~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2025年9月10日(水) 
サラ系3歳 川崎2,100m
戸塚記念(S1)

レース紹介

初秋の3歳重賞「戸塚記念(S1)」
春のクラシック出走組と黒潮盃組、さらには夏の上がり馬が激突。
3歳ダート三冠最終戦「ジャパンダートクラシック(Jpn1)」を占う意味でも重要な一戦だ。

▼データ分析のポイント
・上位人気馬が活躍も高配当が期待できる
・黒潮盃優勝馬は信頼度?
・自己条件を勝ち上がった馬を狙いたい

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2024年 サントノーレ 大井 エピカリス 1人気
2023年 ヒーローコール 浦和 ホッコータルマエ 1人気
2022年 スピーディキック 浦和 タイセイレジェンド 1人気
2021年 セイカメテオポリス 大井 マジェスティックウォリアー 7人気
2020年 ティーズダンク 浦和 スマートファルコン 3人気
2019年 ヒカリオーソ 川崎 フリオーソ 1人気
2018年 チャイヤプーン 船橋 フェデラリスト 5人気
2017年 カンムル 浦和 サマーバード 4人気
2016年 ベルゼブブ 浦和 アグネスデジタル 3人気
2015年 ミスアバンセ 船橋 パイロ 5人気

2017年以前(S2重賞)は「別定戦」として実施されていたが、S1昇格とともに「定量戦」へと変更。
実績馬が出走しやすくなったこともあり、レースレベルは格段に向上していると言えるだろう。

2018年以降で実績馬が勝利したケースといえば東京ダービー馬ヒカリオーソと牝馬二冠スピーディキック。
さらには、3歳ダート三冠が創設された2024年には「京浜盃(Jpn2)」覇者サントノーレが勝利している。

その他にもティーズダンク、セイカメテオポリス、ヒーローコールといった輝かしい実績を持つ馬が存在感を見せてきた。

過去10年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

2日連続重賞タイトル奪取の可能性も!?

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2024年 笹川 翼 本田 正重 御神本 訓史
2023年 森 泰斗 安藤 洋一 達城 龍次
2022年 山崎 誠士 張田 昂 真島 大輔
2021年 矢野 貴之 森 泰斗 張田 昂
2020年 笹川 翼 左海 誠二 西村 栄喜
2019年 山崎 誠士 森 泰斗 笹川 翼
2018年 森 泰斗 町田 直希 御神本 訓史
2017年 左海 誠二 石崎 駿 中野 省吾
2016年 山崎 誠士 吉原 寛人 真島 大輔
2015年 矢野 貴之 澤田 龍哉 吉原 寛人

川崎所属の「山崎誠士騎手」が過去10年で3勝の活躍。
同一開催で行われる「若武者賞」でも好相性なので、2日連続の重賞制覇も期待できそう。

また、「笹川翼騎手」も過去10年で2勝、3着1回と好成績を残している。
有力馬の手綱を取るケースが多いジョッキーではあるが、今年は初の川崎リーディングも視野に入るところだ。

2025年川崎リーディングはこちら

浦和所属馬が好調

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 5 2 0 18 20.0% 28.0%
船橋 2 4 5 42 3.8% 11.3%
大井 2 3 4 20 6.9% 17.2%
川崎 1 1 1 24 3.7% 7.4%

「浦和所属馬」が5勝、2着2回と抜群の成績。
直近でも2020年ティーズダンク、2022年スピーディキック、2023年ヒーローコールとネームバリューのある馬が勝利している。

一方、地元の「川崎所属馬」は1勝、2着1回、3着1回と苦戦中。
好走例は2019年1着のヒカリオーソまで遡る必要があり、直近5年は掲示板が一杯と言う成績だ。

人気薄の好走も少なくない

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 4 2 0 4 40.0% 60.0%
2人気 0 2 2 6 0.0% 20.0%
3人気 2 1 1 6 20.0% 30.0%
4人気 1 1 2 6 10.0% 20.0%
5人気 2 2 0 6 20.0% 40.0%
6人気以下 1 2 5 76 1.2% 3.6%

「1番人気」で勝利した4頭は2019年ヒカリオーソ、2022年スピーディキック、2023年ヒーローコール、2024年サントノーレ。
一方、「1番人気馬」が4着以下に敗れた4回の内訳は春のクラシックホース2頭、黒潮盃覇者2頭となる。

春のクラシック戦線で大活躍してきた馬が貫禄を示す反面、あっさりと敗れてしまうシーンもあるので難解だ。

また、注目したいのは「6番人気以下」の1勝、2着2回、3着5回だろう。
夏の疲れ、秋初戦、トリッキーな川崎コース…様々な要因も重なり一筋縄ではいかないレースとなっている。

ちなみに、「1・2番人気馬」がどちらも4着以下に敗れた年は過去10年で1回。
しかしながら、「1・2番人気馬」によるワンツーも1回しかない。

高配当が期待できそう

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2024年 240 1,480 7,990
2023年 140 250 3,700
2022年 260 7,530 238,370
2021年 2,420 6,270 67,800
2020年 410 1,590 13,980
2019年 230 270 1,440
2018年 1,430 1,010 28,630
2017年 1,280 3,310 201,440
2016年 1,520 1,470 68,340
2015年 590 19,640 402,040
平均 852 4,282 103,373

2018年から「S1重賞」に昇格し、定量戦として行われている。
これに伴い実績馬も出走しやすく、毎年のように1・2番人気馬が好走しているが、配当面となると決して堅くはない。

買い目は多くなるが、1番人気 or 2番人気を軸に手広く流して高配当をゲットしたいところだ。

内~外まで満遍なく

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 2 0 1 7 20.0% 20.0%
2枠 1 1 0 8 10.0% 20.0%
3枠 2 2 1 13 11.1% 22.2%
4枠 1 0 0 17 5.6% 5.6%
5枠 2 1 1 15 10.5% 15.8%
6枠 0 2 3 15 0.0% 10.0%
7枠 2 1 1 16 10.0% 15.0%
8枠 0 3 3 13 0.0% 15.8%

川崎2,100mは「川崎記念(Jpn1)」や「関東オークス(Jpn2)」が行われるコース。
スタミナはもちろんのこと、コーナーを6回通過する器用さ、川崎競馬場でのコース経験などが求められる。

コーナー6回、外々を回らされるとロスが大きく、各馬のコース取りには注目となるが、「枠番別の成績」としては内/外で大きな差は出ていない。
勝利実績のない「6枠」と「8枠」も3着内率で見ると「6枠:4位」「8枠:1位」と全く劣らないところだ。

強い牝馬が台頭!

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 8 10 9 86 7.1% 15.9%
牝馬 2 0 1 18 9.5% 9.5%
セン馬 0 0 0 0 - -

「牡馬8勝」に対して「牝馬2勝」と「牝馬」の成績は悪くない。

「3歳牝馬」にとって、秋の目標の1つは11月に行われる「ロジータ記念(S1)」。
ロジータ記念は「川崎2,100m」で行われることもあり、同舞台の戸塚記念には有力牝馬が参戦する傾向にある。
“夏は牝馬”という格言もある通り、暑い時期に行われる3歳重賞では見逃せない存在だ!

芙蓉賞はハイレベル!?

【芙蓉賞の着順別の成績】

芙蓉賞着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
芙蓉賞1着 1 1 1 6 11.1% 22.2%
芙蓉賞2着 0 0 0 7 0.0% 0.0%
芙蓉賞3着 0 0 1 7 0.0% 0.0%
芙蓉賞4着以下 0 0 0 13 0.0% 0.0%

川崎2,000mで行われる戸塚記念TR「芙蓉賞」。
2017年までは出走条件が「B3以下」だったが、2018年からは「A1以下」の馬にも門戸が開かれている。

「芙蓉賞」優勝馬は過去10年で9頭が参戦。
結果は1勝、2着1回、3着1回となっているので、戸塚記念にはあまり直結していないのが現状だ。

2025年芙蓉賞の結果

黒潮盃からの巻き返し!

【黒潮盃の着順別の成績】

黒潮盃着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
黒潮盃1着 1 0 1 4 16.7% 16.7%
黒潮盃2着 1 1 1 2 20.0% 40.0%
黒潮盃3着 0 1 0 4 0.0% 20.0%
黒潮盃4着以下 0 1 4 28 0.0% 3.0%

戸塚記念の約1か月前に大井競馬場で行われる3歳重賞「黒潮盃(S3)」。
条件が「大井1,800m」⇒「川崎2,100m」に替わるが、その関連性はどうだろう。

過去10年の「黒潮盃」優勝馬は6頭が戸塚記念に出走して1勝、3着1回、4着以下4回。
いずれも戸塚記念では「2番人気以内」に支持されていたので、やや物足りない成績かもしれない。
なお、唯一の優勝馬は2023年ヒーローコールとなるが、これは2013年以来、実に10年ぶりの出来事だった。

逆に「黒潮盃」で敗れた馬たち、特に「黒潮盃」4着以下から巻き返す馬は少なくない。
大井 ⇒ 川崎の条件替わりで一変する馬を見つけるのも馬券検討の一つと言ってよさそうだ。

2025年黒潮盃の結果

関東オークス上位馬には大注目!

【関東オークスの着順別の成績】

関東オークス着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
関東オークス1着 0 0 0 0 - -
関東オークス2着 0 0 0 2 0.0% 0.0%
関東オークス3着 1 0 1 0 50.0% 50.0%
関東オークス4着以下 0 0 0 9 0.0% 0.0%

南関東牝馬クラシック第3戦「関東オークス(Jpn2)」。
戸塚記念と同舞台で行われるだけに、当然ながら注目のレースとなる。

関東オークスはJRA勢とのレースとなるだけに「上位争い = 実力馬」がそのまま当てはまる。
過去10年で「関東オークス」1~3着馬は戸塚記念に4頭参戦して1勝、3着1回。

2022年のスピーディキックは良い例だろう。

2025年関東オークスの結果

上がり馬vs重賞組

【戸塚記念1~3着馬の前走成績】

前走着順 1着 2着 3着
前走1着 4 3 2
前走2着 1 1 2
前走3着 2 1 2
前走4着以下 3 5 4

黒潮盃の「南関データ分析」と同様に、過去10年の「1~3着馬」の「前走成績」を調べてみた。

「前走1着」からは4頭の優勝馬が出ており、うち2頭は重賞以外のレースを勝ち上がってきている。
また、「前走が重賞以外」で3着内に好走した馬はのべ9頭いるが、うち6頭は前走を勝利していた上がり馬だ。

図式的には「前走勝利の上がり馬」 vs「重賞組」となるだろう。

川崎巧者は見逃せない!

【川崎コースの経験有無別の成績】

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
経験あり 8 7 6 77 8.2% 15.3%
経験なし 2 3 4 27 5.6% 13.9%

1周1,200mと小回りなコースは経験がものをいう!?
過去10年の優勝馬のうち、実に8頭が川崎コースの経験があり、2着&3着も「経験あり」が大勢を占めている。

さらに細かく見てみると、「経験あり」のうち、「川崎コース無敗馬」の成績は以下のとおり。

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
無敗馬 2 1 1 8 16.7% 25.0%

「経験あり」で戸塚記念を勝利した8頭中、2頭が「川崎コース無敗」を誇る“川崎巧者”。
あまりデータ的には強調できないが、「コース経験あり」よりも「コース無敗馬」の方が好走率は高くなっている。


今回の「南関データ分析」はここまで!
川崎競馬場は2日連続重賞!次回は戸塚記念の翌日、9月11日(木)に行われる「若武者賞(S3)」です!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
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(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
競走除外馬及び出走取消馬はデータには含めておりません。
また、当コンテンツの内容においては、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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