4月20日に大井競馬場で行われた東京スプリントは、
JRA3勝クラスを勝ったばかりの4番人気シャマルが、連覇を狙った1番人気リュウノユキナをハナ差退けて重賞初挑戦Vを飾りました。
デビューから8戦すべて手綱を取る川須栄彦騎手は「ゴールでは分からなかったけど、先に出ていてくれと祈っていました。
思った以上に前半は余裕を持っていいポジションをキープできましたし、流れは落ち着いていたのでどこから仕掛けるかでした。
まだまだ強くなると思います」と写真判定に持ち込まれた3頭横並びの激戦を振り返っています。
『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は
◎ルーチェドーロ4着
〇リュウノユキナ2着
▲ヒロシゲゴールド6着
△シャマル1着
△ピンシャン8着
△カプリフレイバー11着
で、ハズレ。
地方最先着を果たしたのは8番人気ギシギシでした。
重賞初挑戦がJRA一線級相手という厳しい条件にもかかわらず、真っ向勝負でしぶとく食い下がり、
スーニ(11年)が持つコースレコードに0秒4差に迫る大井1,200メートル1分10秒5をマーク。
ハナ+クビ差で大金星を逃しましたが、
矢野貴之騎手は「厩務員はまだ50%って言っていましたから、楽しみ以外のなにものでもない。
良くも悪くも相手なりって感じで、かわされてからもまたやり返そうとしているし、
いきなりこのメンツで時計を2つ近く詰めているわけだから、
そういう意味では今後がまた違うんじゃないかな。スタートはめちゃくちゃうまい。
俺が乗った3歳の時は速すぎてトモを滑らす感じだったけど、体がついてきてスタートを切れるのが一番でかい。
こっちの重賞なら非常に楽しみ。無事にいってくれれば」と興奮気味に語ってくれています。
充実期に入った大井生え抜きの4歳馬。
まだA2の身でオープン入りするにはもう少し賞金を加算する必要がありますが、スプリント路線の主役を担う存在になりそうです。
一方、フジノウェーブ記念の強烈な勝ちっぷりから◎に推奨した2番人気ルーチェドーロは末脚不発の4着。
御神本訓史騎手は「スムーズだったし、ある程度イメージはあったんだけど…。前回のイメージが良すぎたからね。
あれだけ離されるってことは状態面なのか、馬場なのか。
はじけなかったし、ササったし、前回の疲れなのか、走りすぎたからなのか…」と首をひねります。
池田孝調教師も「最初のコーナーの入りでちょっと詰まって、その後ずっと前が壁になっていた。
もともと気の悪いところがあったから、それで嫌気がさしたのかも。全然伸びないんだからね」と納得のいかない様子。
視野に入れていたさきたま杯(6月1日、浦和1,400メートル)やJRA遠征のプランはいったん白紙になりました。
江橋 大介
競馬記者として20年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた確かな情報を元に結論を導き出す予想スタイル。