コラム

TCK女王盃       

1月26日に大井競馬場で行われたTCK女王盃は、1番人気のJRAテオレーマが外から抜け出して貫録勝ち。
昨年のJBCレディスクラシックに次ぐ連勝で3つ目のタイトルを手に入れました。

前半3ハロン通過が38秒4、勝負どころでもペースは上がらず、
引き揚げてきたジョッキーが「遅い、遅い」と口々にした特殊な流れ。
レース上がり(3ハロン)37秒7の瞬発力勝負をメンバー最速の末脚で差し切ったのですから、テオレーマの強さが際立っていました。

馬のリズムを守って後方4番手を進んだ川田将雅騎手は
「気分良く上手に走ってくれていたと思います。最後は内からショウナンナデシコが迫りましたけれども、着差以上に余裕がありました」と
力の違いを見せつけたレースを振り返っています。

『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は
◎テオレーマ1着
〇レーヌブランシュ4着
▲ダイアナブライト7着
△メモリーコウ5着
△ブランクチェック3着
△リネンファッション9着
で、2着抜けでハズレ…。

JRA勢が4着まで独占する中、地方最先着を果たしたのは8番人気メモリーコウです。

転入初戦の東京シンデレラマイルで2着に入り、今回は真島大輔騎手から矢野貴之騎手にバトンタッチ。
1週前、最終追い切りで手応えをつかんでいただけに
「ペースが遅い。もう少し流れてくれればもっとこれると思う」と悔しさを見せる一方、
「展開の助けが必要だけど、いい馬です。折り合いさえつけば距離は延びても大丈夫。前向きで真面目すぎるけど、 むしろ1,600メートルよりいいと思う。あまり急かすより、かかり待ちで乗った方が最後まで走る。牝馬同士なら差はない」と力を再認識しています。
いまだ牝馬交流重賞は〈0214〉で掲示板(5着内)を外していませんから立派です。

転入初戦のクイーン賞を制して臨んだダイアナブライトは7番人気7着。

笹川翼騎手は「ペースが遅くて、少し競馬がしづらかった。今日に限っては展開面。
もっと距離があっていいし、(プラス20キロの464キロに)体重はあれぐらい増えていていい。張りがあって毛ヅヤも良かったし、最後も差はない」と
巻き返しを狙っています。

次に控える牝馬交流重賞はエンプレス杯(3月2日、川崎2,100メートル)。この2頭が駒を進めてくるなら楽しみです。

また、いったん先頭に立つ見せ場たっぷりの6着に粘り込んだ6番人気ダノンレジーナも要チェック。

本橋孝太騎手は「この馬の競馬はできたと思う。1ハロン短い方がベストかな」。
センス抜群で距離の融通性はありますが、重賞3勝をマークしている1,400メートル、1,600メートルが舞台なら牡馬相手でもチャンスが
あるでしょう。

プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として20年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた確かな情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

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