コラム

報知グランプリカップ     

2月16日に船橋競馬場で行われた報知グランプリCは、
3コーナー過ぎで先頭に立った3番人気ギガキングが押し切り勝ち。
3連勝で明け4歳の初戦を飾り、4つ目のタイトルを手に入れました。

これで地元・船橋は21年の東京湾Cを含む4戦無敗。
横綱相撲の勝利に和田譲治騎手は「前半はスローで立ち回れたので、展開は楽だった。競馬が上手だし、先行力もある。
落ち着いているなかでも元気があるし、雲取賞を使ったころとは全然違って、レースぶりも性格も大人になってきた」と振り返ります。

過去最高の470キロ(プラス6キロ)での出走にも「最初は小さくて非力で、勝負根性だけで頑張っている感じだったけど、
でかくなってパワーがついている。今なら右回りも対応できる気がする」。
転入初戦から10戦すべて手綱を取ってきただけに、一戦ごとの成長をかみしめながらコメントしてくれました。

最大目標はマーキュリーC(7月18日、盛岡ダート2,000メートル)。
同じ舞台で行われるJBCクラシック(11月3日)を視野に入れて、
20年の南部駒賞、21年のダービーグランプリを制した得意コースでJRA勢に挑みます。

『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は

◎コズミックフォース7着
〇ギガキング1着
▲キタノオクトパス2着
△ウィンターフェル5着
△ダノンレジーナ6着

で、押さえの◯▲で的中。

A2の身ながら、転入初戦のトライアルで優先出走権を獲得して挑んだ2番人気キタノオクトパスは2着。
外め3番手の理想的なポジションに見えましたが、張田昂騎手は「前走はわざと砂をかぶせて折り合えた。
きょうも(ハナに)行くのが何頭かいるから砂をかぶれると思ったら押し出されて、
ちょっと考えている間に相手が息を入れていた。臨機応変にしなければ、と悔いが残る」と反省しきり。
それでも20年のジャパンダートダービー3着以来の重賞で0秒4差。
まだ5歳の若さですし、賞金を加算してオープンの仲間入りをしたので、1,800メートル前後の舞台で初タイトル奪取のチャンスがくるでしょう。

昨年の覇者ゴールドホイヤーは後方2番手からしぶとく追い上げて3着。
山崎誠士騎手は「嫌々走っているけど、そのぶん、しまいの脚は使ってくれている。
少頭数だとちょっとずつ上がっていけるからプラスに働いたのかな。前走は競馬をやめちゃっているから、ブリンカーはない方がいい」。
6番人気の低評価でしたが、20年の羽田盃勝ち馬なので驚くレースぶりではありません。
いつ闘争心がよみがえってくれるのかが完全復活の鍵になります。

1番人気に支持されたコズミックフォースは直線で伸びを欠いて7着に敗れ、御神本訓史騎手は「手応えがなかった」と言葉少な。
昨年13着に次ぐ不本意な結果になりましたが、3連勝で勝島王冠を制した実力馬ですから巻き返しを期待しましょう。

プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として20年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた確かな情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

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