コラム

フジノウェーブ記念    

3月9日に大井競馬場で行われたフジノウェーブ記念は、
楽に抜け出した1番人気ルーチェドーロが後続を3馬身1/2突き放す圧勝で重賞初制覇。
池田孝調教師は2009年のユングフラウ賞(モエレエターナル)以来となる10個目のタイトル獲得になりました。

初騎乗で勝利に導いた御神本訓史騎手は「思っていたより前で競馬ができました。
もともとパシュファイヤーを着けていて気難しいところがあると聞いていたので、
気持ちを損ねないようにしました。

追い出してからの反応も良く、もう一段進んでくれましたし、
さすがに実績を残してきただけのことはある馬。
まだ若いですし、走り方も上手なので、もっと上でやれるようになってほしい」と期待を込めます。

11年にフジノウェーブが記録したレースレコード1分24秒3を0秒2更新して南関東短距離路線の主役になったルーチェドーロは、
優先出走権を獲得した東京スプリント(4月20日、大井1,200メートル)でJRA勢を迎え撃ちます。

『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は

◎ルーチェドーロ1着
〇レッドフレイ2着
▲リコーワルサー12着
△ハートプレイス5着
△ハルディネロ7着
△ワールドリング11着

で、的中。

船橋記念のコラムで触れた通り、
直線の長い大井の外回りコースなら出遅れても差し切れると思ってルーチェドーロを◎に推奨しましたが、
スタートを決めて2番手のポジションを確保したところで勝負あり!!
メンバー最速の末脚(3ハロン36秒6)で上がられては後続はなすすべがありません。

転入後2連勝中で2番人気に支持されたレッドフレイは力及ばず0秒7差2着。
森泰斗騎手は「レース自体もうまく立ち回れたと思うし、頑張っていると思うんだけど、
今日に関しては勝ち馬をほめるしかない。強かった」と脱帽。

ただ、重賞初挑戦でメドの立つ内容に「例年なら勝っている時計(1分24秒8)。
距離は万能だし、1,800メートルでも」と早くも気持ちを切り替えていました。
短距離路線はもちろん、ブリリアントC(4月21日、大井1,800メートル)に出走してきてもチャンスがありそうな口ぶりです。

抜群のダッシュ力でハナを奪った8番人気クルセイズスピリツはしぶとく粘り込んで3着。
西啓太騎手は「このメンバーでも、1,400メートルの大外枠でもスピードを見せられたし、
あそこまで粘ってくれたのも良かった」と納得の表情。
オープンなら主役級は間違いなく、南関東の短距離重賞でもノーマークにできない存在だと改めて感じさせられました。

7番人気4着に健闘したリンゾウチャネルの笹川翼騎手は
「いいところでレースを運べました。追って少し甘くなるのは聞いていた通りで、
手応えほど伸びなかったけど、頑張ってくれました」とコメント。

5番人気5着ハートプレイスの今野忠成騎手は
「2コーナーを回って内から外からこられて窮屈になって、集中力が欠けた感じになって置かれたぶん。
このごろずっと砂をかぶって競馬をして合格点だったから、この相手でも壁を作ってが理想だったけどね」と残念そう。

3番人気12着リコーワルサーの真島大輔騎手は
「昔は1,400メートルでも大丈夫だったけど、年をとってきているから忙しい」と振り返っていました。

プロフィール

プロフィール

江橋 大介

競馬記者として20年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた確かな情報を元に結論を導き出す予想スタイル。

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