コラム”

「ダート競馬はむずかしい!?」
2016年12月12日

先週金曜日は中国南部の広州市に行っておりまして、そこでアイドルグループ「GNZ48」の公演を鑑賞。
なんというか、一般的な目線からすると若干キモチワルイ的なところがあるのかなあというのは正直なところ(汗)。
でもね、これが楽しいんですよ!
実際、楽しいと感じるかどうかは人それぞれなのでしょうけど、ハマる人はハマるということは実感。
だってGNZ48は「中国大型女子偶像団体」というのがサイドネーム。
なんとなく明日への希望みたいなものが感じられますよね!?
ちなみにわたくし、日本国内のAKBグループの公演をナマで見たことは一度もございません……
と楽しい2時間20分を過ごし、明けて土曜日は広州からバスでマカオ入り。
そうです、大儲けを実現した昨年の再現を狙ってマカオ競馬に突撃!!!
(コラム:2015年12月14日 ちょっとさみしいマカオ競馬にて記載)

ベネツィアンとかコンラッドとかカジノの新設が止まらないマカオのなかで、競馬場はポルトガル時代の空気が残ったまま。
土地の少ないマカオでこれだけの敷地を持っていて、さらに経営的に微妙となれば廃止という話が何回か出るのも仕方のないところ。
しかし今年の秋に発売のシステムを一新したってことは、まだまだやる気ありなのかしら?
以前はマークカードの裏が馬券になっていましたが、今はマークカードと馬券が別物。
3連複と3連単は下の欄を使って、それ以外の馬券(単勝・複勝・馬連・ワイド)は上の欄に記入します。
以前よりもわかりやすくなった感じがするかな。

マカオ競馬の新マークカード

(マカオ競馬の新マークカード)

しかし競馬場の寂れっぷりはさらに上昇。
昨年入った3階の特観席エリアは閉鎖されておりました……。
というわけで、一般客が入れるのはスタンドのいわゆるひな壇と、
パドックの上にあるゲストエリア(入場料38ドル=550円くらい。水1本とローストチキン付き)だけ。
でも今年は日本人が多かった!
ざっと見たところ40人か50人はいたような。
昨年は5人程度しかいなかったんですけど。
となると日曜日の香港国際競走にはどえらい数の日本人が突撃してくるのでは?
ということはとりあえずおいといて、マカオ競馬でまずはガンバロー!
10ドルのレープロ兼競馬新聞を手に入れて馬場に目を移すと、あれれ、芝のゴール板が倒れてる……

芝コースのゴール板が

(芝コースのゴール板が)

ということはうーむ、今日はダートだけの6レース編成ですか。
マカオでダートオンリーの日にくるのは初めてですわ。
ちょっと不安。
というのは、香港もそうだけれど、競走馬の大半は豪州出身。
ダート向きの血統の馬なんてほとんどいないわけですよ。
だからパドック診断をしてもよくわからんというのが正直なところ。
それでも3レースは2番と3番の一騎打ちと判断したら、まさにそのとおりの展開に!

しかし最後は2頭の間に最低人気の6番に割り込まれてしまってハズレ。
6番はパドックでマルをつけてから消した馬だけに悔やまれますわ(泣)。
ちなみに3連単は465.9倍……。
しかしこの日は当たらなさすぎ。
4レースは軸馬が4着で惜しかったからまあしょうがないとしても、5レースと6レースがどうにもならないくらいの大波乱!
5レースの1500m戦は8頭立てで、道中はダンゴ状態で進み、3コーナーでは私の馬券的に「そのまま!」という状況。
しかし展開的には先頭の馬が後続の各馬にプレッシャーを与えられている状態だったらしく、
4コーナーでは前崩れの様相になって、最低人気&最低ハンデ=最軽量の神聖小生が差し切り勝ち。
8頭立てなのに3連単は1409倍!

なんじゃそりゃと思いつつの最終6レース。
そしたらこんどはスタンドから見ても一目瞭然の超絶スローペースで、
またまた最低人気&最低ハンデの江河星夢が逃げ切り勝ちで、単勝57.95倍、3連単は2685.4倍。
しかし勝った馬は、前走が勝ち馬から10馬身差の10着、2走前が19馬身差の10着、3走前が42馬身差の11着ですよ。
これで徐々に前進していると評価するのはかなりむずかしい!

特観席のチケット売場が廃墟に

(特観席のチケット売場が廃墟に)

でも、帰りの無料バスのなかで考えましたわ。
今日は荒れるべくして荒れたのだろうと。
マカオ競馬は週に1~2日で1日あたり6レース。
さらにダート開催は芝より少なめ。
それじゃあ騎手だって「ダートでどう乗れば間違いがないのか」という、その経験値が上がりませんよね。
加えて芝向きの血統の馬ばかりなら、騎手も客も難しくなるのは明らか。
でも全敗はハラタツので、次は絶対に勝ってやる!
そう思えば週に5日の開催がある南関東は、競馬関係者にとってもファンにとってもいいですなあ。
さあ、今週水曜日は全日本2歳優駿ですよ!

◎リエノテソーロ
○ローズジュレップ
▲ストーンリバー
△キャッスルクラウン
△ヒガシウィルウィン
△フライングショット

北海道2歳優駿を制したエピカリスが出ていれば文句なしの本命だったのですが、
来年に備えて出走回避ということならば、同じくダートグレードを制したリエノテソーロが中心。
火曜日の雨を加味すれば、内枠から再度の好位差しが狙えそう。
ローズジュレップは前走の兵庫ジュニアグランプリで、川原正一騎手が“手応えがよすぎてどうしようか迷っちゃう”というような感じで勝利。
それを見る限りはフロックでもなんでもなく、単純に実力があるのだと判断します。
ストーンリバーは前走の北海道2歳優駿が中団から流れ込んだだけという結果。
それでも再度の川崎遠征ならば見直しが必要でしょう。
キャッスルクラウン、ヒガシウィルウィンは、前がもつれればというタイプの脚質だけに、ハマれば上位食い込みが狙えそう。
フライングショットは転入初戦ですが、徐々に上昇しているのはタートルボウル産駒の傾向っぽい感じがあるので、連下にマークしておきます。
JRA勢はリエノテソーロのほかに4頭出ていますが、ちょっと厳しいかなという印象。
先週のクイーン賞は大ハズレでしたが、今週も地方所属馬を重点的に狙ってみます!



プロフィール

プロフィール

浅野 靖典

1969年8月1日生まれ

1998年にグリーンチャンネル「中央競馬中継」のキャスターから競馬関係のキャリアをスタート。
現在は各種媒体に原稿を寄稿し、競馬関係のメディアにも出演。
JRA、青森、九州のセリ市場の司会進行役も担当している。
ときどきグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」で、ワゴン車の運転手として全国を放浪。
各地の地方競馬場には1~2年に一度以上は訪問している。

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