コラム

金盃         

2月9日に大井競馬場で行われた金盃は、
直線で抜け出した2番人気フレッチャビアンカが2走前の東京記念に次ぐ6つ目のタイトルを手に入れました。
約4か月ぶりだった報知オールスターCは7着に敗れましたが、休養明け2戦目でガラリ一変。

御神本訓史騎手は「4コーナー手前で外から来られたり、4コーナーの終わりで行くところがなかったりしましたが、
最後に少し内が開いて、馬がひるむことなくしっかり走ってくれました」とレースを振り返り、
「ゆくゆくはJRAの強い馬ともやれるように成長してくれれば」と期待を込めていました。

『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は
◎ウラノメトリア10着
〇セイカメテオポリス2着
▲フレッチャビアンカ1着
△サトノプライム3着
△サンビュート4着
△トーセンスーリヤ6着
で、押さえの▲◯で的中…。

トライアルを圧勝して1番人気に支持されたウラノメトリアは積極的にレースを運びましたが、
勝負どころから手応えが怪しくなり、直線で伸び切れず10着。

2015年に距離が変更されてからの最速タイムは、昨年のマンガンがマークした2分46秒1(稍重)で、
その時の前半ラップが3ハロン37秒7-5ハロン62秒7。
今回は2分47秒1(良)で3ハロン36秒6-5ハロン61秒3ですから、逃げ・先行馬にとってかなり厳しい流れでした。

矢野貴之騎手は「前半からまれたのがね。下げれば良かったんだけど、スタートを出て自分がその気になったのが…。
リズムが全然できていない。ゆっくり行けば良かったけど、勝つ気で乗ったぶん負けた」と悔しさをにじませていました。

重賞初挑戦でしたが、人気を背負っていたので仕方がありません。
まだA2の身なので再チャレンジに期待します。

同じ渡邉和雄厩舎のセイカメテオポリスはいったん先頭に立ったものの、勝ち馬の決め手に屈して2着。
本田正重騎手は「道中の手応えは良かったし、インを突くのは狙っていた通り。
でも、最後はじりじりだった。折り合いはつくし、少なくても2,000メートルぐらいあった方がいい。
力は出せている」とコメント。

過去最高の540キロの馬体は成長の証しで、懸念していた右回りコースへの適応力も示してきたので今後が楽しみです。

3着に追い込んだサトノプライムの張田昂騎手は
「自分の馬の行き脚がついてしまったからだけど、本来はあそこに行くべきではなかった」
と2周目3コーナーの不利を反省しつつ、「2,000メートルぐらいでは急がせる感じになるけど、
この距離なら自信を持って乗れる。最後はしっかり伸びてくれた」とステイヤーの資質を高く評価。

また、20年の新潟大賞典、21年の函館記念勝ち馬でJRAから再転入してきたトーセンスーリヤは0秒6差の6着。
山崎誠士騎手は「けっこう道中でファイトしちゃったから、もう少しリラックスして走れれば勝ち負けになっている。
1,800~2,000メートルか、もしかしたら1,600メートルでもいいかもしれない。砂をかぶっても問題ない」と
〝二刀流〟へ太鼓判。芝・ダート重賞制覇へ夢がふくらみます。

プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として20年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた確かな情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

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