5月12日に大井競馬場で行われた3歳3冠の第一弾・羽田盃は、
インを強襲した9番人気の伏兵ミヤギザオウが13番人気ライアンの猛追をクビ差退けて重賞初挑戦V。
昨年10月のデビューからわずか6戦目で1冠を手に入れました。
初騎乗の真島大輔騎手は
「森下先生からすごくいい馬なので、ダービーを見据えた競馬をしてほしいと言われていました。
外の選択肢はなかったので内でどこかと思っていたら、一番内が開いていたので真っすぐ走ろうと思いました」とコメント。
東京ダービー(6月8日、大井2,000メートル)では、主役として2冠制覇を狙います。
『南関競馬スパッと予想』ブログで公開した予想は
◎ナッジ7着
〇シャルフジン3着
▲カイル6着
△リコーヴィクター5着
△プライルード13着
で、ハズレ。馬単48万3,010円の決着ではお手上げです…。
大波乱の要因になったのは展開でしょう。
クライオジェニックに徹底マークされた1番人気シャルフジンが刻んだラップは前半3ハロン35秒3-5ハロン59秒5のハイペース。
ラスト100メートルで力尽きて3着に沈んだシャルフジンの御神本訓史騎手は
「マークされたし、ペースも速いけれど、馬場の傾向を考えればスタートも決まってすんなり行けたので、
押し切れるだけの能力があると思って乗った。勝った馬、2着馬は後ろから来た馬だし、それでも粘っているから力はある」
と負けて強しの内容を振り返ります。
上がり4ハロン52秒9-3ハロン40秒5もかかる消耗戦を味方につけたのは13番人気2着のライアン。
外から一気に追い込んだ今野忠成騎手は
「前回のようにフラフラした面は見せなかったけど、進みが今ひとつ。だから最後は切れたんだろうけどね」。
平和賞馬が復活の兆しを見せる末脚でした。
12番人気4着イルヴェントの岡村健司騎手は
「2コーナーで外から接触されてトモを落とした。それがなかったら面白かったかも。相手なりに堅実に走れるのが強み」。
3番人気5着リコーヴィクターの笹川翼騎手は
「思い描いていた競馬はできた。いろいろ改善点があるけど、心臓の強さがすごい。力はあるし、チャンスはある」。
以上の5着までが東京ダービーの優先出走権を獲得しています。
◎に推奨した2番人気ナッジは末脚不発の7着。
矢野貴之騎手は「位置取りはあんなもの。外々を回らされたけど、課題も見つかったのでダービーでは自分がどれだけどしっと構えて乗れるか。
馬はちょっとずつ強くなっているし、乗り方次第で全然どうにかなる。距離延長は大歓迎」。
詳細は教えてくれませんでしたが、逆転のヒントをつかんだようです。
なお、東京湾Cで2着に敗れたロマンスグレーは
「疲れがダメ。中2週が良くなかった。間違いなくタイトルは取れるから、東京ダービーは回避します」と林正人調教師。
現在放牧中で、黒潮盃(8月17日、大井1,800メートル)を視野に調整されています。
江橋 大介
競馬記者として20年以上に亘り南関競馬を取材する経歴を持つ。
長年の現場取材で培った自身の眼を頼りに、馬はもちろん南関競馬に携わるあらゆる人との繋がりで得られた確かな情報を元に結論を導き出す予想スタイル。