コラム

雲取賞       

2月10日に大井競馬場で行われた雲取賞は、
好スタートを決めた2番人気シャルフジンが鮮やかに逃げ切り、
ブリーダーズゴールドジュニアCに次ぐ2つ目のタイトルを手に入れました。
川島正一調教師&御神本訓史騎手は金盃のフレッチャビアンカに次ぐ連日の重賞制覇になりました。

降りしきる雪の中で時計の出る馬場とはいえ、大井1,800メートル1分51秒7(稍重)は破格のタイム。
初騎乗の御神本騎手も「道営の成績を見て通用すると思っていました。ちょっと前向きすぎるところもありますが、
向こう正面に入ったらリラックスしてくれたので、直線でもうひと脚を使ってくれました。
これからクラシックを沸かせてくれると思う」とコメントしています。

『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は

◎シルトプレ3着
〇ナッジ2着
▲ミスターブラスト9着
△シャルフジン1着
△ライアン6着
でハズレ。

シャルフジンの前取材で聞いた川島調教師の
「相当能力はあるけど、飼い葉食いが良くないから、暖かくなってからだと思う」で評価を下げてしまいましたが、
その後に続いた「クラシックまでに仕上がれば、うちが初めて冠を取れる」の言葉こそがスケールの大きさと期待の表れでした。

サンライズC勝ち、JBC2歳優駿2着で1番人気に支持されたナッジは、メンバー最速の末脚を繰り出したものの0秒3差2着。
矢野貴之騎手は「追い切りに乗っていると動きがあまり良くないので心配していたけど、やはり本番でしっかり走ってくれる。
前が残りやすい馬場で時計も速いし、差し馬に厳しいレースだったわりに4コーナーで勝つかなと思ったぐらい。距離が延びていい」とコメント。

鎌倉記念勝ち、全日本2歳優駿5着の3番人気シルトプレは、ゴール前の2着争いにクビ差敗れて3着。
本橋孝太騎手は「鎌倉記念を見た感じ、うなると思っていたからそのイメージで乗ったら、ソラを使って全然進まなかった。
それでも3着だから力はあるし、いい馬。まだ遊んでいるからタレる感じはなかったし、
2,000メートルでも大丈夫」とこちらも大一番で逆転を狙います。

転入初戦の重賞ウイナー3頭が4着馬を大きく引き離す結果になり、ホッカイドウ競馬出身組が上位を独占しましたが、
大井生え抜きで2戦2勝のクライオジェニックが5着に健闘。
安藤洋一騎手は「前回は周りが遅くて真面目に走っていない感じだったけど、目標が前にいたのでわりと真剣に走っていた。
1,800メートルの外回りでひと脚使えるタイプじゃなく、どちらかというと力で押し切るタイプ。
大井なら内回り、たぶん川崎、浦和で先行できればおもしろいと思う」。
これからキャリアを積んでタイトル獲得を目指します。

プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として20年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた確かな情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

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