3月2日に川崎競馬場で行われたエンプレス杯は、
最内から抜け出したJRAショウナンナデシコが1番人気に応えて2度目の挑戦で重賞初制覇を飾りました。
吉田隼人騎手は「逃げていた馬が強いのは分かっていたので、ぴったりついて行こうと思っていました。
最後は馬に助けられて、進路をこじ開けてくれました。我慢することを覚えてきて、しまいに脚を使ってくれています。
力をつけてきていて、これからもっといい競馬ができると思います」とコメント。
『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は
◎レーヌブランシュ3着
〇ショウナンナデシコ1着
▲ダイアナブライト7着
△ウェルドーン6着
△クリノフラッシュ4着
△サルサディオーネ2着
で、ハズレ。
◎に推した3番人気レーヌブランシュは痛恨の出遅れで3着。
力は見せてくれましたが、これも競馬ですから仕方がありません。
マイペースで逃げた2番人気サルサディオーネはしぶとく食い下がって0秒3差の2着。
矢野貴之騎手は「惜しかった。道中はいい感じだったけど、勝った馬の切れ味に完敗。
距離も微妙に長い感じで、1周半だと(スタンド前の)歓声とかでちょっと噛んじゃうというか。
最後もよく粘って、見えてからまたひと伸びしてくれた。ジワジワこられていたら頑張ったかもしれないけど、
一瞬でサッと抜かれてしまったので、そのぶん負けました」と振り返ります。
牡馬一線級相手の川崎記念は9着に敗れましたが、すぐに巻き返してくるあたりはさすが2年連続のNARグランプリ4歳以上最優秀牝馬です。
堀千亜樹調教師も「この間はちょっとカリカリしていたけど、きょうは落ち着いていたぶんもあるし、
ちょうどいいペースで行けて遅くもなり過ぎなかった。ちょっとペースが速くなったぐらいなら対応できるし、
少々並ばれるぐらいなら我慢できる。えらい子なんです」とべた褒め。
次走は、マリーンC(4月13日、船橋1,600メートル)が58キロを背負うため、
京成盃グランドマイラーズ(3月24日、船橋1,600メートル)との両にらみ。
その後に休養を挟んでビューチフルドリーマーC(8月28日、盛岡ダート2,000メートル)から始動し、
最大目標のJBCレディスクラシック(11月3日、盛岡ダート1,800メートル)へ向かいます。
8番人気8着のメモリーコウは交流重賞で初めて掲示板を外しましたが、
和田譲治騎手は「折り合いもついて手応えもすごく良かった。チグハグな感じになったけど、
しまいはジリジリ伸びてきてくれたので今後も楽しみ。もっとやれると思う」と前向き。
初の2,100メートルで結果は出せませんでしたが、次走予定のマリーンCは20年に2着した舞台ですからマークが必要でしょう。
7番人気7着のダイアナブライトは今回がラストラン。
積極的にレースを進めた笹川翼騎手は「しっかり仕上がっていたし、この馬なりに走れて良かった。
3戦しかコンビを組んでいませんが、ダートグレード競走(21年のクイーン賞)も取らせてもらいました。
走りに対してすごく一生懸命で、いつも頑張ってくれます。僕がこうしたいとか気持ちをすぐくみ取ってくれて即座に反応できる馬。
いいモノがあるので、すごくいいお母さんになれそうですね」と感慨深げでした。
江橋 大介
競馬記者として20年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた確かな情報を元に結論を導き出す予想スタイル。