8% 36.8%
4枠 3 1 0 15 15.8% 21.1% 21.1%
5枠 1 1 2 16 5.0% 10.0% 20.0%
6枠 3 0 0 17 15.0% 15.0% 15.0%
7枠 1 1 2 16 5.0% 10.0% 20.0%
8枠 1 1 1 17 5.0% 10.0% 15.0%

「3枠」~「8枠」が良く、内枠は苦戦というデータ。
現在、「3枠」~「6枠」の真ん中枠が8連勝中だが、「3枠」~「8枠」は横一線と言って良さそう。

一方、苦戦を強いられているのが未勝利の「1枠」と「2枠」。
過去24回の歴史を紐解いてみても、「1枠」の優勝歴はなく、「2枠」は2011年を最後に勝利から遠ざかっているのだ(優勝3回)。

まだまだ経験値の浅い2歳牝馬だけに、内々で揉まれる枠は鬼門となっているのだろう。

トライアルレース!

【小町特別の着順別の成績】

小町特別着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
小町特別1着 1 1 0 6 12.5% 25.0%
小町特別2着 1 2 0 4 14.3% 42.9%
小町特別3着 0 1 0 5 0.0% 16.7%
小町特別4着以下 0 0 0 12 0.0% 0.0%

※2016年は未実施

川崎1,500mを舞台に行われている2歳牝馬限定戦(2018年・2019年は1,600m)。
2023年より「ローレル賞トライアル」として実施されているが、以前からローレル賞との関連性は高い。

過去10年の1、2着馬はのべ15頭がローレル賞に参戦して2勝、2着3回。
2022年のローレル賞優勝馬マカゼは、小町特別2着をステップに重賞ウイナーまで上り詰めた。

小町特別で4着以下だった馬が巻き返した例はなく、小町特別で連対 ⇒ ローレル賞好走の流れが明確に出ている。
なお、小町特別3着馬の好走例は、2024年ローレル賞2着のオリコウデレガンスが唯一である。

2025年小町特別の結果

鎌倉記念3着馬が好相性!

【鎌倉記念の着順別の成績】

鎌倉記念着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
鎌倉記念1着 0 0 0 0 - -
鎌倉記念2着 0 0 0 1 0.0% 0.0%
鎌倉記念3着 1 0 1 0 50.0% 50.0%
鎌倉記念4着以下 0 0 1 7 0.0% 0.0%

川崎1,600mで行われる2歳重賞「鎌倉記念(S2)」。
2022年までは鎌倉記念1~3着の牝馬にローレル賞の優先出走権が付与されていた。
※2023年以前は1,500mで実施
※2023年以降はローレル賞への優先出走権なし

「鎌倉記念1~3着」の牝馬は過去10年でのべ3頭が参戦して1勝、3着1回の成績。
好走した2頭は「鎌倉記念3着」からのローテーションだ。

なお、2025年の鎌倉記念は全て牡馬で争われたので、本項目は参考データとしてご覧頂きたい。

2025年鎌倉記念の結果


今回の「南関データ分析」はここまで!
次回はローレル賞の翌日、11月19日(水)に川崎競馬場で行われる「ロジータ記念(S1)」です!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
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