コラム

ニューイヤーカップ  

1月19日に浦和競馬場で行われたニューイヤーカップは、
直線で内を突いた2番人気ミゲルが4番人気リヴィフェイスとの競り合いをハナ差制して重賞初制覇を飾りました。

前3頭を見る形で内々を追走した本田正重騎手は「行く馬を行かせて2、3番手ぐらいの指示だったけど、ハナの後ろと思って内に入れた。
直線でどこか開けばって感じだった。距離がどうかと思ったけど、競馬が上手」とレースセンスを高く評価。

1,500メートルを克服してのタイトル獲得に山中尊徳調教師は「短距離で瞬発力を生かすタイプで1,200メートルの方がいいと思っていたけど、
ハイセイコー記念あたりから精神的に成長して折り合いがつくようになってきた」と充実ぶりに目を細めていました。

今後は放牧に出されてリフレッシュ。
京浜盃(3月30日、大井1,700メートル)から始動するか、
南関東3冠の第一弾・羽田盃(5月12日、大井1,800メートル)に直行するかも含めて未定ですが、
多くのクラシックホースが名を連ねる出世レースを制しただけに目が離せません。

『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は
◎ノブレスノア4着
〇ミゲル1着
▲リヴィフェイス2着
△ダイナソー3着
△カイル5着
で、押さえの◯▲で的中…。

ハイセイコー記念の勝ち馬で地元・浦和は3戦3勝のノブレスノアは、
全日本2歳優駿11着からの巻き返しを期待されて単勝1・8倍の断然人気に支持されましたが、ライバルに徹底的にマークされて4着。
森泰斗騎手の「2、3番手の馬に目標にされて厳しかった。これだけ人気をしていれば目標にされるのは仕方がない。頑張っていると思います」
との言葉通り、逃げ馬にとって不利な展開になっても0秒4差に食い下がっています。
少しでもマークがゆるむなら巻き返しがあるでしょう。

絶好のスタートを決めて2番手を進んだリヴィフェイスは、ゴール前の追い比べに敗れてハナ差の2着。
本橋孝太騎手は「道中けっこうプレッシャーがかかっちゃって馬にストレスがかかっていたから、それが最後の差かな」と
悔しさを見せていましたが、約3か月ぶりで勝ちに等しいレースぶりですから、上積みが見込める次走が楽しみです。

次走の要チェック馬は3番人気3着のダイナソーです。
約2か月半ぶりで転入初戦、初の左回りが小回りコースで評価を下げましたが、
さすがはホッカイドウ競馬2勝、ブリーダーズゴールドジュニアカップ3着、サッポロクラシックカップ2着、JBC2歳優駿6着の実績馬。
大外枠の不利に加え、スタートダッシュがつかず外々を回らされるロスがありながらも、
南関東生え抜きのライバルに0秒3差の接戦に持ち込みました。
これには矢野騎手も「惜しかった。外枠で出遅れて3番手だから内容的には一番強い競馬。
ハミ受けが悪く、最初(転入当初)は馬場を回らなくて、手探り手探りで本当に攻め馬ができなかった。そういう意味ではよく走っていると思う。
確実に良くなってくる。後々パンとすれば走ってくるし、今年中になんとかしたい。もっと距離があっていい」と3冠へ向けて確かな手応えをつかんでいました。

プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として20年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた確かな情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

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