3月30日に大井競馬場で行われた京浜盃は、
ハナを主張したシャルフジンが1番人気に応えて押し切り勝ち。
転入初戦の雲取賞に次ぐ連勝で重賞3勝目を飾り、
南関東3冠の第1弾・羽田盃(5月12日、大井1,800メートル)の最有力候補に名乗りを挙げましたが、
1コーナーで内に斜行した御神本訓史騎手は2日間の騎乗停止となる後味の悪いレースになりました。
ノブレスノアとの主導権争いを制して自分の型に持ち込んだ御神本騎手は「こちらの方が先行力があったので行かせましたが、
ごちゃつく原因を作ってしまった点は反省しています。前回より気負うことなく、リラックスして走ってくれましたし、
追い出してからの反応も良かったです」と振り返っています。
『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は
◎シルトプレ5着
〇シャルフジン1着
▲ナッジ3着
△プライルード4着
△ノブレスノア10着
で、ハズレ。
1コーナーのアクシデントで外に持ち出された6番人気マイブレイブ(9着)、7番人気メンタイマヨ(11着)、3番人気シルトプレは万事休す。
スムーズにレースを運べた2~4着馬に対し、◎に推奨したシルトプレは大きくバランスを崩して不完全燃焼の5着に終わりました。
真島大輔騎手は「1コーナーがすべて。相当走る。距離は延びても全然大丈夫」。
致命的な不利にもかかわらず、メンバー最速の上がり3ハロン37秒7の末脚で追い上げていますから、
世代トップレベルの素質は疑いようがありません。
8番人気の伏兵カイルは猛追及ばずクビ差の2着。初騎乗の本橋孝太騎手は「(勝ち馬は)もう少し止まると思った。
1頭でストレスがかかっていないぶん、残られた」と展開面を敗因にあげる一方、
「追えば追うだけ伸びますね。バテない。スピード、切れというより、スタミナがすごい。延びていいと思う」と
距離が延長する羽田盃、東京ダービーに向けて手応えをつかんでいます。
2番人気3着ナッジの矢野貴之騎手は「1コーナーでごちゃごちゃしたのをうまく避けられたのは良かったけど、
勝った馬のペースになった。最後は詰めているし、距離が延びて本当にいい。状態はさらにアップしてくれると思う。
つかみどころがないから、なんとなく走ってなんとなく勝つんだろうなってイメージ(笑い)。
大崩れしないし、もっと前めに行けたという反省点を次に生かしたい」と大一番での逆転へ意欲満々。
全日本2歳優駿3着以来、約3か月半ぶりだった4番人気プライルードは4着。
本田正重騎手は「ひっかかるって聞いていたので、折り合い重視で。いいポジションが取れて、いいリズム。
4コーナーでは勝つ感じだったけど、最後止まっちゃったのは休み明けのぶんなのか、距離なのか…」。
今後の路線を占う意味でも次走のレースぶりが注目されます。
江橋 大介
競馬記者として20年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた確かな情報を元に結論を導き出す予想スタイル。