~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2025年3月20日(木祝) 
サラ系3歳牝馬 浦和1,500m
桜花賞(S1)

レース紹介

桜の女王決定戦「桜花賞(S1)」
南関東牝馬クラシック開幕!
第1戦は浦和1,500mで争われる桜花賞だ!

なお、2025年の南関東牝馬クラシックは以下の日程で行われる。

▽3/20【浦和1,500m】桜花賞(S1)
▽4/30【大井1,800m】東京プリンセス賞(S1)
▽6/18【川崎2,100m】関東オークス(Jpn2)

「東京プリンセス賞」「関東オークス」はナイターで行われるため、
距離、コース、開催時間と全て異なる条件で争われるタフなクラシックロードだ。

▼データ分析のポイント
・浦和所属馬が5勝の活躍
・優勝馬は「1人気」or「3人気」
・ユングフラウ賞組と2歳女王が好成績

【過去10回の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2024年 プリンセスアリー 浦和 キズナ 3人気
2023年 メイドイットマム 船橋 ノヴェリスト 1人気
2022年 スピーディキック 浦和 タイセイレジェンド 1人気
2021年 ケラススヴィア 浦和 サウスヴィグラス 1人気
2020年 アクアリーブル 船橋 パイロ 3人気
2019年 トーセンガーネット 浦和 アグネスデジタル 1人気
2018年 プロミストリープ 大井 ヘニーヒューズ 1人気
2017年 スターインパルス 浦和 サウスヴィグラス 3人気
2016年 モダンウーマン 川崎 サウスヴィグラス 1人気
2015年 ララベル 大井 ゴールドアリュール 3人気

桜花賞と抜群の相性を誇ったサウスヴィグラス産駒が不在となって3年。
2022年はタイセイレジェンド産駒、2023年はノヴェリスト産駒、2024年はキズナ産駒と異なる種牡馬の子供たちが勝利を飾った。

2025年のリーディングサイアー(収得金額順)は「1位:ホッコータルマエ」「2位:ゴールドドリーム」「3位:シニスターミニスター」。
とりわけ、2位につけている「ゴールドドリーム」は現3歳世代がファーストクロップだけにその活躍は目覚ましい。

また、2024年の桜花賞馬を輩出した「キズナ」は現在4位につけているが、2024年にはJRAでもリーディングサイアーを獲得。
現在のトレンドの産駒が勝利するのか、それとも地方競馬らしい希少な血統馬が勝利するのか、楽しみは尽きないところだ。

※3/7時点のデータ

過去10年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら
2025年南関東リーディングサイアーはこちら

本橋騎手、御神本騎手、笹川騎手が好調

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2024年 森 泰斗 本橋 孝太 本田 正重
2023年 本橋 孝太 御神本 訓史 笹川 翼
2022年 御神本 訓史 達城 龍次 笹川 翼
2021年 森 泰斗 矢野 貴之 伊藤 裕人
2020年 山本 聡哉 森 泰斗 笹川 翼
2019年 左海 誠二 山崎 誠士 瀧川 寿希也
2018年 御神本 訓史 笹川 翼 今野 忠成
2017年 石崎 駿 今野 忠成 矢野 貴之
2016年 山崎 誠士 真島 大輔 笹川 翼
2015年 真島 大輔 田中 学 森 泰斗

直近3年は特定の騎手に良績が集中。
「本橋孝太騎手」と「御神本訓史騎手」がともに1勝、2着1回、「笹川翼騎手」が3着2回となっている。

「笹川翼騎手」はなかなか桜花賞のタイトルに手が届かないが、2025年の浦和リーディングとして是非とも注目したいところ。
※2/28時点のデータ

さて、騎手の話題として触れておきたいのは「騎手服の変更」についてだ。
南関東をはじめとした地方競馬では騎手毎に決まった騎手服(服色)を着用しているが、2025年3月31日より以下の3名が服色を変更する。

▽達城龍次騎手
【黒、桃のこぎり歯形 ⇒ 白、鼠うろこ、袖鼠一本輪】
達城龍次騎手

▽川島正太郎騎手
【胴茶、そで白 ⇒ 海老、白銭形散、海老袖】
川島正太郎騎手

▽木間塚龍馬騎手
【青、右黄たすき ⇒ 黒、黄十字襷、袖黄一本輪】
木間塚龍馬騎手

2022年に2着と好走した達城龍次騎手も騎手服を変更。
重賞では「馬主服」を着用するケースもあり、桜花賞では見られないかもしれないが、上記3名の旧騎手服姿は3月で見納めとなる。

地元勢の好走率が高い

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 5 1 0 12 27.8% 33.3%
船橋 2 2 3 19 7.7% 15.4%
大井 2 4 4 23 6.1% 18.2%
川崎 1 2 3 21 3.7% 11.1%
南関以外 0 1 0 4 0.0% 20.0%

地元の「浦和所属馬」が5勝、2着1回。
出走頭数が少ないこともあるが、勝率、連対率ともに頭一つ抜けている。

また、2024年は同年3月での引退を表明していた岡田一男調教師がプリンセスアリーで優勝。
その時の鞍上は奇しくも後に引退する森泰斗騎手だったわけだが、師のラスト重賞でのタイトル奪取は大きな感動を生んだ。

1人気&3人気から手広く?

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 6 0 0 4 60.0% 60.0%
2人気 0 3 3 4 0.0% 30.0%
3人気 4 1 1 4 40.0% 50.0%
4人気 0 1 1 8 0.0% 10.0%
5人気 0 1 0 9 0.0% 10.0%
6人気以下 0 4 5 50 0.0% 6.8%

「1番人気馬」が6勝、4着以下4回という信頼度。
次いで好成績は「3番人気馬」の4勝、2着1回、3着1回なので、
「1番人気馬」が4着以下に敗れたレースは全て「3番人気馬」が勝利していることになる。

一方、紐にマークしたいのは2着4回、3着5回の「6番人気以下」の馬たち。
さらに注目したいのは「複数頭は好走しない」というところで、
過去10年を紐解くと2018年を除く全ての年で「6番人気以下」が1頭だけ好走している。

データ上では「1番人気馬」を頭固定して流す、もしくは「3番人気馬」を頭にして高配当を狙う…といったところだろうか。

流すなボックス!?

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2024年 610 10,690 91,880
2023年 180 390 7,380
2022年 250 5,660 25,750
2021年 130 270 4,040
2020年 1,080 6,880 115,730
2019年 170 1,450 7,250
2018年 130 1,430 6,170
2017年 530 3,270 37,410
2016年 110 260 3,410
2015年 410 940 19,570
平均 360 3,124 31,859

前項の「人気別成績」のとおり、上位人気馬が順当に勝利を手にしている。
それゆえ、「単勝配当」は4桁配当が1度あるのみで、その他は全て3桁配当での決着となっている。

「馬複」と「三連単」は組み合わせで妙味有。
1番人気が馬券に絡まなかった2015年・17年・20年・24年は「馬複」「三連単」ともに高配当だが、
それ以外の年も1番人気馬が勝利している割には高めの配当と言えるかもしれない。

1番人気 or 3番人気から手広く流したり、またはBOXにしても傾向的にはトリガミにはならなそうだ。

2023年から桜花賞は1,500m!

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 1 0 1 7 11.1% 11.1%
2枠 1 2 4 3 10.0% 30.0%
3枠 3 1 0 6 30.0% 40.0%
4枠 1 1 2 6 10.0% 20.0%
5枠 3 2 0 7 25.0% 41.7%
6枠 0 2 2 15 0.0% 10.5%
7枠 0 1 0 19 0.0% 5.0%
8枠 1 1 1 16 5.3% 10.5%

桜花賞の舞台は「浦和1,500m」!

2022年までは南関東屈指の難コース「浦和1,600m」だったが、2023年からは従来よりもフラットな条件「1,500m」に変更となった。
これによりフルゲートが「11頭」⇒「12頭」となり、桜花賞に出走するチャンスも「1枠」だが広がったことになる。

こちらの図は浦和のコース形態。
青丸が1,600mのスタート地点、赤丸が1,500mのスタート地点だが、直線を目一杯使っての先行争いが可能となったのだ。
コース図

続いては、浦和1,500mの傾向。
人気&枠番別の成績(直近3か月)はこちらよりご確認頂きたい。

枠番別の成績は1枠と6枠以降が好成績を残しているように見える。
浦和1,500mは4コーナーの引き込み線からコーナーに向かってスタートするため、真ん中の枠は内と外から挟まれるのかもしれない。

なお、浦和1,500mとなってからの桜花賞の結果は以下の通りだ。
傾向とはやや異なり真ん中の枠が活躍しているが果たして…

▽2023年:「1着:5枠」「2着:8枠」「3着:4枠」
▽2024年:「1着:4枠」「2着:6枠」「3着:2枠」

大注目のユングフラウ賞組!

【ユングフラウ賞の着順別の成績】

ユングフラウ賞着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
ユングフラウ賞1着 1 1 1 6 11.1% 22.2%
ユングフラウ賞2着 3 0 1 4 37.5% 37.5%
ユングフラウ賞3着 0 3 0 5 0.0% 37.5%
ユングフラウ賞4着以下 2 2 4 33 4.9% 9.8%
合計 6 6 6 48 9.1% 18.2%

桜花賞トライアルの「ユングフラウ賞(S2)」。
過去10年の「ユングフラウ賞」出走組から6頭の桜花賞馬を輩出している最重要トライアルだ。

「ユングフラウ賞」優勝馬は9頭が桜花賞に参戦して1勝、2着1回、3着1回。
“最有力馬の1頭”としては物足りない成績だが、4着以下に敗れた6頭中、5頭が「6枠」より外側のゲートだった。
(桜花賞が1,500mとなった2023年はサーフズアップが桜花賞2着[8枠]、2024年はミチノアンジュが同3着[2枠])

なお、「ユングフラウ賞」出走馬の桜花賞での成績は6勝、2着6回、3着6回。
実に6割の桜花賞3着内馬を送り出しているのである。

2025年ユングフラウ賞の結果

それでは、参考までに「ユングフラウ賞」“未出走馬”の成績を見てみよう。

【ユングフラウ賞未出走組の成績】

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
ユングフラウ賞未出走組 4 4 4 31 9.3% 18.6%

※ユングフラウ賞除外馬を含む

勝率、連対率はユングフラウ賞「出走組」と大差はない。
ちなみに、「未出走組」の優勝馬はララベル、プロミストリープ、スピーディキック、メイドイットマムの4頭。
ララベル・スピーディキック・メイドイットマムの3頭は前年末の「東京2歳優駿牝馬(S1)」を制した2歳女王。
プロミストリープはJRA2戦全勝の素質馬だった。

すなわち、桜花賞馬に輝くのはユングフラウ賞組 or 絶対的な女王というのがデータ上からは読み解ける。

桜花賞には直結しない!?

【桃花賞の着順別の成績】

桃花賞着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
桃花賞1着 0 1 1 5 0.0% 14.3%
桃花賞2着 0 0 1 4 0.0% 0.0%
桃花賞3着 1 0 0 1 50.0% 50.0%
桃花賞4着以下 0 1 0 6 0.0% 14.3%

※2018年は走路コンディション不良の為、競走取止

大井1,600mで行われる「桃花賞(とうかしょう)」。
3歳牝馬限定の準重賞競走で、1着馬には桜花賞への優先出走権が付与されている。

「桃花賞」1~3着馬は、のべ14頭が参戦して1勝、2着1回、3着2回。
同4着以下からは2着1回となっているので、本番である桜花賞との関連性は低いものの、軽視は禁物というデータだ。

2025年桃花賞の結果

2歳女王の貫禄!

【東京2歳優駿牝馬の着順別の成績】

東京2歳優駿牝馬着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
東京2歳優駿牝馬1着 5 0 2 1 62.5% 62.5%
東京2歳優駿牝馬2着 0 2 0 7 0.0% 22.2%
東京2歳優駿牝馬3着 0 1 1 4 0.0% 16.7%
東京2歳優駿牝馬4着以下 1 2 2 29 2.9% 8.8%

前年末に行われる2歳女王決戦「東京2歳優駿牝馬(S1)」。

過去10年で8頭の2歳女王が桜花賞に出走して5勝、3着2回。
2020年のレイチェルウーズが5着に敗れた以外は、全て馬券圏内に入っているのだ。
「桜花賞」と「東京2歳優駿牝馬」ではコース設定が全く異なるものの、2歳女王がその実力を遺憾なく発揮している。

また、「東京2歳優駿牝馬」で4着以下に敗れた馬も1勝、2着2回、3着2回と侮れない。

2024年東京2歳優駿牝馬の結果


今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は3月26日(水)に大井競馬場で行われる羽田盃TR「京浜盃(Jpn2)」を特別公開します♪

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
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